図書館から督促がきた。あす(3/15)が返却の締切日になっていた。
こんな古典の本なんて誰も借りないだろうと思いながら本文を模写した。
と、客の兵左衛門の台詞にこうあった。
「ヱレハイ最前からつべらこべらと、此女中よくしやべるが、其方は先なにものだい」
「此女中」とは、弥次郎兵衛の女房の「おふつ」のことだが、「つべらこべら」という表現が面白い。「つべこべ」と言うべきところを「ら」をつけて「つべらこべら」と言った。
もちろんこれは話し言葉であって書き言葉ではない。そういう意味では、『東海道中膝栗毛』は、語りのほうがよほど滑稽味が伝わるような気がする。書き言葉ではここまで面白味が伝わらない。本文を書き写してみてそう思った。
一度これを五代目志ん生の落語で聞いてみたいな。くふふ、話す前から笑いが込み上げてくる。
【きょうの一枚】車庫のビニールシート。
バイクに雨が当たらないようにするのと、車庫の散らかり具合を外から見えなくするためにぶら下げた。
なにもカミさんが来るからそうしたわけではない。
だいたい、カミさんはそんなことくらいで喜ぶような人ではない。
では、なにをすればいちばん喜ぶか。
用を言い付けるのをいちばん喜ぶ。
だから、湧水が欲しいから車を出してくれないかと頼むと、喜んで月ヶ瀬まで行ってくれる。
月ヶ瀬から帰ったら、汲んできた水を私に頼んで、その足で夕食の買い出しに出かけた。
カミさんは、料理の買い出しも好きで嬉々として出かける。
なにを買うかもきちんとメモしてる。そのメモ用紙にもこだわりがあって、自分で切り整えた広告用紙の裏しか使わない。なんで広告用紙なの? と聞こうものなら機嫌を損ねるから言わない。
私はというと、汲んできたばかりの湧水でコーヒーを淹れる。飲む。
旨い。至福のひととき。
湧き水でコーヒーなんて、この贅沢は誰にも譲れない。
【書】「懷(壊)」カイ・ふところ(No.1,711)
忄(心)と〓(カイ。懷から忄のパーツを取り除いた形。いだく意)とで、心にいだく、「おもう」「なつかしむ」意。常用漢字は省略形による。(『旺文社漢字典第二版』ディジタル版)
【ディジタル画】『坊つちやん』その70(No.1,151)
漱石は落語にも造詣が深い。
落語も江戸っ子の嗜みの一つなんだろう。いろんな噺家さんもよく知っている。
津軽にはこういう文化はなかった。だからちょっぴり羨ましい。
【昭和の風景】『東海道中膝栗毛』(No.431)
明治の錦絵。
寺子屋の風景。こういう好々爺がいたら、教場にも和やかな空気が流れていたんじゃないかな。
とにかく教師は、教え過ぎないことが肝要です。教師はとかく、なんでもかんでも教えたがるからいけない。
【タイムラプス】令和6年3月14日(木)6:21〜9:58の伊豆長岡の空。26秒。
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