いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

風鈴の一斉に鳴り出湯駅(あ)

やっと病院の定期検診に行けた。免許がないのでバイクに乗れない。移動は昔ながらの電車と徒歩。ああ懐かしい。伊豆と神奈川を行ったり来たりしていた頃は、もっぱら電車と徒歩で移動していたんだったよなあ。 定期検診の結果はあまり芳しくなかった。特にHb…

団欒の窓の明りや闇蛙(あ)

夜19時。市役所である寄り合いがあった。 寄り合いを終えての帰り、水をたたえた田圃の間を歩く。右に左に蛙の鳴き声がゲコゲコうるさい。遠くに大門橋の信号の灯りが見え、それを目指してひたすら歩く。歩くしか手段がないから、歩く、歩く、夜道を歩く。 …

兎追ふかの山昔物語(あ)

ミニトマトの無人販売が今日(5/29)までだというので、まとめ買いしてきた。 まとめ買いしたら数日後は新鮮野菜じゃなくなるじゃん。でも明日からは欲しくてもないんだから仕方がない。いいの、新鮮野菜じゃなくっても。ないよりはマシ。 この前行ったときは…

杜鵑声高らかにその気迫(あ)

【きょうの一枚】宮部みゆき『氏子冥利』の原稿。 文芸誌「オール讀物」5月号に載っていた宮部みゆき『氏子冥利』を模写しています。 書き写して思うのは、「やはりプロの書き手は違うなあ」ということ。歴然とした差をひしと感じます。こういう人たちと同…

立葵その先無人販売所(あ)

午後、地元の小学校の運動会の様子を見に行ったら、運動場はすでにもぬけのからだった。トラックに白線だけが虚しく残っていた。 今は給食をなしにして、午前中で児童を帰らせるのだろうか。 給食制度などなかった昔、運動会といえば村の一大イベントだった…

ゆさゆさと闇のまにまに栗の花(あ)

気になることは、あれもこれも指折り数えて指が足りなくなるくらいあるが、そのうち私事ながら特に気になることがある。 それは、敬愛する作家・志茂田景樹さんのブログが最近更新されなくなったことと、これも敬愛するイラストレーターさんのイラストを目に…

夏山の便り残して旅の先(あ)

【きょうの一枚】新潟から届いたお米。 お米はいつも新潟の米農家から直接買っている。そこで買った米を炊いて食ったら他の米は食えない。それほど旨い。 カミさんは割高だからスーパーの安いのでいいのよと言うが、これだけは私のこだわりで譲れない。 孫ど…

夏野菜たつぷりのせてピザを喰む(あ)

毎日ディジタル画を描いている。 ディジタル画とは何か。iPad ProとApple Pencilを使って描く画を私はそう呼んでいる。 なんでそんなのにハマったか。 もともとはアニメーション制作ソフト「flash」(Macromedia社)にハマったことが起因だった。自分の描いた…

雨あがりてつぺんかけたか杜鵑(あ)

【きょうの一枚】青パト。 青色パトロール車(青パト)に乗るはずの人が都合ができたとかで、こちらにお鉢が回ってきた。 通常、青パトには複数人が乗ることになっている。きょう担当の方が二人とも都合ができたので代わりに青パトに乗ってくれないかと言って…

街道の錆釣鐘や夏日影(あ)

【きょうの一枚】「交通安全」の釣鐘と大門橋。 そういえば、大門橋はこれまで何度も渡ったが、袂に設置された釣鐘が鳴ったのを聞いたことがない。 きょう夕刻、ケータイから警戒音が流れた。市防災情報サイトに登録すると、災害時に自動的に鳴る仕掛けにな…

花咲けどやつと七年山法師(あ)

上のデッキでタイムラプス撮影のセッティングをしていると、南隣の奥さんから声がかかった。「なにをされてるんですか?」。 タイムラプスという単語で説明しても詮ないと思い、「ええ、雲の動きをちょっと……」と言葉を濁した。それで納得したかどうか判らな…

主留守でも泰山木の花咲けり(あ)

カミさんがやって来た。 酒は重たいし家まで運び上げるのが大変だから、来たら車で運んでもらおうと手ぐすね引いて待っていた。で、用事を終えた帰りに酒を買って来てくれとメッセージを送ったら、それを読んでいてくれたみたい。最悪、雨に降られながら酒を…

夏めくやそよぐ野の草川の風(あ)

冷蔵庫を開けたら「のどごし生」がなかった。 なきゃしょうがない、焼酎で我慢するかとサーバーのコックをひねったら「いいちこ」が出て来なかった。 そんなことはこれまで一度もなかった。何はなくても酒だけはあった。 酒なくて何の己が桜かな。 そろそろ…

夏めくやローカル看板商店街(あ)

きょう、元同僚からケータイに電話があった。◯◯さんの消息を確かめられないという。 まさか、孤独死? 家で独り干からびてたりして。 私より一つ年下だけど、その方は横浜で独り暮らしているからあり得る話だ。 他人事ではない、遅かれ早かれ私もいつかはそ…

食はせたし子に手作りのちまきかな(あ)

歩く歩く。きょうもてくてく1万5,000歩も歩いた。ミニトマト屋と市役所を往復したからな。 先日、高齢者講習の終了証明書を自動車学校でもらったので、免許更新に行こうと思えばいつでも行ける。が、免許を更新するには免許センターまで行かないといけない。…

夏富士やいただきに白やや残し(あ)

【きょうの一枚】今朝の富士山。 このアングルから見る富士山は久々。 最近は家から伊豆長岡駅まで歩く習慣がなかったから、駅へ向かって歩く途中の富士山を拝む機会がなかった。 が、きょうは違った。ゆったりした気分で眺める初夏の富士は、数日降り続いた…

山道を塞ぎ倒木夏の夕(あ)

【きょうの一枚】倒木を撤去した後の道路。 家の崖下に道が走っている。道を挟んで斜面上が居住地で家がポツポツ建っている。が、左側のガード下は急斜面で家が一軒もない。杉が中心の針葉樹林になっている。 この道を猪が闊歩する由だが、幸いなことに私は…

五月雨やペンキ塗りたて側道橋(あ)

きょうは今年度第1回の区内清掃の日だったが、雨が降る予報だったので一週間後に延期することにした。延期を決定した時点ではまだ雨は落ちてきていなかった。だから、延期は微妙な判断だった。 延期するしないは私個人の判断に委ねられていた。で、私は延期…

添うやうに咲く三尺の菖蒲かな(あ)

朝から冷たい雨が降った。 雨が降ると外出ができない。できなくはないが、濡れると干して乾かさないといけないし、長靴に履き替えるのが面倒だし、傘をさす分荷物が増えるし、それで、雨が降ると大抵家に籠もる。 籠もって何をするかというと、特別何をする…

雉鳴くや狩野川北へ流れ流れ(あ)

きのう、犬を散歩に連れて出た方から、立ち枯れの木が倒れて道を塞いでいるという情報を得た。 それできょう、現場を見に行った。そうしたら所有者不明の敷地の立ち枯れの木が倒れていた。 現場は、車が通れるように倒木を道路脇に寄せてあった。たぶん犬を…

涼風や川のほとりの古い塚(あ)

きょうも2万歩いた。坂を上る足がかったるい。 市役所からの帰りは、坂下のコンビニで息を整え、それからだらだら坂を上って家に着いた。 2階で少し横になり、生気を取り戻してからトマトを買いに行く。あす金曜は無人トマト販売店の定休日なので、どうして…

目にやさし書物読みたし夏目医者(あ)

【きょうの一枚】地元の眼科。 「一度、眼科で専門的に診てもらった方がいい」。 眼鏡店のスタッフにそう言われて高齢者講習前に診てもらうことにした。 最初は、安くあげようと眼科に診てもらわずに眼鏡店で直接メガネをこしらえてもらおうとしていた。地元…

夏草や秘密近道登下校(あ)

運転免許更新まで歩くことにした。 化石燃料動力に頼る生活をするようになってから歩く習慣が途絶えた。便利だからというので、ついカブにまたがってしまう。足腰の踏ん張りが効かなくなるわけだ。 5/8は市役所の往復、5/9は眼科の往復とひたすら歩いた。そ…

石仏の摩耗激しき夏の雨(あ)

【きょうの一枚】大門橋西の馬頭観音。 雨の中、市役所まで歩く。雨は昨日であがったと思っていたら、どっこいきょう(5/8)まで残ってた。大した降りではなかろうと高を括って傘を持たないで出たら、途中から本降りになった。 市役所へ提出する書類があって、…

茱萸の青酸つぱさ古稀と噛み締める(あ)

未明から雨が降り、予報通りの荒天になった。 それで、きょう(5/7)は某委員会のメンバーに公民館清掃と併せて花壇の整頓もお願いしていたが、委員長と相談して花壇作業を中止することにした。雨が降っているのにわざわざ花壇の草を引っこ抜くこともない。 花…

よだれかけのごと三尺菖蒲かな(あ)

もう年だから運転免許はいらないと思っていた。ところが、なければないで不便なことこの上ない。それがここ数日、車免許のない生活をしてみて実感した。 買い物に行くにも病院に行くにも、車があればついそれに頼ってしまう。交通網の張り巡らされた大都会で…

こどもの日肉も野菜も言ふがまま(あ)

先日、丘の上に引っ越してきた方がおられて、そこへの挨拶を兼ねて近所をぶらり散歩することにした。きのうで運転免許を失効したということもある。 その人の家にたどり着くまでに、いろんな宅の前を通った。 庭の小枝を束ねている人、生垣を剪定鋏で整頓し…

たれこめて手にくれなゐのさつきかな(あ)

運転免許がきょう(5/4)で切れる。 最寄りの自動車学校に入れた「高齢者講習」に視力検査があるかどうか知らないが、もしあったらいけないと思って眼鏡を作ることにした。それで坂の下の眼鏡店に走った。 そうしたら眼鏡店の簡易検査をもとに眼鏡を作ることは…

新緑や紙皿しなる肉もらる(あ)

地域高齢者に会報を配り終えたら、前年度の組長さんがつかつかと寄って来て、庭でバーベキューをやってるから顔を出してくれと袖をひっぱられた。バイクにまたがってなかったから声をかけたと言う。 無碍にも断れず、誘われるままにバーベキューの輪に加わる…

身の丈を知り庭先のあやめ草(あ)

【きょうの一枚】サンジャクアヤメ(三尺菖蒲)の蕾。 庭に好き放題に野草が生え育つ空間をこしらえたは二年前だったか。 そのとき、玄関アプローチの踏み石脇に自生していた三尺菖蒲をそっちに移植した。跡地には100円ショップで買ってきたフェンスを並べたの…