いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

晩酌をなして独りの隙間風(あ)

寒さがいちだんと身に沁みる今日この頃ですが、皆様にはいかがお過ごしでしょうか。 私は相変わらず鼻水ジョボジョボ垂らしながら庭で薪割りに精を出しています。 ひとこと薪と言ってもいろいろ癖があって、その癖を見抜いて薪割りをしなければいけない。そ…

レトルトに津軽訛の師走かな(あ)

久々に『陸奥新報』コラム「冬夏言」を面白く読んだ。 「年を重ねるにつれてなまりが強くなり、”こてこて”の津軽弁を使うことが多くなるのはなぜだろう。10代の頃は周りのお年寄りの津軽弁が強過ぎて『自分はこれほどにはならないだろう』と敬遠していたのに…

行く秋や未明の雨の水溜り(あ)

【きょうの一枚】持久走試走のグランド。 地元小学校のグランド。 集合時刻より1時間ほど早く着いた。職員玄関でばったり会った教頭先生に「どうしますか?」と訊かれ、「外で待たしてもらいます」とつい言ってしまった。応接室で熱いお茶を飲んでいた方がよ…

庭に落つ松ぼつくりや枯木立(あ)

同じ人がずっと地区の役員をやっていると、汚職の温床になりかねないし何かと弊害があるのではないかと思って問題提起した。が、どうも受け入れてもらえそうにない。てえことは、もうちょっとやれということか。続けてやっていいものかどうか、その判断に迷…

大根の少し曲がれる青い首(あ)

あとどれくらい生きられるだろうか。 最近 よくそのことを考える。 漱石『道草』を読み返しながら、今の世に与えられたこの生をどう過ごすかを考える。 なぜ漱石か。たまたま全集(岩波)がそばにあったから。 鷗外全集がそばにあったら、鷗外に傾いていたかも…

裸木をいぶし包みて野の煙(あ) 

このところ手の傷が絶えない。 薪ストーブにくべる薪を作るのに、去年いただいた丸太をタガネでシコシコ割っているが、振りかざすハンマーがタガネの頭を叩かずにタガネを握る手を叩いてしまう。 ハンマーを持つ右手の親指と人差し指にマメができ、それが潰…

サーバーを換へ珈琲の歳暮かな(あ) 

毎早朝、ブログの下書きを楽しく書いている。 と、そこへ作家・伊集院静さんの訃報が届いた。 冠に「直木賞作家」とある。その後に本名(西山忠来)、死因(肝内胆管癌)、年齢(73歳)と続く。 作詞家・伊達歩として近藤真彦「ギンギラギンにさりげなく」がヒット…

小春日や庭のランチも煤の中(あ) 

娘が旦那の車で米を取りに来た。 ついでに伸びに伸びた髪の毛もカットしてもらった。 わざわざ米を取りに来るだけために伊豆へ来るのも難儀だと思いながら、でも、そのままにしてある。 そうすれば孫の顔が見られると思ってそうしたのだったが、孫は来なかっ…

日短や手作り和菓子おつぼ口(あ) 

きょう(11/22)は語呂から「いい夫婦」と呼ばれる日。 なんだ? いい夫婦って。仲がいいってことか? 仲が良ければ「いい夫婦」なのかあ。 それでいうとうちは「いい夫婦」とは言えないな。神奈川と伊豆に離れて暮らしていて、たまに会えばいつも喧嘩ばかりし…

短日を行つたり来たり認知症(あ) 

【きょうの一枚】「認知症」の講座。 講座を聴いててだんだん腹が立ってきた。 「認知症」が、年を重ねれば誰もがかかる”病気”だとは自覚していたけど、それを介護する人の肉体的精神的な疲労を思うとやりきれない。病気にかかる人は勝手にかかればいいが、…

食欲の秋や巨大なイカのミミ(あ) 

松ぼっくりは前の道のそこかしこに落ちている。 それを拾って薪ストーブの焚き付けにぶちこんだら、おお燃える燃える。去年剪定した梅の枝や百日紅の枝よりよほど燃える。 クリスマスのリース作りに欠かせない松ぼっくりだが、飾りだけに使うのは勿体無い。…

水仙を植ゑ公民館の土手の尻(あ) 

一昨日、市図書館からメールが入った。借りた本の返却日が迫ったことを知らせるメールだ。 パソコンの普及によって、こういったお節介がやたら増えた。送った人は、それは親切心から起きたことだと信じて疑わないが、受け取る側はそうではない。余計なお世話…

晩秋や闇を忘れたそこの森(あ) 

時たま、無性に津軽の今を知りたくなって、地方紙に目を通したりする。 それで、弘前に本社を持つ新聞社『陸奥新報』のコラム「冬夏言」を見たら、こんなのがあった。 「最高気温が20度を超え、11月とは思えない気温の高さに驚かされた上旬。今月も平年より…

ナポリタン赤つるつると秋行けり(あ) 

【きょうの一枚】レトルトのナポリタン。 晴れた日は庭でランチを摂る。 そのため日持ちするレトルト・スパゲティをカメさんデーで買いためておく。それを冷凍庫から取り出し、チンして庭へ運ぶ。 大して広くない庭だけど、流れ行く雲を眺めながらのランチは…

知らぬ間に節やだんまり石蕗の花(あ) 

一日の過ぎるのがどんどん早くなって、代わってやり残したことがどんどん増えて困る。 時間にせっつかれているようで気忙しくて仕方がない。もっとゆったりできないものか。 いつからそう思うようになったか。年齢が70を過ぎてからじゃないかな。 文机をパソ…

大根を葉ごとくるむや地方紙面(あ) 

午後から乗タクでリハビリ治療に出かけた。 いつもは次回の予約をとりに来る受付の人が、今日は来なかった。 訝しく思っていると、最後に療法士がポツンと言った。「リハビリは今日で最後になります」。 そうだったんですね。それで次回の予約を訊き来なかっ…

女房と差しつ差されつおでん鍋(あ)

カミさんが伊豆へやってきた。 年末調整の書類をすべて取り払い、これからはメールのやり取りだけで調整することにした。のだが、カミさんのメールが使えない。ケータイが古くて、送ったはずのメールが会社で開けなかったのだという。 それでケータイを新し…

秋空を雲横切つて出湯宿(あ)

昨日(11/12)神奈川・横須賀で法事があって、そのままカミさんの車で伊豆に帰ってきた。 帰る途中のディスカウントストアで買物をした時、カミさんがそこで財布を落としたらしい。 気づいたのは伊豆の家の前。コンビニで弁当を買おうとして財布のないのに気づ…

秋霖に卒塔婆濡れて真新し(あ)

先週いただいた花の苗を、今日の午前中に手分けして2箇所に植えるはずだったが、神奈川のカミさんの実家で法事があり、そっちを優先することにした。 花植えを手伝いたいが手伝っていたら法事に間に合わないと告げた。そういうことなら法事を優先してくださ…

ストーブの薪轟々と夢燃ゆる(あ)

これからシーズンを迎えるというので、薪ストーブの煙突掃除をした。 煙突には随分煤がたまっていた。家の中が煙で充満するのはたぶん煤が詰まっているからだろうと読んだが、その通りだった。きれいに掃除した。 煙突がぐらつかないように、煙突の先っちょ…

秋澄めり色とりどりの花の苗(あ)

【きょうの一枚】市からいただいた花の苗。 公民館と防災倉庫とに挟まれた空間にちょっとしたスペースがある。そこを整頓して市から配給される花の苗をおく場所にした。 雨が降るというのでそうした。苗を冷たい雨に晒すわけにはいかない。市にかけ合ったら…

野菊殿こもよみこもち名はなんと(あ)

カミさんが水を汲みに行くと言う。 水を汲みに行く場所は湯ヶ島の月ヶ瀬だ。ここからはちと遠い。 9時に出るという。 ならばその前にブログを仕上げなくちゃ。 一日の内訳で言うとブログを書くのに半日かかる。なんだかんだいって一日の半分をブログに費や…

鳥遊ぶ熟柿の枝を行き来して(あ)

いつもミニトマト無人販売を知らせる幟旗が今日も立っていなかった。昨日も一昨日も立っていなかった。 辻に案内の幟旗が立っていないと、「あっ、今日はやってないんだな」と思って、そのままUターンして帰ってくる。 ミニトマトをそんなに食いたければ、ス…

残菊の老いて夢夢地を這ひて(あ)

焦る。 常に何かに追われているようで、気が休まらない。 おかしいな。老後ってこんなに忙しかったっけ。 もっと悠々自適にのんびり過ごせると思ってた。 予定がすっかり狂ってしまった。 予定? なんの予定? 何かやろうとしてたっけ。 私は、好きなように…

あの人もこの人も逝き百日草(あ)

図書館から本を借りてきて、それをパソコンで打って、iPhoneやIPadで見ようとしたが、うまくいかない。なぜうまくいかないかが判らない。 フリーソフトの「tatepad」もだめ。「縦式」もだめ。どっちも発展途上だからかなあ。 使えないんじゃしょうがない、と…

人生の糧とは何ぞいわし雲(あ)

久々に市の図書館で本を借りた。 久々すぎて、「図書館利用券」をどこに仕舞ったか忘れてしまった。 捨ててないから家のどこかにあるはずだが、それがどこだか判らない。探すより新規に作ったほうが手っ取り早いと思ってそうすることにした。 カウンターの人…

亡き父の兵児帯の穴ひやゝかに(あ)

【きょうの一枚】亡父の兵児帯。 父が亡くなったときに形見として譲り受けた兵児帯。 和服を着る習慣のなかった私は、譲り受けたものの、どうしていいか始末に困った。 ひとまず修繕の足しにならないかと伊豆の家へ持って行き、部屋の入口に暖簾代わりに兵児…

農耕の秋誇らしき豆絞(あ)

【きょうの一枚】大礼祭の豆絞り。 今日(11/3)は地元神社の大礼祭。地元公民館から1号・2号と山車が2台スタートして地元を練り歩く。私は地元公民館で配られた豆絞りを受け取り山車2号車専属で交通整理をすることになった。 その山車2号車にトラブルが起き…

山茶花や明日の見える鏡欲し(あ)

【きょうの一枚】サザンカ(山茶花)。 庭の奥に可憐に咲く。 先日カミさんが伊豆に来たとき、これから咲く花としてちょうどいいと思って仏壇の献花にしようと手折った。 庭のは薄桃色に咲いたけど、カミさんの実家に活けた山茶花はどうだろうか。仏壇でちゃん…

霜月や雲うつすらと坂の上(あ)

今日はリハビリの日。硬い診療ベッドに横たわって治療を受ける。 右肩がまだ後ろまで回らない。回している途中で痛みが来て、これ以上後ろに回らない。 そのことを療法士に告げたら、「病院でのリハビリは週に一度しかないので、それ以外はご自宅でやってく…