いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

ちはやぶる神業平も春に老ゆ(あ)

 暇さえあれば画ばかり描いている。暇がなくても描いている。それほど画にどっぷりはまっている。

 なんだろう、変なの。

 こんなはずじゃなかった。もっと時間たっぷりな悠々自適の老後を送るつもりでいた。

 仕事を終え、リタイアして、そうして得た時間を地域のために役立てたいと思っていた。

 ところが、どうだ。やることなすこと人の足を引っ張るようなことばかり。

 こんなはずじゃなかった。もっと地域に溶け込むつもりだった。

 地域に溶け込むということは、逆説のようだけど、自分の思った通りのことをすることなんだと思うようになってきた。

 人に何かをして”あげる”ことは烏滸(おこ)がましいこと。余計なお世話。だから、好き勝手にやらしとけばいいのよ。

 そう考えて、自分も好きなことを好きなようにすることにした。

 そう考えるだけで気が楽になる。

 ストレスを溜めてはいけない。ストレスが心を蝕む。

 だから、ストレスを溜めないことにした。ストレスを溜めないようにするためには、自分が好き勝手なことをやるのがいちばん。

 ♪体の傷なら治せるけれど、心の痛手は癒せやしない♪

 阿久悠も言ってる通り、心ってやつは一旦コントロールを失えば、元に戻すまで時間がかかる。心の傷は目に見えない。

 

【きょうの一枚】業平の一首。

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 在原業平の歌「ちはやぶる神代も聞かず龍田川からくれなゐに水くくるとは」(意:不思議なことが多かった神代の昔でも、こんなことは聞いたことがない。龍田川に紅葉が浮いて、それを川の水が鮮やかな紅のしぼり染めにしているなんて)。

 文字がやや大ぶりでしなやかさに欠ける。これが定家本人の筆跡となると、定家に対して抱いていたイメージを変えないといけない。定家は、どちらかと言ったらもっと華奢なイメージがあった。

 

【書】「鑪」ロ・いろり(No.1,755)

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 金と、音を表す盧(ロ。かこう意→廬)とから成る。(『旺文社漢字典第2版』ディジタル版)

 

【ディジタル画】『倫敦塔』その31(No.1,195)

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 倫敦塔は呪いの館だった。なんでこんなところを宮殿にしたんだろう。王家の黒歴史に向き合うためか。

 倫敦塔は観光の名所かもしれないが、私はあえて訪れたいとは思わない。

 過去の亡霊が壁を突き破って今にも飛び出して来そうな不気味なにおいがする。

 そう考えると、江戸文化の絢爛さは平和すぎる。諸外国が嫉妬するのも無理からぬことだった。

 

【昭和の風景】墨画(No.475)

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 絵手紙。「老いてなお」。

 地元のシニアクラブに加入してグランドゴルフを始めた。それでLINEグループでやるやらないの連絡を取り合うことにした。

 LINEグループの名称に「……GG部」とある。で、「GG」ってなんだ? とスタッフに訊いてみた。そうしたら「グランドゴルフ」の頭文字だという。

 私はてっきり「じじばば」の略かと思った。そう言ったら、やんわりたしなめられた。

 ”もの言えば唇寒し秋の風”。だから言わんこっちゃない。

 

【タイムラプス】令和6年4月28日(日)7:48〜10:32の伊豆長岡の空。20秒。

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