いつもミニトマト無人販売を知らせる幟旗が今日も立っていなかった。昨日も一昨日も立っていなかった。
辻に案内の幟旗が立っていないと、「あっ、今日はやってないんだな」と思って、そのままUターンして帰ってくる。
ミニトマトをそんなに食いたければ、スーパーで買って帰ればいいじゃないかと思うがそうしない。
味が違うんだ。無人販売で売られているミニトマトの方が断然味がいい。どうせ食うなら味がいい方を食いたい。
カミさんに言わせれば、味よりも何よりも値段が安いのが人気の秘密なのではないかと言うが、私は、買う買わないを決めるのはやはり味だと思う。
何はなくても、とりあえずスーパーに行けば用が足りる時代になった。朝までやってるコンビニも至る所にできた。ことほどさように便利にはなったけど、それでそこに住んでいる人は満足しているかというと決してそうでなない。満足するには何かが足りない。
無人販売がやっていないことを知って、すごすご帰る道すがら考えた。
何だろう、足りないのって。
それは、人間臭さなのではないか。
世の中がいくら便利になっても、そこに人間臭さがなければダメないんじゃないかな。そんな気がした。
【きょうの一枚】渋柿をつつきにくる野鳥。
庭のテーブルを短く切った。なんのことはない、テーブルを支えていた脚からはみ出た部分を30cmほど切り落としただけ。
短くしたテーブルで淹れたてのコーヒーを飲む。
テーブルに置いたスマホから音楽を流し、まったりと時間を過ごす。
風が吹いて色づいた柿の葉を庭に落とす。と、どこからともなく野鳥が飛んできて柿枝に止まった。渋柿をつついている。鳥は渋く感じないのだろうか。
そんなことを考えながらコーヒーを口にする。外気にさらされてか少しぬるい。
家に入ると、カミさんが台所に立って味噌汁を温めていた。
カミさんが伊豆に来ている。私がひとりのときは味噌汁を作らない。カミさんが来たときだけ作る。
味噌汁を啜って思う。やっぱり味噌汁はいいなあ。体が芯から温まる。
【書】「賦」フ・みつぎ(No.1,584)
貝と、音を表す武(ブ。フは変化した音。あつめとる意→募)とで、人民に割り当ててとり集めるみつぎものの意を表す。(『旺文社漢字典第2版』)
【ディジタル画】『道草』四十六(No.1,024)
「島田(健三の養父)は妙に鼻の下の長い男であつた。其上往来などで物を見るときは必ず口を開けてゐた。だから一寸馬鹿のやうであつた」。
「李鴻章の書は好きですか」。彼(島田)は突然斯んな問を発した。
「李鴻章」って誰? どんな書を書く人?
▼李鴻章って、こんな人。
▼こんな書を書く人。
【昭和の風景】『東海道中膝栗毛』解説3(No.304)
十返舎一九が『東海道中膝栗毛』を執筆するに当たって参照したとされる『都名所図会巻三「洛北の薪売り」の図(その一部)
【タイムラプス】令和5年11月8日(水)6:06〜8:20の伊豆長岡の空。33秒。