いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

炎天の立ち人形の銃の先

家の前の坂道は田中山の尾根まで4kmほど続く。そして突き当たったT字路を左折し、尾根道を2km進んだ先の韮山カントリークラブ入口から5km下ると韮山反射炉に出られる。計11kmの距離。これを昨夜泊まった二人が走ろうという。昨夜遅くまで散々呑んだくれてな…

甘夏のお前いつまで垂れ下がる

走るのが大好きな呑み友と、これまた走るのが大好きな呑み友の同僚が、伊豆のぼろ家を訪ねてくれた。呑み友の同僚と私は2年前の三浦マラソンで知り合った。呑み友が私を、ランナーとしてではなく、ただ呑むためだけの応援人としてその同僚に紹介してくれた。…

ひと夏の命をつむぐ死出の宿

午後3時過ぎ、雨上がりを待って静浦漁港にバイクを走らせる。シロギスの釣れ具合を見に行ったのだが、堤防からシロギスを狙っている人は一人もいなかった。堤防では20人ほどが竿を出していたが、そのほとんどが遠投カゴ釣り。突端でクロダイ狙いの人が一人い…

ブルーベリーやんちゃ坊主に見得切らる

「宋ニ狙公トイフ者有リ」。漢文である。朝三暮四である。狙公って何者? はい、さるまわしのことです。さるまわしって? はい、さるをまわすんです。どうやって? はい、こうやってと言って皿回しの仕草をする。それって皿回しじゃないの? はい、そうです…

その辺でちと休もうや草いきれ

朝7時の天気予報で、今日も昨日に引き続き30℃を超す真夏日になると言っていた。そうか、では久々に煎餅布団でも干すべえかと二階のデッキに布団を運んで行ったら、デッキは夜露でまだ濡れていた。それで露が乾くのを待って、その間に洗濯機を回し朝食を摂る…

雲きれいでしょと教え子夏の窓

火曜の今日は4時限からなので、朝は比較的のんびり過ごせる。これが月曜だったら藤沢からの出勤もさぞかし楽だろうと思わないでもないが、まあ仕方がない。家を8時過ぎに出る。4時限は11:50からだから家を出るのはもっと遅くてもいいのだが、教材研究のため…

ビワの実の蒼空を見よ雲を見よ

藤沢から修善寺に出勤。辻堂駅6:12発のいつもの沼津行きに乗る。これまでは小田原に着く前までに座ることができていたのに、今日は座れなかった。藤沢から出勤する場合、家を出る前にブログを書き終えていれば、あるいはほぼ書き終えつつあるときはグリーン…

街路樹の十八回の夏を食む

来春古希を迎える平塚の呑み友から家に電話があった。つい先週の金曜日一緒に呑んだ人である。柄谷行人に心酔する人である。出たら何のことはない、来月の呑み会の確認の電話だった。私に覚えているかと言う。あの酩酊ぶりだと覚えていないに違いないと踏ん…

ジェット機や乳白色の夏を裂く

今朝起きたらやや頭が重い。昨夜調子に乗って呑み過ぎた。元同僚と三人で呑むときは焼酎のボトル1本を空けたところで店を出るのだが、昨日は知らないうちに2本目のボトルの口が切られていた。この、知らないうちにというのが怖い。どうやって帰ったのかもよ…

駅前に夏を迎えて人魚像

夕方、平塚で元同僚二人と呑む。場所はいつもの居酒屋「海楽人」。からっと、と読む。平塚でアパート暮らしをしているときに、同じアパートに住んでいた元同僚(今回のメンバーではない)の息子さんが営んでいる店で、須賀港にほど近いところにある。駅からは…

幼子の師範となれり今年竹

修善寺の職場の教材室に、鈴木邦彦『文士たちの伊豆漂泊』(静岡新聞社)があったので借りて読んだ。挙げられている文士は、太宰治、川端康成、梶井基次郎、三島由紀夫、若山牧水、井上靖の6人。この本で、太宰治が意外に繁く伊豆に足を運んでいることを知った…

俺のほか誰も食えない夏カレー

今日は水曜で普段は休日なのだが、テストの採点をするために出勤する。今日実施のテストを今日中に採点し、明日返却しなければいけないとあってはやむを得ない。私の場合は元々休日に別の用事を入れていないから今日のような対応ができるが、非常勤の中には…

あやめの湯芯まで伊豆の人となる

今朝はいささか焦った。朝はいつも、網で焼いた四枚切りの食パンに自家製の甘夏マーマレードを塗って食べる。それと、カップになみなみとついだ丹那牛乳。今朝は時間がなくて、冷蔵庫から取り出した牛乳をカップにつぐときに、カップの中をよく見なかった。…

夏めくや遊び心と恋心

先週植えたトマトの苗の隣に、千成瓢箪とオクラの苗を2株ずつ植える。葉の伸びの邪魔にならないよう間隔を取ったつもりだが、そのうち窮屈になるかもしれない。千成瓢箪は去年種から植えて、かわいらしい実が孫に好評だったので、今年もどうにかして植えたか…

風雪に耐えて暖簾の日の盛り

先週借りた津軽三味線のCDを返しに藤沢の大庭図書館へ行く。CDを元の棚に戻し、同じ棚から新たに別のCDを5点借りてくる。5点ともすべて高橋竹山。先週は山田千里のCDもあったような気がして、今回ぜひ借りるつもりでいたら、なかった。へえ、今どき津軽三味…

白粉を塗られ地蔵の薄暑かな

昨日、藤沢に戻ってきたらカミさんが足を引きずっている。どうしたんだと訊いたら、水曜にプラゴミを出しに行こうとして階段を踏み外したという。カミさんは元々膝に古傷を持っていた。高校時代にはハードル選手としてインターハイ決勝まで進んだが、その後…

緑陰や仮の宿りに身を任す

先週耕しておいた菜園にトマトとインゲンの苗を植える。苗は大仁の「まごころ市場」で買ってきた。ここの市場は地元の田中山の野菜を中心に、その日の採れたて野菜を廉価で提供してくれる。例えば20cmサイズのキュウリが5本1袋で150円。かじるとカポッと音が…

古パソコン機嫌損ねしままに夏

昨日作り終えたテストを印刷しようとしてパソコン室に入った。ここに入るのはもちろん初めて。パソコン室といっても、職員室の片隅を衝立で仕切ってあるだけの簡素なスペースだ。広さは6畳程度。入口を入った正面に大型冷蔵庫のようなサーバー機が設置され、…

野苺や甘き乙女の風匂う

私は毎年、神奈川県の某団体の釣り大会にスタッフとして参加してきた。この釣り大会は平成8年から始まり、今年でちょうど20年目となる。今日、同じスタッフとして第一回からずっと一緒にやってきた仲間から、今年もお手伝いをお願いしますと誘いの電話があっ…

亡き母の津軽訛りやアヤメ咲く

写真は、庭に咲いたアヤメ。この土日で咲いたのだろうか。先週、藤沢に戻るときは咲いていなかった。よその家の庭に咲くアヤメは丈も1m近くあって立派なのだが、うちのアヤメはその半分もなく何とも弱々しい。これも庭木の陰になって陽が十分に当たらないせ…

蔦繁る病院街に生き残る

今日は土曜出勤の代休。今日の休みを利用して、来週予定のテストを作成する。今年は昨年と違ってテストは1種類だけ作ればいい。昨年は5種類という地獄のような状況にあえいでいただけに、それを思うと今年は天国のようだ。それで気を許したわけでもないが、…

濃き淡き緑棚田に風映す

藤沢の大庭図書館から津軽三味線のCDを5点借りてきた。大庭図書館を利用するのは久しぶりである。CDを借りるのはもっと久しぶりである。久しぶりすぎて、受付で図書館カードを渡したら、有効期限がとっくに過ぎていますと言われた。改めて申し込み用紙に必要…

畝一本お祓いよろし夏燕

休日土曜だが授業参観で出勤。ところが、教室に行ってみると空席がかなりある。土曜の今日はサッカー、バスケ、バレーのインターハイ予選があって、公欠扱いの生徒が四分の一もいた。これでは先へ進めない。中間試験も近いというのに弱ったなどうしようと思…

投げ釣りの想い出網代浜の初夏

伊豆の国って、矢尻の形をした伊豆半島のちょうど窪んだ真ん中あたりになるから、西伊豆へ行くにも東伊豆へ出るにも近いよね。先日の親睦バーベキューの席でそんな話が出た。これには全員異論なく、皆さんは今住んでいるところにとても満足しているようだっ…

イエグモに座椅子譲って缶ビール

手元に『津軽百話』(津軽書房)、『青森県の昔話』(津軽書房)がある。正確にはPDFにしてポータブル・ハードディスクに保存してある。書籍は2冊とも「自炊」で切り刻んでしまったから今はない。いよいよアニメ「青森の昔コ」(仮称)作成に向けて動き出すことに…

五月富士レジャーランドとなるぼろ家

朝の目覚めは小鳥のさえずる声、ではなく、iPadのパスワードをねだる孫娘の声だった。時計は5時前。伊豆へ来るといつもこんなに早起きなのかというと、これがいつも早起きなのである。パスワードを打ち込んでやってもう一眠りしようと思ったら、今度はお兄ち…

やる気もて孫も己も青嵐

ゴールデンウィークあたりにみんなでバーベキューをしませんか? 二軒隣の家の奥さんから声がかかったのは先月の中頃。(犬と一緒に泊まれるホテルの道の向かいに並ぶ)四所帯が集まってバーベキューで親睦をはかりましょうという。最初はゴールデンウィーク初…

梅の実をねこばばするか巨漢猫

5月3日のブログを読んでくれた方がflashのことでコメントをくれた。それで、いつかflashでアニメ作品を作りたいと思っていたそのいつかが、少しばかり具体性をもって見えてきたような気がした。久しぶりにflashをいじってみようかなと思った。作品の構想は、…

青嵐人生始発折り返し

普段Googleアラートを使ってアニメーションに関する情報をメールで見ている。見るといっても大概はちらっと見る程度ではあるが。それで先週送られてきたメールに興味深いものがあった。マルチプラットフォーム対応の2Dアニメーション作成ツール「Sysfig Stud…

子の未来守る山里鯉幟

いつもなら金曜のうちに藤沢へ戻るところだが、湯ヶ島温泉「河鹿の湯」の余韻をもう一晩伊豆に留めておきたくて、戻るのを今日に延ばした。自転車の盗難に遭ってから、急坂を猛スピードで下るスリルを味わえなくなったのは寂しい限りだが、代わりに道端の野…