いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

増築に風を裂かれて扇風機 (あ)

 夜遅く、カミさんがやって来た。

 てっきり大磯の孫どもを連れてやって来るのかと思いきや、孫どもは来なかった。

 来たら孫に食わせようと思って、夕方トウモロコシをそちこちと物色したが、どこにも売ってなかった。旬が終わったのかもしれない。

 

【きょうの一枚】扇風機。

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 今夏の猛暑はこれ一台で凌いだ。

 トカゲが顔を覗かせる隙間だらけの家だからできる。断熱材てんこ盛りの密閉された空間だったら、こんな扇風機一台だけじゃとても凌げなかったろう。それだけひどい孟夏だった。

 テレビでは毎日のように「熱中症対策」が叫ばれていた。「部屋を冷たくするなどして適度な温度を保ってください!」と。あたかもクーラー施設があって当然みたいな言い方で注意を促す。

 それって、言外に「クーラーを買え」と言っているようなもの。買えない家の事情だってあるだろうに、それを無視して買えという。

 一体何様のつもりだ。そうなると、意地でも買うまいとますます意固地になる。そういう爺が出てくる。私がそうだ。

 その頑固爺が言う。蚊帳があるだろ蚊帳が。蚊帳を吊れ。

 あのね、言っとくけどおじさん、いつの時代の話してんの? 今はそんな時代じゃないんだって。意地を張って暑い部屋に籠もっていたら干からびて死んじゃうよ。大体蚊帳なんて作ってないから。

 これはね、自己防衛ですよ、自己防衛。そうしないとコロコロ死んじゃうんだから。命が惜しかったら適温の空間を用意しなきゃダメよ。特に体力の衰えた年寄りはそう。年寄りは未来ある若者の言うことを聞かなきゃダメ。

 意固地が言う。そんなことをするくらいだったら死んだほうがマシだわ。そんな世の中、生きたかないわい。

 まったく頑固なんだから。このクソジジイ、自分のことばっか考えてないで、ちったあ周りの人のことも考えてやりなよ。

 そうだそうだの大合唱。やむなく頑固爺はすごすご退散するのでした。

 ああ、こんな世の中、生きたかないと呟きながら。

 

 【書】「嘗」ショウ(No.1,515)

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「旨(うまみ)と、音を表す尚(ショウ。はかる意→商)とで、味をみる意、ひいて、ためす意を表す。」(『旺文社漢字典第2版』) 

 

【ディジタル画】『彼岸過迄』須永の話二十五(No.955)

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 須永はタコ釣りで遊んだその晩、鎌倉を発つ。母は残った。「比較的乗客の少ない中等列車にうちで」これまでのことを小説仕立てにつらつら考えた。

 

【昭和の風景】東海道五十三次「藤枝」色付け。(No.235)

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 藤枝といえば、サッカー王国静岡に君臨する藤枝東高校を思わずにはいられない。あの藤色のユニホームは当時憧れの象徴でした。

 

【タイムラプス】令和5年8月31日(木)10:37〜13:44の伊豆長岡の空。22秒。

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