いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

六月の己が臭ひに蒸せ返る(あ)

【今日の一枚】キッチンカウンターから見た六畳間。 コンロでミニトマトとホッケを焼いていたので、今日の晩酌はキッチンカウンターでグビッ。こんな部屋模様を眺めながら、今年も今日で早半年が過ぎたことをしみじみ思う。 こうして見ると、左奥の食器棚周…

甘夏の実の寄り合へる青さかな(あ)

6校時の「学級活動」で職業調べをやった。で、そのとき子どもに訊かれた。「先生は、子どもの頃何になるのが夢だった?」 私は、「大工か、漫画家になるのが夢だった」と答えた。「ふうん。じゃあ先生は、その頃の夢を捨てて先生になったの?」その質問には…

友送る雨や泰山木の花(あ)

昨夜はいつ寝たか覚えていない。気づいたら2階に寝ていた。 寝るときに窓という窓を全開にして寝たらしい。それで、私の枕元が、吹き込んだ雨でぐしょ濡れになっていた。慌てて窓を閉め、階下から雑巾を持ってきてひとまず拭いたのは午前3時頃だったか。濡れ…

短夜の雨に友来て酒酌めり(あ)

【今日の一枚】呑兵衛ランナーと一献。 今夕、横浜の呑兵衛ランナーが訪ねてきた。かつて横浜勤務時代、昼から10時間も呑み続けるという不滅の伝説を打ち立てた相棒である。コロナ禍による都道府県をまたぐ移動が全面解除されたことで、ようやく伊豆に来れた…

青柿や週末の夜は何もせず(あ)

西日本新聞コラム「春秋」に吉野弘さんの詩が載っていた。 日々を過ごす 日々を過(あやま)つ 二つは 一つことか 生きることは そのまま過ちであるかもしれない日々 この詩を引用し、同紙「こどもタイムズ」に掲載された小学6年の子の「おとなに聞いてほしい…

雨含み滋養こりこり青葡萄(あ)

ひょんなことからオドンガー大佐なるダンボールアーティストのことを知った。 本名をオダカマサキさんと言って、会社員として働きながらダンボール工作をしているという。 どんな作品を作っていらっしゃるのか気になって、Twitterを覗いてみたら、「えっ、こ…

余命とはこの瞬間と合歓の花(あ)

三島・大場の病院で定期検診。今日はさほど混んでおらず、順番が回ってくるまで10分とかからなかった。これが個人開業医院のいいところ。大学付属などの大きな病院だとそうはいかない。優に半日は時間を潰される覚悟をしなければいけない。 規模の大きな病院…

じゃがいものまろびころころ一輪車(あ)

1校時の「体育」は教室でダンスをやった。今日は「やせるダンス 地獄の19分」にチャレンジ。19分もダンスをしているんですよ。マスクをしたままではさすがに息苦しいが、息苦しいのはマスクのせいばかりでもない。歳ですよ、歳。寄る年波には勝てません。は…

天を這ふ凌霄の花爛爛と(あ)

塩谷歩波(えんやほなみ)さんが描くイラストが好きで、彼女のTwitterの読者になっている。それで、今日のつぶやきに添えられた写真を見て、彼女の使っているアプリが私が現在使っているのと同じ「Procreate」であることが判った。ただそれだけなのに、同じア…

孫も早小六なるや初なすび(あ)

一日中孫娘の世話。今回は、孫一人に私とカミさんの二馬力だから世話がとても楽だった。 孫娘の朝は早い。私が午前3時に床を出て、ホットココアを飲みながら「ディジタル画」を描き終え、パソコンの前に移ってブログの下書きを書いていると、二階から孫娘が…

南天の花散り敷くや雨の庭(あ)

夕方、カミさんの車で孫娘がやってきた。今回はお兄ちゃん抜き。お兄ちゃんは今年中2になり、明日早くに部活があるのだそうだ。部活に出るために伊豆に来ないことを選択した。 孫娘一人というのは初めてのパターンである。これまではどんな時も兄妹一緒だっ…

名を書いてマイボトルとしビールかな(あ)

「東洋経済オンライン」で作家の五木寛之さんが「コロナ後は三散がやってくる」と語っていた。<https://toyokeizai.net/articles/-/356431> 氏の言う「三散」とは何か。 「1つ目の「散」は「分散」です。今後、ありとあらゆる形で、一極集中から分散してい…

一つでも陽をたつぷりとミニトマト(あ)

【今日の一枚】今年初のミニトマト。 庭のプランターで育てているミニトマトが赤く熟しました。一個だけですけど。 過去ブログによると、プランターにミニトマトの苗を植えたのは5/2となっている。最初の赤い実が生るまで1ヶ月16日かかったわけだ。さあ、こ…

新じやがのえくぼに土の香を残し(あ)

このところ、ディジタルで描いた漫画を目にすることが多くなった。そういう手法はパソコンが一般に普及し始めた頃からあったのだろうが、今ではそれが主流になりつつあるような気がする。 それはやはり、描画アプリが廉価で手に入りやすくなったことと、なに…

塩飴を口に夏富士シルエット(あ)

1校時の体育はホームルーム教室でやった。 机椅子を後方へどかし、作ったスペースでエアロビクスダンスをやった。担任の先生が授業の前に、ダンスだから着替えなくてもいいでしょうと言ったが、甘かった。 YouTubeを見ながら、インストラクターの動きに合わ…

今日は富士よりも夕焼け見てゐたし(あ)

3校時の音楽は、先週に続いてYouTubeの動画を見ながらボディパーカッションを楽しんだ。 前回は手拍子だけだったが、今日は、腿、腹、肩を叩いてリズムを刻んだ。 「手のひらをたいように」の曲に合わせ、手拍子「♩♩♫♩」(トン、トン、トマト)、次は「トマト…

疫病の終息祈願青嵐(あ)

【今日の一枚】キンシバイ(金糸梅)。 通勤路の途中に廣瀬神社という社がある。創祀年代を不詳としつつ、慶長元年の棟札に天平5年(733)と記されている由。そんな古くからこの地に鎮座ましましてあったとはにわかに信じがたい。 そこに、「疫病終息祈願」と…

週末を静かに焼酎四杯目(あ)

御臨終だと思って諦めていた1TBのハードディスクだが、電源を入れたらデスクトップ画面にアイコンが復活した。 このハードディスクには自炊した文庫書籍が著者別に収められており、その気になればいつでも読めるようにしてあった。が、同じものがiPadからも…

梅ジュース飲んで笑顔のとろけたる(あ)

学校再開2週目が終了。昼休みにグランドに出てボール遊びをする子らも出てきて、本来の学校の活気が戻ってきた。 今年の夏の甲子園大会は中止になったけれど、高野連は今春の選抜高校野球に出場するはずだった高校を集めて、8月に甲子園で交流試合をする予定…

六月の葡萄こりこり雨の中(あ)

英語の授業で「パプリカ」を歌った。もちろん英語で。 ”Twisting and turning down this road we go” テレビをほとんど見る習慣のない私は、これが「2020東京五輪応援ソング」であることも、作詞作曲が米津玄師であることも知らなかった。 今の仕事に就いて…

果実酒の瓶の湿りや迎へ梅雨(あ)

久々にアプリ「たて書きコラム」に目を通した。そうしたら、新旧ずいぶん入れ替わっていた。 日経新聞「春秋」がなくなり、毎日新聞「余禄」が加わった。秋田魁新報「北斗星」は初めてお目にかかる。秋田県のコラムは東北6県のうち唯一無かっただけに、ここ…

夏めくや子らの作れる石鹸香(あ)

今朝、出がけに見ていたNHKニュースで「ゴルゴ13」がコロナ禍によって休載することになったと言っていた。 「ゴルゴ13」は52年にわたりビッグコミック誌に連載され、これまで一度も休載したことがなかったが、不死身の最強スナイパーも、今回のコロナ禍にだ…

それぞれの思ひちぎるや遠花火(あ)

学校再開2週目。土日にたっぷり休めたので、気力も体力も充実しています。 3校時の音楽の授業は、音楽室に移動せず、ホームルーム教室でボディパーカッションを楽しんだ。今年から一部そういう方式にしたそうで、時間になると音楽担当の先生がホームルーム教…

焼酎や幼き夢をまろやかに(あ)

小学生の頃、どんなきっかけだったか今ではすっかり忘れてしまったが、将来は漫画家になろうと思っていた時期があった。石ノ森章太郎(当時は、石森章太郎)の描き方を好み、「サイボーグ009」を模写して遊んだりしていた。秋田書店から出版された『マン…

きしきしと骨軋ませて夾竹桃(あ)

熊本から「熊本日日新聞」(6/3付)がレターパックで届いた。 送ってきたのは、大学で体連幹事を一緒にやった悪友。やつは卒業して地元に戻り、先代から引き継いだ古書店を営んでいる。そいつがわざわざ地元の新聞を送ってよこした。 店は熊本城下の繁華な通り…

じゃがいもの花の右向き左向き(あ)

今日、職員室の机上に封書が置かれてあった。気づいたのは、昼に一旦職員室に戻ったとき。朝はなかった(と思う)。 特別支援学級の支援員は、朝8時に教室に入ると、給食時間も含めて大抵そのままべったり子どもたちに張り付き、帰りの会までそうしている。子…

夏めくやテニスコートの脇の草(あ)

2校時の「体育」の時間に子どもたちとテニスをする。中学校だから、もちろん軟式テニス。 動いて数分したら、目に見える景色が揺らめいてボールの位置がつかめなくなった。なんだかずっと立ちくらみしているような感じ。 こんなことはこれまで一度もなかった…

梅の実の臀恥ぢらひて紅をさす(あ)

勤務3日目。フルタイムではないけれど、これまでずっと巣籠もり生活だったので、さすがにしんどい。子どもたちはどうなんだろう。元気なようには見えるけれど、もしかしたら、知らないところで疲れが溜まっているのかもしれない。 仕事を終えて帰宅し、湯屋…

実梅もぐ子らの声飛ぶそこかしこ(あ)

【今日の一枚】梅もぎ。 学校の敷地内に梅林があって、そこの梅が今年も収穫シーズンを迎えた。 「梅もぎ」は毎年恒例の2学年行事で、その年の2年生が担当する。と思っていたら、去年は1年生が担当だった。一昨年は3年生だった。どういうこと? 薄々は感づい…

鉢植えの苗に若芽の初夏の風(あ)

今日から学校が再開した。2ヶ月遅れの新年度スタートである。 「三つの密」をはじめ、いろいろ制約のある学校再開だが、やはり子どもたちの元気な笑い声が響く学校って、いいね。 仕事を午後3時に上がり、帰宅して湯屋へ出かける前の2時間ほどの時間に「ディ…