いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

年越のそばこの薄幸をしみじみと(あ) 

【きょうの一枚】「支那そば」。

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 いつか入ろうと思っていたラーメン屋だけど、きっかけがなくて、これまで入ったことがなかった。入ったのは今回が初めて。座ったカウンターに近づいた店員が「何になさいますか?」と注文を取りに来たので、数あるメニューの中からいちばん安い「支那そば」を注文した。いちばん安いけどその店の基本出汁がいちばん判るからと思って頼んだ。730円。

 改めて店内を見渡して驚いた。2名のスタッフはいずれも女性で、いわば間違えて女性専用車両に乗ってしまったような場違いな雰囲気を感じた。どうも尻が落ち着かん。

 ここは、しょっちゅう看板が入れ替わる店で、これまで何度替わったか数えきれない。替わるたんびに、中はどんなふうになってるんだろうとずっと気になっていた。店は下田街道沿いにあって立地条件は悪くない。

 昼時なのに広い店内には客がいない。いるのは私一人。みんなどこで昼飯を摂ってるんだろうキョロキョロ。近くの◯亀製麺に行ってるんだろうか。

 ◯亀製麺は私も何度か利用したことがある。オートメーション化が徹底していて無駄がない。でも、なんだか鶏舎の鶏がケージに囲まれて餌を啄んでいるような印象があって、ゆっくり食事を楽しむというふうでない。

 卵を生産するためだけに餌を啄んでいる鶏が、コンピュータ制御されてぎっしり押し込まれている。おしくらまんじゅうおされてなくな。

 みんな一心不乱に餌を啄んでいる。卵を産まないとつまみ出されるから、みんな必死に食事を摂っている。そんな感じだ。

 そんなのエゴじゃん。人間の勝手じゃん。人間の、買物上手な奥さんがチラシ片手にスーパーの安売り卵をゲットしてほくそ笑んでいる様子が目に浮かぶ。

 今を盛りと◯亀製麺はそちこちに店を広げて羽振りがいいが、今に見ていろ客が遠のくざまあみろ。

 讃岐うどんがいくら全国区名物だからといって、うどん一つでどこまで持つか、高が知れている。◯田うどんの盛衰を見よ。

 持って10年、いや5年だな。今は物珍しさも手伝って暖簾をくぐったりしてるけど、早晩店じまいが続出するんじゃないかな。私はそう見てる。人間って基本、飽きっぽいもん。ちなみに私はうどんはあまり好きじゃない。

 

【書】「鬳」ゲン・こしき(No.1,627)

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 鬳(ケン・ゲン。むし器の意)で、こしきの意を表す。(『旺文社漢字典第二版』ディジタル版)

 

【ディジタル画】『道草』八十八(No.1,067)

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 健三は、彼を訪ねて来た御常(養母)に財布の五円札を渡して帰ってもらった。

 「そんな御心配を掛けては済みません。さういふ積で上つたのでは御座いません」と言いながらお婆さんは紙幣を懐に入れた。「さういふ積で上つた」くせして「さういふ積で上つたのでは御座いません」なんて、しれっと言うお婆さん。なかなかやるもんだ。当然、健三もそれと心得ている。

 「五円札」に注解はないが、ネットで調べたら、明治時代の五円は現在の貨幣価値に換算して約10万円とあった。相当な額ですね。これを財布に何気なく一枚仕舞って置けるくらいの財力が健三にはあったということだね。金がないないと嘆いている私には羨ましい限りです。 

 

【昭和の風景】『東海道中膝栗毛』(No.347)

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 江戸の変体仮名第10弾。「こ」の部。

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 旅先の饅頭茶屋での一コマ。もちろん一九の作り話でしょうが、それらしく作り上げるところが戯作者の真骨頂なんでしょうね。

 

【タイムラプス】令和5年12月21日(木)6:49〜9:58の伊豆長岡の空。24秒。

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