いよいよ今日から師走。
12月1日は「ユーキャン新語・流行語大賞」の発表日だそうで、次のような語がノミネートされた。
①「憧れるのはやめましょう」(大谷翔平)
②「生成AI」
③「チャットDTP」
④「5類」
などなど。
『陸奥新報』コラム「冬夏言」では、阪神の岡田彰布監督が発した「アレ」を流行語大賞の筆頭に上げていたが(11/30)、果たしてどうか。
「アレ」は、本来、「これ」「それ」「あれ」「どれ」といった指示語の一つで、いわゆる津軽弁の「どさゆさ」言葉を連想させる。
「どさゆさ」言葉とは、「どこへ行くのか」と尋ねられ「銭湯へ行くところだ」と応えたという話に由来する。昔から津軽の笑い話として言い伝えられる。
「どこへ行くのか」というところを極力省略して「どさ」と二文字で言う。「銭湯へ行くところだ」は「ゆさ」。津軽の人ならそれで通じる。
最近は、カミさんが話す言葉によく指示語が混ざるようになった。昔からその傾向はあったが、年をとってからは特にそれが顕著になった。
「それ、取って」「あれ、やってくれた?」という。私はそのたびに「それって、なに」「あれって、なに」と聞き返す。本当は知っているのにわざとそうする。それでカミさんもイライラする。イライラしているのが手に取るように判る。
私も意地悪くなったなあ。年をとったせいかなあ。
【きょうの一枚】色づいた垣根のドウダンツツジ(満天星躑躅)。
すぐ上の枝垂れ紅葉「手向山」が裸木になったところで、下の満天星躑躅が色づいた。
葉色がまだまばらだけど、これがもう少し経つと紅一色になります。それはそれは見事です。
【書】「遺」イ・のこす(No.1,607)
辶(道)と、音を表す貴(キ。イは変化した音。すてる意→棄)とで、道に物をおとす意を表す。ひいて「わすれる」「のこす」意に用いる。(『旺文社漢字典第二版』ディジタル版)
【ディジタル画】『道草』六十九(No.1,047)
健三は姉の宅を辞し、足に任せて北へ北へと歩く。と、ある狭い川に橋がかかっているところに出た。
「橋の袂にある古風な銭湯の暖簾や、其隣りの八百屋の店先に並んでゐる唐茄子などが、若い時の健三によく広重の風景画を聯想させた」。
「広重」とは浮世絵師の「安藤広重」のこと。「安藤広重」は「歌川広重」ともいう。
東海道五十三次では日本橋から京都三条橋まで、長いことお世話になりました。学ぶことがたくさんあった浮世絵の旅でした。その影響で、現在は『東海道中膝栗毛』にハマっています。
【昭和の風景】『東海道中膝栗毛』(No.327)
曽我兄弟が工藤祐経を討った旧暦5月28日に降る雨を「虎が雨」という。十郎の死を知って大磯の愛人・虎御前が流した涙が雨になったという言い伝えがある。大磯の虎御前は十郎が亡くなったあと尼となって「虎が石」を最後まで大切にしたという悲話。「虎が石」は江戸時代の大磯の名物で、立て看が立てられ浮世絵にも描かれた。
【タイムラプス】令和5年12月1日(金)6:09〜8:40の伊豆長岡の空。37秒。
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