こうして「心に移りゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくる」時間が、とても楽しい。
午前3時にケータイの目覚ましアラームをセットする。が、寒いこの時期は時間通りに起きた試しがない。起きれば薪ストーブを焚かねばならず、薪の消費量が半端ないから、そのままぬくぬくと布団にくるまっていることが多い。二度寝の心地よさを知りすぎた。
そのうち窓の外が白々開けて、ようやくベッドから抜け出す。
ストーブに薪を突っ込んで部屋を暖める。薪ストーブの暖かさが階上に這い上る頃、パソコンから「メモ帳」を呼び出し、今日のページ(実は昨日の出来事)をまとめる。
今日のページは、昨日のページ内容をコピペする。
①昨日「タイムラプス」で定点撮影した動画をFacebookに貼り付ける。
②「書」に『旺文社漢字典第二版』ディジタル版の説明を載せる。これは漢字の成り立ちを考える上でとても参考になる。古代文字を『古代文字字典』(マール社)から拾って一字書するようになってから随分楽になった。
③「昭和の風景」。これは、自分が幼少青年時代に過ごした懐かしい昭和30年代の風景をディジタル画にして残そうと考えて始めたが、いつの間にか『東海道中膝栗毛』になっていた。まさかこういう形で弥次さん喜多さんに会うとは思わなかった。
④「ディジタル画」。永井秀樹さんの挿絵に憧れ、墨絵の世界に入り込んでいった。私の場合、それをディジタル画でやろうというのだから無謀極まりない。
題材は明治時代の漱石先生の作品からいただくことにした。岩波の漱石全集にしたのは、たまたま家にそれらが揃ってあったから。
漱石の遺した作品をちびちび読み返しながら、ディジタルを駆使してオリジナルな作品ができないかと模索している。
これらを書いた後に、おもむろに昨日の出来事を振り返ってブログを書いている。
こうしてパソコンに向かってあれこれ考えるのが楽しい。何を書こうかと頭を痛めることも多いが、不思議と書き始めるとこんこんと泉が湧くように書くことが思い浮かんでくる。この楽しみはやめられない。これからも書けるまで書き続けるつもりです。
【きょうの一枚】マガモ(真鴨)が浮かぶ池。
西浦みかんを買いに行ったら、買った一袋を店に置き忘れてきた。電話して事情を言い、出直したら忘れた分の他にもう一袋おまけしてくれた。スーパーじゃこういう訳にはいかない。
写真は、そのみかん問屋に行く手前の人工池。マガモがすいすい泳いでいる。
【書】「縣」ケン・かける(No.1,626)
金文は、首を木にさかさまにかけた形。処刑して首をさかさまに木にかける意。ひいて「かける」意に用いる。常用漢字は省略形による。(『旺文社漢字典第二版』ディジタル版)
【ディジタル画】『道草』八十七(No.1,066)
健三は御常(健三の養母)から二度目の訪問を受けた。
御常は貧しいなりをして健三に無心に来たのである。
健三に無心を迫るためにわざとそういうなりをして来たのか、普段からそういうなりをしているのかは判らないが、娘婿の薄給が無心の種になっているのは確かなようだ。
そういうお婆さんでも、曲がりなりにも養母だからなあ、血は繋がってなくとも無碍に断れないところもあるんだろう。そこが健三の心の弱さかもしれない。
【昭和の風景】『東海道中膝栗毛』(No.346)
江戸の変体仮名第9弾。「け」の部。
今回も挿絵を突っ込んでみた。
私が絵を描く姿勢として、「下手でいい、下手がいい」という小池瑞夫さんの唱えた「絵手紙論」がある。下手なところに味があるというのだが、その味がどうも出せない。わざと下手糞に描けばいいかというとそうでもない。
ここでいう「味」というのは、芸術的な匂いのことを言うのでしょう。隠そうとしても隠しきれないもの、それが「芸術」というものなんだと思う。
【タイムラプス】令和5年12月20日(水)7:30〜9:40の伊豆長岡の空。32秒。
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