いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

寒椿咲き急ぐことなくもがな(あ)

【今日の一枚】庭の寒椿。 前のオーナーは浴室の目隠しのつもりで植えたのだろう。浴室から手を伸ばせば届くような、そんなすぐの外に植わってある。 昨年暮れからピンク色の花を八重に咲かせて、家人の目を楽しませています。 そうこうするうちに、玄関前の…

採れたての野菜むしやりと春の味(あ) 

【今日の一枚】春キャベツとほうれん草と春菊。 先週、近所にご不幸があり、きょう、区を代表する形で香典を届けに行った。 その帰り、畑の野菜をワゴンに積んでいる人に声をかけられた。 「畑で採れたもので、土が少し残ってるけど、洗えば大丈夫だ。これか…

磯の香の手にゆらゆらと春近し(あ)

【今日の一枚】ある日のランチ。 冷凍ナポリタンにインスタント・ワカメスープ。ワカメスープには実姉から送られてきた下北産とろろ昆布をほぐし加えてある。 とろろ昆布の旨さが程よく出ています。 とろろ昆布は水でもどすとばかり思っていたが、このとろろ…

朝まだき灯りぽつりと冴返る(あ)

【今日の一枚】水道復旧工事に駆けつけた車両。 未明、いつものようにパソコンに向かってブログの下書きを打っていたら、「水道管が破裂した」というLINEメールがケータイに入った。 きょうの朝は、広報を組長さん宅へ配る予定でいたが、「水道管が破裂した…

懐の濡れて淋しき春の雨(あ) 

【今日の一枚】市役所市庁舎敷地にあるATM。 いつもお世話になっております。 きょう(1/27)は雨だったが、どうしても金融機関が開いている時間に利用する必要があって、カブを使わず歩いて往復した。 娘にいつまでも脛を齧られ、物入りの孫どもに小遣い吸い…

生け花にされ水仙の向き揃ふ(あ)

きょうは「6」のつく日のカメさんデー。酒類を除いた全ての商品が1割引になるので、たいていこの日に日持ちするやつを中心にまとめ買いすることにしている。 それでいつも通りスーパーのレジで「カメさん」(65歳以上)だと正体を明かして代金を支払おうとし…

臘梅の黄に散歩道塞がれて(あ)

大場の病院で定期検診。 水曜の午後診は大概混むが、きょうを逃すとしばらく行けそうにないので混み合うのを覚悟で行くことにした。そうしたら、そんなに混んでなかった。診察は午後5時前に済んだ。 検診結果は前回(12/6)よりだいぶ退化した。 体重が3kg増え…

焚き出しの木つ端ぷうんと春近し(あ)

【今日の一枚】焚き出しの木っ端。 薪の中に細い枝木が混じっていたので、積んだ薪からそれを引っこ抜き焚き出しの木っ端を作った。 直径5cmほどの枝を電気鋸で半分に切り、その切ったやつをこの前買った手斧で4等分に割る。 スパンスパンと小気味よく割れ…

図書館の大窓に春告げ来たり(あ)

【今日の一枚】市立図書館の書架。 この書架の手前にテーブルコーナーがあって、私はそのテーブルで『……手記』をノートに書き写している。 今はコロナの影響かどうか、テーブルが、座って作業をする部分と荷物を置く部分が交互に設けられてある。だから、か…

冬天を支へ煙突首もたぐ(あ) 

【今日の一枚】薪ストーブの煙突。 薪ストーブ本体よりも煙突のトータル額の方が高くつく。高くついたって煙突はどうしたって必要だ。煙突がないと煙が外に出ていかない。 とかく、チロチロ燃える炎を見て心癒されるという向きもあるが、ストーブの生命線は…

ちやんばらの仇はいづこ夏蜜柑(あ)

1/19(木)、芥川賞直木賞の選考委員会が開かれ、その席で第168回直木賞が決まった。速報扱いだった。 一年前は今村翔吾さんと米澤穂信さんのダブル受賞だったが、今回も小川哲さんと千早茜さんの作品がダブルで受賞した。ご両人とも、直木賞受賞どうもおめで…

大寒や大小長短薪を積む(あ)

午前中、市役所本庁舎で交通指導員の制服採寸。そう、4月から制服を着て帽子をかぶって白い手袋をして児童生徒の通学路に立つんです。 そんなのぱっぱぱっぱ引き受けてくるから、歳を重ねるごとに仕事が増える一方です。 カミさんに言うと、うちのことやらな…

唸り燃え天まで焦がせ薪ストーブ(あ)

【今日の一枚】燃える薪。 薪ストーブの煙突をふと見たらジョイント部分から煙が漏れ出ている。煙突の中に煤が溜まってるんだ。 ピザバス屋さんの薪が届くまでと思って向かいの藪から枯れ幹を引っ張ってきて、それを燃やしていた。 それがいけなかった。雨ざ…

冷やかしに見に来ただけの寒雀(あ)

【今日の一枚】フクラスズメ(福良雀)。 電動鋸で薪を切っていたら、野鳥が飛んできて濡れ縁に止まった。 こんなに人間の近くにまで寄ってくる鳥なんて見たことない。びっくりです。「なんだお前」と思わず声を上げてしまった。 なんという鳥だろう。 この時…

俄薪作りかんかん春よ来い(あ)

【今日の一枚】ハンマーとタガネ。 この二つは薪作りに欠かせない。 で、こいつを使って薪を割っていたら、間違えて左人差し指をハンマーでぶっ叩いてしまった。軍手をしていたので大したことはなかろうと高をくくっていたら、そのうちじとっと血が滲んでき…

庭梅の枝のきりりと新しき(あ) 

【今日の一枚】庭の白梅。 剪定を怠っているから、枝が伸び放題に伸びている。 そこにポツリと梅が咲くと、人情が湧いて剪ろうにも剪れなくなる。ポツリと咲く梅が愛しくてたまらないのだ。 俗に昔から「桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿」と言う。梅は枝を剪っても剪…

小正月火守る顔を火照らせて(あ)

【今日の一枚】地区の「お焚き上げ」。 伊豆半島でもどんど焼きが復活の兆しを見せている。きのう(1/14)のテレビでも、西伊豆の幼稚園児が自前でこしらえた(こしらえさせられた)餅を柳の枝にくっつけて焼いている映像が幾度も流された。本当は一度きりの行事…

あたヽかき郷土料理や春の雨(あ)

久々の雨です。 雨が降って寒いかなと思ったが、意外に気温は下がらなかった。 庭の白梅もほころび出して、いよいよ春が近いことを思わせる。 梅は桜と違って、ポツリポツリ咲くのがいい。 「梅一輪一輪ほどの暖かさ」(服部嵐雪)である。 【今日の一枚】丼い…

早梅や向きそれぞれにあつち向いてほい(あ)

左足小指の怪我が治らない。 バンドエイドを傷口にあてがって、それを紙テープでぐるぐる巻いて固定させるだけだが、これが風呂を洗ったり入ったりするときに濡らしちゃいけないから気を遣う。 若い頃は、あっという間に傷口が塞がったものだが、最近はそう…

薮椿奥へ奥へと華やげる(あ)

きょうも図書館に通って『狩野川台風手記』を書き写す。 きょうの手記には、ほぼ全滅した地区の方の息子さんが濁流に流されて沼津港の漁船に助けられたという話が載っていた。 その話を書き写しながら、狩野川資料館で見た、人が浮き沈みしながら流されてい…

小正月手製の和菓子ここにあり(あ)

最近、「昭和の風景」を描くのが楽しくて仕方がない。 もともと画を描くのが楽しくて始めたディジタル画だけど、市の図書館から借りてきた『庶民写真館』を見ると、そこに載っている写真のどれもこれもがみんな生き生きしていて、見て楽しいし描いてもっと楽…

ふるさとの味を摘んで寝正月(あ) 

【今日の一枚】けの汁(第2弾)。 正月用に作ったけの汁(第1弾)を腐らしてしまったので、もう一度作り直した。昆布がだいぶ古かったみたい。カミさんがそう言ってた。 前回はフキが大量に手に入って、それで今回もと思ったが、フキはあの日以来忽然とこの世か…

松の内明けて飾りの捨てがたし(あ)

【今日の一枚】お飾り置き場。 寒気が緩んで、これなら予定を少し早めてもいいだろうとの判断で、正月飾りの捨て場作りを一時間ばかり繰り上げた。 方位が大事だという重鎮の言に従って一辺二間の幅に杭を打つ。その杭に荒縄を巻き付け、荒縄に紙垂(しで)を…

春を待つやること一つあたためて(あ) 

【今日の一枚】『公募ガイド』今号。 『公募ガイド』が季刊になってから、家からいちばん近い書店で取り扱わなくなった。どうしても読みたければ取り寄せになるという。じゃあいいやと他へ回った。 他の書店に回ったら、あった。これからはこんなふうにずっ…

根の裂ける音めりめりと寒稽古(あ)

どうして、副区長、区長のなり手がいないんだろう。あんなにやりがいのある仕事はないはずなのに。 世の中には思うようにいかないことがたくさんある。だから面白いと思うか、だから嫌だと思うかでその後の歩みが決まる。 私にもやりたいことはある。あるけ…

小寒やぶらりぶらりと古着着て(あ)

寒の入りできょうも図書館に避難。 で、図書館玄関からピザバス屋さんに薪の配達を頼む。 電話には奥さんが出た。 「薪ですね」 私が薪を注文したいという前に言われた。私の行動が手に取るように判るらしい。 きょうは小寒。二十四節気の「小寒」は一年でい…

すつぽりと薪のない小屋寒に入る(あ)

避寒のために図書館へ潜った。 潜って何をしているかというと、ひたすら『狩野川台風手記』を書き写している。 狩野川台風で被災された方の救助のために懸命に奉仕作業する人たちがいた。警察官、消防団員、伊豆箱根鉄道の駅員がそれぞれチームで救助に当た…

新春や電動鋸歯の光る(あ)

図書館で借りて来た書籍の返却がきょう(1/4)になっていた。 気づいて慌てて返却した。 その書籍に予約が入っていなかったので、引き続き借りた。 『庶民写真館』である。昭和の懐かしい風景が載っている写真集。静岡県版だけど、私の育った時代とピタリ重な…

新しき年引摺つて散歩かな(あ)

娘が子どもと旦那を連れて新春の挨拶にやってきた。というか、旦那の運転で孫どものお年玉とお米をせびりにやってきた。 そう言ったら身もふたもないが、まあ、何事もなく安寧でそんなふうに悪態をつけるのが、血のつながる家族にとって「いい正月」というこ…

ピオーネの粒一つひとつまで命(あ) 

【今日の一枚】ピオーネ誕生の地。 「ピオーネ」という品種の葡萄がある。 「ピオーネ」は、昭和32年に井川秀雄さんという方が巨峰とマスカットを交配し誕生させた。 それを誕生させた葡萄園が伊豆の国市にある。ちょうど葛城山頂を行き来するロープウェイの…