【きょうの一枚】新潟から届いたお米。
お米はいつも新潟の米農家から直接買っている。そこで買った米を炊いて食ったら他の米は食えない。それほど旨い。
カミさんは割高だからスーパーの安いのでいいのよと言うが、これだけは私のこだわりで譲れない。
孫どもも、こと米に関しては口が肥えているとみえて、ここの米しか食わない。私がそう仕向けたのだから、それは私の責任でもある。だから、私の目の黒いうちはここの米しか食わせないことにしている。
それが、値上がった。お米の袋が1袋増えたのはいいが、それに合わせるかのように値段も上がった。でも他に鞍替えするつもりはない。値上げを認めて言い値で買うことにした。
そこの米農家とはLINEでやりとりしている。米の注文をLINEで頼めば、届いたことも決済が済んだこともLINEで知らせる。
そうしたら今回は、旅行先の富山の山並みの写真を送ってきた。写真の山々は三層に分かれていて、いちばん奥の山の頂にはまだ雪が残っていた。
いい景色だ。心洗われる。
孫どもが神奈川の大磯に引っ越したことも知っている。私がLINEで教えた。
そして今回は、旅先の富山から雪山の景色を送ってよこした。まさか、新潟・魚沼の米農家とこんなやりとりをするとは思わなかった。LINEが結びつけた。
今はそういう時代なんだね。農家さんと消費者とが直接LINEで結ばれる、そんな時代なんだ。行商のおばちゃんたちが重い荷物を背負いながら売り歩く時代では無くなったんだ。田舎の隅々までスーパーやコンビニができた分便利にはなったけど、代わりに、人と人とのやりとりが消えた。効率を重んずれば置いてけ堀を食らうのはいつも昔ながらの小売業者さんだ。
いいんだか悪いんだか判らないけど、時代は確実にそういう方向に向かっている。
【書】「会得」エトク(No.1,437)
「心によくさとる。了解して自分のものとする。」(『旺文社漢字典第2版』)
「会(會)」は、曾(甑の原字。こしき)にふたをしたさまで、ふたの意、転じて「あう」意を表す。
「得」は、原字は㝵。㝵は貝を手にしたさまで、財貨をえる意。これに彳を加えて、行って「える」意を表す。
【ディジタル画】『彼岸過迄』風呂の後 九(No.877)
烟草を吹かして絵になる文豪は、やっぱり菊池寛だ。菊池寛は言わずと知れた文藝春秋の創始者で、芥川賞と直木賞を生み出した人である。
烟草といえば、昔はごく当たり前に映画やテレビドラマの小物に使われ、公共交通にも灰皿が付き物だったが、今ではすっかりその姿を見なくなった。俄かに分煙機運が高まったのを境とし、おかげで喫煙者は大衆から隔離され排除されるようになった。
烟草愛好家にとって難儀な世の中になったものだとつくづく思う。烟草を好む人を、だからといって悪者扱いするのはやめましょう。
森本と敬太郎が下宿の部屋で「少しの間烟草を吹かして黙つてゐ」るシーンが出てくる。そのシーンの挿絵を描こうとしたが、どうしても菊池寛の姿がちらついて離れない。で、今回は菊池寛が烟草を吸っているシーンを描くことにした。
【昭和の風景】157
ナマハゲ。
ご存じ、秋田県・男鹿半島に伝わる伝統の鬼。かと思ったら、これ、神様だって。へええ、神様の形相もいいろいろあるねえ。
亡父が生前、ハタハタ漁で男鹿に出稼ぎに行っていたとき、父親のよしみで一度そっちへお邪魔したことがある。そのときナマハゲと遭遇した。怖かった。世の中に、こんな怖いものがあるのかと思うくらい怖かった。
【タイムラプス】5/25(木)6:06〜9:27の伊豆長岡の空。25秒。