いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

八重桜孤高誇らか咲きにけり(あ)

 交通安全幟旗撤去の日。

 集合時刻に間に合うように出かけたつもりが、約束の場所に着いてみるとすでに予定の人が揃っていた。

 チーフが、バイクにまたがる私の姿をみて、「これで全員揃った」と言った。つまり、みんなが私の到着を待っていたということだ。

 ほんと、年寄りは朝が早い。私も年寄りだから朝が早い。と思ったが、みんなはそれより早かった。

 71を過ぎた年寄りが鼻歌混じりに歌う。歌いながらカブを集合場所まで走らせる。

 ♪この木何の木気になる木 見たこともない木ですから 見たこともない木になるでしょう♪

 日立のCMソングである。

 ♪いつまでもどこまでも 走れ走れ いすゞのトラック♪

 いすゞのトラックのCMである。

 どちらも東亜樹という歌い手さんが歌ってる。東さんは現在東京の高校2年生で、路上中心の音楽活動をしている。4歳から介護施設などを訪問して歌声を披露し抜群の歌唱力を誇る。特にテレサ・テンを歌わせたら右に出るものはいない。令和の歌姫だ。その歌姫が、好んでこの二つのCMソングを歌う。

 また、♪この木何の木気になる木 みんなが集まる木ですから みんなが集まる木になるでしょう♪ とも歌う。

 そこでハタと気づいた。みんなが集まれば、そこに集まった分だけ幸せの輪が広がる。

 見たこともない木だから見たこともない木になる。当たり前といえば当たり前だが、大リーグでブレーク中の大谷選手を引き合いに出すまでもなく、これからはそのことがとても大事になると思う。

 その人の持っている力をどう引き出すか、その見極めが大事ということだ。

 いい時代がやってきた。

 自分の持っている力を社会に発揮できる時代。

 ひと肌ぬごうじゃないかと思える時代。

 そんな時代がようやくやってきた。

 

【きょうの一枚】庭の八重桜。

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 八重桜はソメイヨシノほどの華やかさはないが、重厚さはこちらの方がある。

 また、集団の力を借りずいわば孤高を保ちながら咲く。そこがいい。   

 

【書】「贖」ショク・あがなう(No.1,743)

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 貝と〓(イク。贖から「貝」のパーツを取り除いた形。ショクは変化した音。売る意)とで、物品を取り引きする意、転じて、金品を出して罪をまぬかれる意を表す。(『旺文社漢字典第2版』ディジタル版)

 

【ディジタル画】『倫敦塔』その20(No.1,183)

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 ポール・ドラローシュの絵画「エドワード四世の二王子」を模写している。

 漱石全集注解によると、兄と弟は正反対に描かれているそうだが、私にはどっちが兄でどっちが弟かなんてまったく興味がない。その精彩な筆使いに興味がある。

 

【昭和の風景】墨画(No.463)

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 なんて繊細な描き方なんだろう。こういう描き方があるんだ。驚き桃の木ぴりりと辛い山椒の実。

 若い頃にこういう絵と出会っていたら、私の人生も少しは変わっていただろうか。

 いかんせん70を過ぎてから気づくようではあまりに遅すぎる。ほら棺桶が、棺桶が蓋を開けておいでおいでしてる。 

 

【タイムラプス】令和6年4月16日(火)6:24〜8:00の伊豆長岡の空。24秒。

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