いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

野良の腰さすり野菊の投票所(あ)

金がない。どこをどう叩こうにも金が出てこない。 懸賞金で細々と小遣い稼ぎをしようとした目論見はいともたやすく崩れ去り、今や無一文の身である。 いやあ、学生生活以来の、久々の貧乏生活です。この歳になって、こんなにお金に苦しまなければいけない生…

マフラーを巻いて照れるや祖父の顔(あ)

【きょうの一枚】手作りマフラー。 孫どもがまだ藤沢と小田原を行ったり来たりしている時に、ママが作った。 これを首に巻くと暖かいらしいが、私はお兄ちゃんが首に巻いているのを見たことがない。これが男の子と女の子の違いなんだろうな。 人の目が気にな…

どこも行くところのなくて冬支度(あ)

【きょうの一枚】灯油巡回販売のチラシ。 「森のクマさん」の軽快なメロディに乗って、灯油の巡回販売車が我が家の前までやってくる。それを玄関で、3缶の空タンクを並べて待つ。 去年まではそうだった。そろそろ今年もその時期がやってきたかと思って、郵便…

秋の野の真ん中漕いで水筒子(あ)

【きょうの一枚】毎日洗う水筒。 孫と一緒に住むようになってから、毎日水筒を洗うのが日課になった。お兄ちゃんの分、孫娘の分、そしてママの分。ママの分はなぜか2本。それに、孫たちのクラブチームの練習がある時は、学校の分とクラブの分の2本を用意する…

秋まつり子供の法被色褪せて(あ)

きのう、定期検診で病院に行くつもりでいた。そうしたら、孫娘が発熱で早退してきた。ために病院に行けなくなった。 きのう病院に行けなかったから、きょう行くつもりでいた。が、孫娘の熱が下がらない。で、学校を休ませた。 すると今度は学校の保健室から…

孫かじる口の形に姫りんご(あ)

【きょうの一枚】キャベツと姫りんご。 焼酎「いいちこ」を買いにスーパーへ行ったら、キャベツ1玉98円で売っていたので思わず買った。と、近くの果物コーナーで「姫りんご」を見つけた。 「姫りんご」が10個入り1袋398円は安いと思っての衝動買いだったが、…

何もなき庭に雨きて石蕗の花(あ)

きょう発売の「ビッグコミック」(11/10号)は、先月亡くなられた、さいとう・たかを氏の追悼特集を編んでいる。 その、さいとう・たかを氏の元担当者で、マンガ原作者、小説家、脚本家である長崎尚志さんが追悼企画PART2に寄稿していて、それによると、巷の噂…

秋の昼デッキの俄かラーメン屋(あ)

【きょうの一枚】デッキでラーメン。 「きょうはあったかいから、上で(デッキで)お昼食べよ」と孫娘。「よしきた。この前と同じ、塩ラーメンでいいな」と私。 ママは仕事、お兄ちゃんはバスケの試合。家にいるのは私と孫娘二人の日曜である。 お昼は何? と…

剪定の枝の間縫つて野菊かな(あ)

カミさんが伊豆にいるうちにと思って、薪ストーブを買い換えた。型は前回と同じ時計型。 勇んで家に戻って試し焚きしたら、ストーブから煙がもうもうと出た。それと併せて本体の鼠色がたちまち黒く変色した。煙と変色の原因は、どうやら本体に塗ってある塗料…

晩秋や八年の傷燃え尽きる(あ)

【きょうの一枚】穴の空いた薪ストーブ。 もともとこの薪ストーブは、屋外でピザを焼こうと思って買ったもの。スーパーで買ってきた安売りのピザをこの上に載せ、植木鉢を改造して作った専用の蓋を被せてピザ窯風に仕立てて楽しんでいた。 そのことをブログ…

校庭の子らの駆けつこ秋桜(あ)

現役の薪ストーブの穴が大きくなった。本体の鉄板が腐食したところを火バサミでつついたら、穴が広がってしまった。やべ。 購入したのは2013年12月だから、かれこれ8年近く使っていることになる。当時の値段は3,980円だった。それが、きょう見たら、最寄りの…

名月を見よ出で愛でよ友集ふ(あ)

【きょうの一枚】ススキ(芒)と月見団子。 今宵満月。地区の自治会では「月見のつどい」が行われ、私も招かれのこのこ出かけた。 英語圏では10月の満月を「ハンターズムーン」と言うらしい。月明かりを頼りにハンターたちが狩をするところからきたそうな。 狩…

石垣を慕ひ花咲く里の秋(あ)

【きょうの一枚】ジンジャー。 ゴミ捨てに行く途中で見つけた。石垣の下に咲いている。 ここにはいつもアガパンサスが群生するが、中秋の今は咲いていない。代わりにジンジャーが咲く。 遠目からも結構目立つオレンジ色の花で、何の花だろうとゴミを捨てた帰…

身にしむや孫子をつなぐ血の流れ(あ)

【きょうの一枚】薪ストーブ始動。 きょうはえらく冷え込んだ。11月中旬の寒さだそうだ。 これはいよいよ薪ストーブの出番だなと、耐火レンガを買いに坂下のホームセンターにカブを走らせた。 旧来の6畳和室を二つに間仕切って、お兄ちゃんと孫娘の2部屋をこ…

戸袋に薪積み上げん冬支度(あ)

【きょうの一枚】新しい薪置き場。 ベッド部屋(1階増設8畳洋間)の濡れ縁端の戸袋前のスペースを新しい薪置き場にすることにした。もちろん、新しい薪が届いたら、写真の2×4端材は撤去する。 これまで雨戸を閉める習慣がなかったから、必然、戸袋も要らないと…

秋雨や兄妹のスニーカー(あ)

きょうは学校祭体育の部。孫たちは「運動会」と言っているが、そういう度に私は、「運動会ではなく、体育の部」と言い直させる。 例年だと、体育の部の前か後ろかに合唱コンクールが行われるが、今年は2年目のコロナ禍の影響で早々と中止が決まった。孫たち…

孫のゐて柿ピーありて古酒ありて(あ)

ちばてつやさんが会長を務める「日本漫画家協会」で、7月に大規模な土石流被害に遭った熱海市を支援しようと、現在、チャリティーオークションが実施されている(10/17まで)。これまでにオークションで集まった義捐金は1000万円を超えるという。 「はじめの一…

秋茜休める翅に雲流る(あ)

カミさんが伊豆へやって来た。やって来て、とんぼがえりで横須賀に戻って行った。 今回の用件は、現在運転している車を軽自動車に換える手続きをするためとのことだったが、それに必要な書類を袋ごと横須賀に忘れてきたというんだから、何やってんだかなあで…

思ひ出の数々遙か秋深し(あ)

【きょうの一枚】孫たちの思い出の数々。 孫と一緒に住むようになってから、我が家の階段は孫たちのアートギャラリーと化している。 孫たちの数々の思い出の作品はママが飾った。引越しの荷物で2階の部屋が寝る場所も確保できない状態の中で、ママがいのいち…

庭先の葉の垂れ伸びて秋曇り(あ)

8月の引越しの荷物はまだ片付いていないけれど、新しい生活スタイルもだいぶ落ち着いてきた。 2ヶ月毎に受給している年金は、あらかた食費に消えて、手元にまず残らない。加えてお兄ちゃんがバスケのクラブチームに入団し、私の財布からその月謝を支払うこと…

身にしむや生の残りを剥ぎ取らる(あ)

このところ、庭に出ると落ち葉拾いばかりしている。拾ったそばからハラハラ舞い落ちてくるから、これでおしまいという終点が見えない。 が、私は落ち葉拾いをそれほど無駄の骨頂とは思っていない。思索にふけりながら落ち葉を拾うのも悪くない。 また、散歩…

餃子喰む孫のゑくぼや秋深し(あ)

今号『公募ガイド』の裏表紙に「ゆいごん川柳」の募集案内があった。 Webから応募できるというので早速サイトにアクセスし、5点応募した。川柳部門で大賞が10万円というのはかなりの太っ腹。 今年3月で職を辞し、4月から懸賞金目当てにあちこち作品を応募し…

秋澄むや即席麺の隠し味(あ)

きょうのブログ記事は、今号『公募ガイド』の特集「わたしのエッセイ術」を多分に意識して書いた。 今号『公募ガイド』は、プロのエッセイストは、どういうところに留意してエッセイを書いているかが謎解かれていて、面白く読んだ。 指南役は、伊藤比呂美、…

山茶花の蕾の赤く恥ぢ初むる(あ)

昨夜(10/7)遅く、伊豆は震度4の地震に見舞われた。震源は千葉県北西部という。 この地震の影響で、首都圏の交通は大幅に乱れた。帰宅難民がタクシー乗り場に長蛇の列を作る様子や、スーパーの棚から物が落ちて散乱している様子などもテレビで放映されていた…

秋深き孫の朝食リクエスト(あ)

今年度のノーベル物理学賞に、日本出身で米国籍の真鍋淑郎さんが選ばれた。90歳。受賞理由は「物理法則をもとに、大気中の二酸化炭素濃度が気候に与える影響を明らかにした」ことによる。 受賞に当たっての奥さんのインタビューがいい。あの人が今あるのは私…

毒を吐く茸や我の心にも(あ)

【きょうの一枚】庭に生え出たきのこ。 このところ、庭に散り落ちた葉を拾うのが日課となっている。それで、玄関先から前の道路に向けて落ち葉を拾っていったら、日向水木の植え込みの下にきのこが生えているのを見つけた。このきのこ、食えばうまそうだけど…

丸齧りするがよろしき林檎かな(あ)

午後5時を回ると、孫どもが学校から帰ってくる。帰る順番は決まってお兄ちゃんが先で、ややあって孫娘が続く。朝はその逆。孫娘が先に出て、7分後にお兄ちゃんが出ていく。 お兄ちゃんは、先週、頭痛と腹痛で4日間学校を休んだ。最初は、発熱で家に戻された…

十月や古パソコンのキーボード(あ)

【きょうの一枚】まだまだ現役のiMac。 小田原から運ばれてきたテレビが2階に鎮座ましますことになり、それまでそこにでんと構えていたiMacが行き場を失った。そのかわいそうなiMacをベッド部屋の隅に持ってきた。 このiMacマシンには、アニメーション作成ソ…

蟷螂のそれでも黙し藪の中(あ)

きょうは地区清掃の日。大型台風の伊豆直撃を心配していたが、結果的に台風は爪痕を露も残さず、何事もなく通過してくれた。 おかげで予定通り、地区清掃を実施することができた。 例年、地区清掃の音頭取りは副区長が当たることになっていて、該当組の清掃…

玄関の隙より忍ぶ金木犀(あ)

カミさんがやってきた。 実は、孫娘が小田原のバスケチームに所属していて、そのチームの練習試合が小田原であるからと、孫娘は朝6時に伊豆の家を出た。カミさんが来るなら、これ幸いとカミさんに小田原で孫娘を拾ってきてもらおうと目論んだが、きょうに限…