いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

排気ガス吸ふだけ吸つて葛の花(あ)

【きょうの一枚】下田街道に咲く葛の花。

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 義母の葬儀に参列するために神奈川・横須賀まで出かけた。

 残暑厳しい坂を歩いて降りる。交通量の比較的多い下田街道は平らな道だから苦もなく歩けるはずだが歩けない。平坦な道でもつまづいてしまうのだ。笑えない現実。今度すっ転んだら引っ付くはずの骨も永遠に引っ付かなくなってしまう。転ばないように大袈裟なほど慎重に歩く。これが年を取るということだ。

 暑さと体力の衰えとが同時にやってきて、軽い眩暈を起こす。息苦しいのはマスクをしているせいだ。そう思ってマスクを外したら、息をするのが幾分楽になった。

 でもこの暑さ、半端ない。空の上から容赦なく炎帝が襲ってくる。暑くて頭がくらくらする。それでもマスクをしろと言うのか。いや、新型コロナウイルスが5類感染症に移行してからはマスクをしろとは大っぴらには言わなくなった。だからといってコロナウイルスが終息したわけではない。依然として感染に注意しなければいけないことに変わりはない。

 こんな暑い中でマスクをしてたら死んじゃうよ。

 それにしても、歩道の夏草の茂りはなんとかならないものか。風で穂が揺れるとカブのハンドルを握る手がチクチク痛い。

 が、きょうはカブを車庫に休ませて駅まで歩いた。

 平らな道を歩いていると、下田街道の歩道の橋欄干に、葛の蔓が絡まっているのを見つけた。ここに葛が絡んでいるのを見るのは初めて。

 葛の花というと、「葛の花 踏みしだかれて、色あたらし。この山道を行きし人あり」という釈迢空の歌を思い浮かべる。私にとって葛の花は、どうしたって奥深い山道に咲く花でなければいけない。交通量の多い道端に咲いてはいけない。

 京浜急行の横浜駅から快速特急に乗り横須賀中央で降りる。横須賀中央駅からドブ板通りを目指して歩く。アーケード街を歩きながら、最初に買い揃えたスーツの店はどこだっけと探したが、判らなかった。

 半世紀ぶりにドブ板通りの夜を一人歩いてみた。ちょっと怖かった。若い時はそんなの平気だったんだけどなあ。年をとったな。

 

【書】「僕」ボク(No.1,542)

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「人と、音を表す〓(ホク・ボク。僕から亻を取り除いた形。むちうつ意→撲)とで、むち打たれて使役される人の意。」(『旺文社漢字典第2版』) 

 

【ディジタル画】『道草』四(No.982)

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 『道草』に「根津権現」が登場する。

 学生の頃、その近くの三畳アパートに下宿していた友がいた。ちょうどかぐや姫の「神田川」が流行っていた頃だった。泊まりに言ったら本当に三畳間しかない下宿で、歌の世界だけでなく、実際にあるんだと思った。

 「根津権現」は江戸名所四十八景に収録されている。絵師は第二代歌川広重。

 

【昭和の風景】東海道五十三次「赤坂」白黒。(No.262)

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 赤坂は東海道の中でも非常に大きな宿場町だったため、五街道整備の折に徳川家康の命によって、江戸に向かう大名行列は赤坂宿を利用し、京に向かう際は御油宿を利用するというルールができたそうだ。へええ。

 

【タイムラプス】令和5年9月27日(火)7:31〜9:53の伊豆長岡の空。35秒。

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