文芸誌を読みながら晩酌をちびちび呑っている。
一昨日は北方謙三さんで、今日は村山由佳さん。
村山さんは平成15年に『星々の舟』で直木賞を受賞し、現在は軽井沢に居住している。
が、連載中の作品に登場するのは直木賞受賞を切望する女流作家である。
そこには、文学作品を業界に売り込む裏話がバンバン出てくるが、好みでいえば、いくらか北方さんに傾くかな。
文芸誌は何がいいって、どの作品にも必ず挿絵がついているのがいい。
夢枕獏さんはご自身の小説にご自身で描かれた挿絵を添える。それが、心ほっこりする作品になっている。才能のある方だなあとため息が漏れる。
東海林さだおさんの作品も「絵と文」だ。この人は元々漫画家なだけに絵はうまい。どこから見てもこの人だと思わせるようなそんな独特の世界を持っている。
私が手掛けたいと思っている絵と文のコラボ作品を世に押し出している先駆者たちがそこにいる。まるで現代に蘇った十返舎一九だ。
『オール讀物』は、そういう方たちの絵に触れられて、文章の書き方を学ぶのにもってこい文芸誌だ。
もちろん、村山由佳さんの作品に貼り付けられるオカダミカさんの画も素敵ですよ。いつか私もこういう挿絵が描けたらなあと思いながらうっとり眺めてます。でも、私には絶対に描けません。描けない自信があります。
だって私には、これが私だという独自の世界がないもの。
私にはそれが、手探りで探し出せ、もっと苦しめ、産みの苦しみをもっと味わえと言っているように聞こえて仕方がない。
【きょうの一枚】メイン道路に舞い散る枯葉。
急ぎの郵便物を投函するのに、家からいちばん近いポストに向かった。そのポストは公民館横にあった。
以前までは坂下の交差点のポストまで行っていたが、踏切のところに新しいコンビニが出来てから郵便ポストもそっちへ移った。
家から少しく遠くなったので、特に支障がなければ、これからは公民館のポストを利用することにする。
特に今日みたいな雨の日は、歩く時間の短い方がいい。
郵便物をコンビニに持って行くと、余計なものまで買ってしまいそうで、それが嫌。
公民館玄関前に開いたままの傘を置いて投函物をポストに入れ、さて、家に戻ろうとしたら一陣の風が吹いて傘を駐車場の方へ持っていかれた。
と、公民館前の斜面から道路に枯葉がものすごい勢いで舞い散った。それを写真に収めようと慌ててケータイを出してシャッターを切ったが写ってなかった。枯葉舞う風景を伝えられなくて残念。枯葉って、雨が含んでいようがいまいがあんなに空高く舞うんだね。
【書】「諱」キ・いむ(No.1,621)
言と、音を表す韋(イ。キは変化した音。さける意→違)とで、口にするのをさける意。ひいて「いむ」意を表す。(『旺文社漢字典第二版』ディジタル版)
【ディジタル画】『道草』八十二(No.1,061)
健三の細君が女の子を出産した。三番目も女の子である。
そのことについて健三の失望は露骨だったが、問題は産後の細君。産褥熱で体調不良らしい。
産褥熱とはどのようなものか判らない。それで、「四谷怪談」のお岩さんを借りてきた。イメージとしては、こんな感じの形相だったろうか。
【昭和の風景】『東海道中膝栗毛』(No.341)
江戸の変体仮名第4弾。「え」の部。
変体仮名だけじゃ、読む方もつらかろうと絵を加えてみた。弥次喜多珍道中はこうこなくちゃいけねえ。これが十返舎一九の世界だ。
【タイムラプス】令和5年12月15日(金)6:10〜7:56の韮山方面の雨空。26秒。
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