いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

庭木枝軋ませてをりハンモック(あ)

孫娘が伊豆に来るというので、外の小屋からハンモックを出した。 久々に出したら、シミが黒ずんでホルスタイン牛の肌のようになっていた。また、真綿のように白い蜘蛛の巣もそちこちにあった。 孫娘が遊び終わったら、涼風に揺られながら読書でも楽しもうと…

名月や手には秋田の地酒かな(あ)

カミさんの運転で月ヶ瀬まで湧水を汲みに行った。 今や飲み水は金を払って買うか、山まで汲みに行くかの時代になった。 水だけはいつでもタダで手に入ると思っていたが、どうもそうもいかなくなってきた。この先どうなるのだろう。そんな余計な心配をしなが…

竹棒の腕一直線に案山子かな(あ)

【きょうの一枚】田圃の案山子。 今週火曜、伊豆健康医療センターのリハビリ、梅名の病院の定期検診と病院の梯子をし、市役所で交通指導員の会合を終えた後、徒歩で帰宅した。 懐中電灯を持たないから徒歩だと暗い。 農道の暗がりを歩いていたら、ふと、田圃…

排気ガス吸ふだけ吸つて葛の花(あ)

【きょうの一枚】下田街道に咲く葛の花。 義母の葬儀に参列するために神奈川・横須賀まで出かけた。 残暑厳しい坂を歩いて降りる。交通量の比較的多い下田街道は平らな道だから苦もなく歩けるはずだが歩けない。平坦な道でもつまづいてしまうのだ。笑えない…

鯨飛ぶ雲を砕いて天高し(あ)

三島・大場の病院で定期検査。なのだが、財布に入っているとばかり思っていた診察券がない。 気づいたのは病院で受付をする時。それまで全く気づかなかった。 バイク事故を病院に報告。したら、事故で担ぎ込まれたときのことを看護師さんは知っていた。 事故…

いつまでも夢見や伊豆の青蜜柑(あ)

きょう(9/25)発売の「ビッグコミック」に「青年漫画賞」の案内が載った。そこに、ゲスト審査員の「浦沢直樹」さんがコメントを寄せている。抜粋する。 「漫画賞に投稿することを、就職活動だとは思わないでほしいんですよね。たとえ賞が獲れなかったとしても…

崖上の芒たつぷり見栄を切る(あ)

【きょうの一枚】少しいじった庭。 昼に来客の予定があったので、それまで庭いじりをすることにした。 久々の庭いじりです。夏草がこれでもかとばかりに敷地いっぱいに繁茂してます。 以前はミニ菜園で野菜作りを楽しんだりしていたけど、孫が大きくなったこ…

剃刀に裂かれ赤い血曼珠沙華(あ)

【きょうの一枚】曼珠沙華。 「伊豆のへそ」まで野菜の値段を見に出かけた。 その途中の裏路地の茂みにひっそり咲いていた。ひっそり咲いていても赤色は目立つ。 曼珠沙華。別名「彼岸花」ともいう。こちらの呼び名が一般的か。 俗に「暑さ寒さも彼岸まで」…

冷房の風遮れず冷房車(あ)

きょう(9/22)、何度もチャレンジしてダメだったBluetoothのキーボードが、突如接続できた。 ネットで紹介されていたやり方でやったら問題なく接続した。 のはいいが、なぜきのう未接続だったかが不明のまま。だから今後同じようなトラブルに見舞われても自力…

雲の峰あの世この世と隔てけり(あ)

【きょうの一枚】Bluetoothのキーボード。 届くのを心待ちにしていた。Bluetoothのキーボードである。 9/19(火)にYahooショップで注文したら、今日9/21(木)に届いた。ネットの割引が効いたとしても795円は安い。 品物は夕方届いた。大きさは思っていた以上に…

空蟬の背を割つてなほ見栄を切る(あ)

おととい(9/18)、公民館に飾ってほしいという写真を2葉いただいた。 その写真を保管していたのは、写真を撮った人と親しくお付き合いしていた方で、私もその人のつてで、写真を撮った方のお宅へお邪魔して囲碁を打つまでになっていた。その方は囲碁がお強く…

夏雲によろけ老人バスツアー(あ)

山本周五郎著『五辨の椿』(PDF版)読了。 文庫本をPDF化したので、「解説」も読むことができる。「解説」の著者は山田宗睦。 冒頭に「山本周五郎の作品ぜんたいのなかでも、ひときわめだつ個性を持っている」とある。 「ひときわめだつ個性」って何。 判らな…

手作りのでかいクッキー天高し(あ)

カミさんの動向をネットでチェックしていたら、まだ自力で寝返りを打てない孫の動画が2本送られてきた。そうか、今日はいちばん下の孫の世話で神奈川・大磯に行ってるんだっけ。ということは、その世話が終わった夜遅くに伊豆へ来るということだな。 家族の…

雲と雲戦う秋の上の空(あ)

iPad用Bluetoothのキーボードを探しているが、なかなかこれといったのが見つからない。 ヤマダ電機にあるかと思って出かけたら、「取り扱っていない」とiPadminiをぶら下げた店員に軽くあしらわれた。もう少し行った先にノジマがあるが、そこも似たようなも…

猛毒の茸に生まれ悲しかり(あ)

【きょうの一枚】キノコ。 庭いじりをしていたら庭木の下暗闇からキノコが顔を出した。椎茸に似てる。旨そう。いやいや毒だから。 【書】「図(圖)」ズ(No.1,531) 「囗(かこみ)と〓(鄙から阝を取り除いた形。耕作地域」とで、領土の地図の意。ひいて、図画、…

空色のシャツ腋汗のお巡りさん(あ)

【きょうの一枚】お世話になった交番。 これまで公私ともどもお世話になった交番が先月閉鎖した。長い歴史を持つ交番で、閉所式に呼ばれたが、ちょうど病院の世話になっていて出られなかった。 すぐ近くに本署が移転して来て、今はその中に収まっている。玄…

魚屋の移転ガラスや夏の雲(あ)

カミさんが来ると、たいがい流しに立つか洗濯機を廻すかしている。 それはそれで助かるのだが、そのとき必ずといっていいほどテレビを点ける。 テレビなんか見ちゃいないのに点ける。 あれって何だろう。 そういう癖がついたのは、たぶん朝のニュースを見て…

外はまだ灼熱病院カウンター(あ)

【きょうの一枚】病院の受付と会計を済ませるカウンター。 今や事務処理は全部パソコンお任せになった。パソコンがなければ何もできないとい言っても過言ではない。かくしてパソコン操作を自由自在に操れる人=万能の人と錯覚されるようになった。 その時、…

食卓の大葉天ぷら夏逝けり(あ)

バイクで転けたときの傷口が塞がらない。 時間の問題で塞がると思って、貼る絆創膏を一回り小さいものにしたが、ちと早とちりだったかも知れない。 きょう(9/12)シャワーを浴びたら、垢擦りに血痕がついていた。肩の傷だと思う。見えないからよく判らない。 …

打ち水や流るる先の仙人草(あ)

カミさんが来た。 カミさんは70まで働いて、働き終えたら伊豆で暮らすと言っている。 「70まで働く」という意味は、「70になったらやめる」という意味ではなく、「71になるまで働く」という意味なのだそうだ。だから、70を過ぎた今も現役として働いている。…

雲の峰山に砕けてカブ颯爽(あ)

電話してカブを取りに行った。 久々に歩く土手道である。 暑い。玉のような汗がぼたぼた垂れる。風はすっかり秋だけど、川原の土手はまだまだ夏だ。 土手道はサイクリングロードにもなっていて、タイヤの細い自転車にまたがってそれらしい格好をした老若男女…

行く夏や路地裏郵便局の影(あ)

台風で散った百日紅の花を、桜の落ち葉もろともホースで流した。 百日紅の花は素直に流れてくれたけど、桜の葉が結構厄介。桜は葉が薄いからアスファルトに引っ付く。それを剥がし流すのにおいそれと流れてくれないで思いの外手間取った。 でも、これでやっ…

百日紅雨あがりの庭散り敷けり(あ)

画を描くのが楽しい。 描いているとつい時間を忘れて夢中になる。 なんで夢中になるんだろう。なんもかんも忘れてそれに没頭できるからかな。 だったら、何も画に限ったことではない。他に数え切れないほどいっぱいある。これまでだって、いろいろやって来た…

狩野川の草茫々と素手打てり(あ)

庭の手入れをしなきゃしなきゃと思いながら夏が終わった。 こうして何もしないまま一年が終わり、一生が終わるのだろうか。 だとしたら寂しすぎる。 蚊取り線香の火を消し、涼やかな虫の音に耳を傾けながら万物の流転を思う。 そうこうしてる間に、いつの間…

つぎはぎの道の割れ目の残暑かな(あ)

平岩弓枝さんの「御宿かわせみ」の第一話「恋ふたたび」の模写終了。初出は昭和五十七年というからざっと数えて今から四十年ほど前になる。 それに並ぼうというのだから烏滸がましい。とてもじゃないけどあんなの書けない。無理むり。 入院中も暇にあかせて…

津軽凧絵のひと睨み夏の果(あ)

【きょうの一枚】巾着袋。 この巾着袋に小銭を入れていつも持ち歩いている。巾着袋には津軽凧の絵が描かれていて、生地が柔道着のように頑丈。で、気に入っている。昔むかし、青森の民芸店で見つけて衝動買いした。 今日(9/5)は郵便局の窓口で、ここから硬貨…

草刈の邪魔ですあなた土竜山(あ)

退院後初の担当医診察。 レントゲン撮影をして鎖骨のくっつき具合を診た。 診察室に呼ばれて、担当医と一緒にレントゲン撮影の画像を見る。 鎖骨はまだ引っ付いてなかった。が、担当医から、快方に向かっていることは間違いないとのお墨付きをいただく。「次…

赤い実の赤いまんまに山法師(あ)

病院を退院するときに処方された痛み止めの薬を飲み忘れた。 たまらず夜中に飛び起きた。折れた鎖骨が痛くて。痛いということは、まだ元に戻っていないということだな。まあ、事故を起こしてからまだ一ヶ月も経ってないからそれも致し方ないか。 でも、痛み…

山法師孫の遊びし秘密基地(あ)

病院を退院したら、道で会う人会う人みんなが、大丈夫ですか? と声をかけてくる。 怪我の具合を心配してくれているのだ。ありがたい。生まれてこの方、こんな優しい言葉をかけてもらったことがない。 事故を起こした時、昼食を作る時間が無かろうとおにぎり…

伊豆石の窪みに青い黴疼く(あ) 

作夜遅く、カミさんがやって来た。 バイクを転がして勝手にひっくり返ったのに、一人暮らしは何かと不便だろうからと駆けつけてくれる。ありがたいねえ。 カミさんは「箱根越え」が嫌いである。特に悪天候の箱根は大嫌い。 この前の帰りは暗くなるのを待って…