いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

梅雨明けやまずおもむろに茶を一杯(あ)

 今、畠中恵さんの『ふじのはな』を模写している。もうすぐ終わる。終わったら次は永井沙耶子さんの作品を追っかけようと思っていた。

 模写は宮部みゆきさんの『氏子冥利』から始めて今回で6作目。名だたる書き手が勢揃いしているだけあって、どれもこれも唸らされるものばかり。模写すればするほど、己の未熟さを痛感させられる。

 そうこうしているうちに、今年度上半期芥川賞・直木賞の発表があった。今日(7/19)。

 直木賞受賞作は、垣根涼介さん『極楽征夷大将軍』と永井沙耶子さん『木挽町のあだ討ち』の2作。いずれこれらも「オール讀物」合併号に掲載されるでしょうから、その時にまた改めて模写のお手本にさせてもらいます。

 まさか、こんなことをして毎日を過ごすとは思ってもみなかった。

 人生長く生きていれば、いろんなことを思いつくものだ。まさに「小人閑居して不善をなす」だ。

 文章なんて、誰だってある程度のことは書けるものだと高を括っていたが、どうやらそうでもないらしい。そのことにやっと気づいた。文章だって修行を積まなければ達意の文を書けるようにはならない。

 とかく文章は独りよがりになることが多い。だが文章は、自分で判っているつもりでもそれが相手にその通り伝わるとは限らない。

 「そう言うふうに書いてあったじゃないの。ちゃんと読んだ?」と言われても、受け止め方はそれぞれだから、書いた人の思いがそのまま読む人に伝わるとは限らない。

 そのことは模写するようになって初めて判った。人間なんて、自分の都合のいいように解釈するんだなということがよく判った。人間ほどいい加減な動物はいないということもよ〜く判った。

 

【きょうの一枚】手製和菓子「胡麻饅頭」。

f:id:jijiro:20230720120815j:image

 食べてびっくり。中のあんこがうぐいす餡だった。

 これだもの、この人の作る和菓子が人気なのもうなずける。

 隠れたところに手間暇かけてる。しかもそれを自慢げに言わないところが重鎮らしい。だけど知ってる人は知っている。ただ言わないだけ。

 

【書】「稟白」ヒンバク(No.1,492)

f:id:jijiro:20230720120849p:image

「上官に申し上げる。白も、申す意。」(『旺文社漢字典第2版』)

「稟」は、原字の〓(リン。稟から禾のパーツを取り除いた形。ヒンは変化した音。米ぐらの象形)に禾(いね)を増し加えて、こめぐらの意。のち、おもに「うける」意に用い、こめぐらの意には广(やねの意)を加えた廩を用いる。

「白」は、諸説があり、どんぐりなど、台座付きの木の実(中身が白い)の形、親指のつめの形、半月の白く輝く形などにかたどるという。いずれも「しろい」意を表す。

 

【ディジタル画】『彼岸過迄』雨の降る日 二(No.932)

f:id:jijiro:20230720121216j:image

 松本には末娘に宵子(よひこ)という二歳になる女の子がいる。田口の長姉・千代子が松本家に遊びにいくと、宵子の髪の毛を梳 (くしけず)ることがよくあるらしい。この日もそうだった。

 「かんかん」とは幼児語で、「髪の毛」のことを言うらしい。 

 

 【昭和の風景】212

f:id:jijiro:20230720121348j:image

「藤澤」色つけ。

 家並みの奥に青い海が広がっていたら、奥のこんもりした丘は江ノ島だと判断したろう。が、ここは青海原ではない。どちらかといったら黄金の穂が一面に垂れる図と捉えた方がいい。

 となれば、奥のこんもりした丘は、やはり一遍上人開祖の遊行寺ということになるか。

 

【タイムラプス】7/19(水)6:56〜9:47の伊豆長岡の空。20秒。

https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=pfbid02V3SBSTYWhcZT2ukAPgQ1T9HN9FBamYjMPvah5P7iQ5aevA5y992zqy4mUTto4ZKgl&id=100001436582002