いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

白粉を塗られ地蔵の薄暑かな

昨日、藤沢に戻ってきたらカミさんが足を引きずっている。どうしたんだと訊いたら、水曜にプラゴミを出しに行こうとして階段を踏み外したという。

カミさんは元々膝に古傷を持っていた。高校時代にはハードル選手としてインターハイ決勝まで進んだが、その後の練習でハードルに膝を強打してから走るのをやめた。やめてリハビリに専念した。

体育の大学への進学を考えていたが、膝の傷はなかなか治らず、その時点で体育への道は諦めた。そして、そのときにいためた痛みは40年以上経った今もなお残っている。

実は10年以上前に古傷の痛みに耐えかねて手術を受けている。スポーツ医療で名の知れた地元の病院に1週間ほど入院したのだったが、完治していなかったらしい。ここへ来てまた痛み出したのだろう。そういえば、伊豆のアプローチの石段も慎重に上り下りしていた。ちょっと膝が痛いようなことは言っていたが、根が気丈な人だから、それを全面に押し出すようなことはなかった。だから相当膝をかばっていることに気づかなかった。

階段を下りているときにカクンと膝が抜けて、その拍子に古傷をコンクリートに打ちつけたという。年相応に足腰が弱ってきている上に古傷をさらに痛めてしまった。本人は九十百まで生きる勢いだが、なかなかそうもいきますまい。身の程をわきまえて生きるのが肝要と心得ましょう。何ならもうしばらく一緒に付き合いますので。

11,353歩。

写真は、藤沢の散歩道の途中にある「おしゃれ地蔵」。本当は「地蔵」ではなく「道祖神」らしいが、地の人はお地蔵さんと呼ぶ。「女性の願い事なら、何でもかなえて下さり、満願のあかつきには、白粉(おしろい)を塗ってお礼をする」と伝えられており、今でも、お顔から白粉が絶えることがないという、と案内板にある。ドローンが都会の空を飛ぶ時代になっても土着信仰はなお根強い。女性が美しくありたいという願う心はいつの時代も変わらない。(あ)

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