いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

文学賞受賞の顔のうららかに(あ)

ようやく肩の荷が降りた。はずだが、ちっとも楽にならない。 この「楽にならない」状況は、これからもずっと続くのかな。そうかもな。 人間の営みなんて、楽なことなんてひとつもない。 でも、どうせなら楽しくやりたいな。 自分が楽しいと思えば、それが楽…

富士嶺の雲に隠れて田水張る(あ)

三島・大場にある病院で定期検診。 昨日行く予定が雨で延期になり今日の午後診になった。 結果はあまり芳しいものではなかった。 血圧や体重はさほど変わらなかったが、HbA1c値が変わった。前月と比べて1ポイント近く上昇した。 原因に覚えがある。最近カッ…

降りやまぬ雨の雨雨弥生尽(あ)

午後になったら雨も少しは降り止むかと思ったら、そのまま夜まで雨が降り続いた。 結局、一日中雨。 でも、春の雨はどこか明るさを伴う。 星野立子は高濱虚子の次女。その彼女の句に「春雨のあがるともなき明るさに」がある。 まさに今日(3/26)の雨はそんな…

春宵や赤青黄色カップ麺(あ)

新年度の仕事の準備をしていたら、かかりつけの病院から電話が入った。 「そろそろ薬が切れる頃だと思ってお電話しました」。 看護師さんが丁重に告げる。 てえことは、過去のカルテを棚から引っ張り出して、そろそろあの人の薬が切れる頃だと読んでるってこ…

ほとばしる思ひ出ばかりふきのたう(あ)

夕方、気づいたらペンシルを持って何か絵を描いている。 夜が訪れる時間帯で、外が暗くなって、あれもうそんな時間かと腰を上げることが多い。 そんなに絵が好きだったっけ。 自分ではそうは思わないけど、気がつけばペンを持っている。ということは、根っか…

手斧突き刺したまま春時雨(あ)

【きょうの一枚】手斧が突き刺さったままの薪。 薪割りをするのに丸木に手斧を突き刺したはいいが、それが抜けない。だから、しばらく雨晒しにしておくことにした。放っておけばそのうち少しは傷口も緩むべ。 孫娘が来ると言うので、ストーブにくべる薪を増…

山笑ふ舌を噛みそなその名前(あ)

今まで賑やかだったことが何事もなかったかのようにしんと静まり返ることを、津軽弁で「しげね」という。亡き母が私が孫を連れて生家を去る時によく言っていた。「わいはまだしげねぐなるじゃ」。 孫娘が来た。たくさんの思い出が蘇った。でも孫娘がいなくな…