昨年より職場定期検診を受けられない身分になった。
それで主治医に相談したら、「うちでも健康診断やってますのでどうぞ」という。それで、お言葉に甘えて受けることにした。
70になって健康診断もないものだとは思うが、高齢者から銭をふんだくる算段だろうからと協力することにした。
今回はエコーと大腸癌の検査。
エコーでは脂肪肝と腎臓と膵臓と前立腺に固い腫物が見つかった。癌かもしれないが癌でないかもしれない。で、次回血液検査をすることになった。
これまで騙し騙し70まで生き繋いできたけど、まあ身体のあちこちに綻びが見えるのは仕方がない。これくらいの年になると病の一つや二つ持っててもおかしくない。
問診で「最近、調子はどうですか?」と訊かれ、隠す必要もないので「疲れやすくなった」と素直に思うところを述べた。そうしたら、主治医はなるほどというような顔つきで首肯した。あちこちガタがきてもおかしくない年齢になったんだな。
そうだな、あと10年この世に居られれば御の字だ。長生きしたって、いいことなんてひとつもない。だから、年寄りはとっととおさらばした方がいい。
血圧の上が90なので夏場は薬をストップして様子を見ることにした。よし、これで飲む薬の量が少し減った。
薬の代わりにとうもろこしと茶豆をたんと食うようにしよう。その方が高齢医療費を国に払うより、幾分か農家の生計を助けになるべ。
【きょうの一枚】蝉の抜け殻。
玄関の扉を開けたら、玄関アプローチ飛び石に乗っかっていた。近頃鳴き出したニイニイゼミの抜け殻だろうか。
セミには地上に出てくる順番がある。
ニイニイゼミ(7月半ば)→クマゼミ(7月終わり)→ヒグラシ(7月終わりの涼しい朝夕)→アブラゼミ(8月)→ミンミンゼミ(8月頃)→ツクツクボウシ(8月半ば)。
ところで、芭蕉が詠んだとされる「閑かさや岩にしみ入る蝉の声」って、どんな蝉の声?
斎藤茂吉は「アブラゼミ」と特定していますが、芭蕉が山寺に赴いた時期はまだアブラゼミは登場していないはずだと科学者がいうので、今では芭蕉が耳にした蝉の声はニイニイゼミだというのが定番になっています。でも、「岩にしみ入る」くらいに暑苦しく鳴くのは、やはりアブラゼミの方がふさわしい気がします。科学的な、というよりも抱くイメージの問題だと思いますけど。
【書】「睦友」ボクユウ(No.1,485)
「兄弟が仲のよいこと。」(『旺文社漢字典第2版』)
「睦」は、目と音を表す坴(リク。ボクは変化した音。やわらぐ意→穆)とで、目つきのおだやかな意。ひいて「むつまじい」意を表す。
「友」は、又(ユウ。手)を二つ合わせて、手を取り合って助ける意。ひいて「とも」の意を表す。
【ディジタル画】『彼岸過迄』報告 九(No.925)
昨日は雨で、ご主人の松本に会えなかった。が、今日は雨が上がって敬太郎は松本に会うことができた。
玄関の「衝立には淡彩の鶴が一羽佇んでゐる丈で」あった。
いいなあ、こういうディジタル画を描きたいんだよなあ。
【昭和の風景】205
「神奈川」白黒。
旅籠の入り口で客引き女に捕まっている旅人が愉快。こんな光景が昔は随所に見られたんだろうな。この坂の向こうが開港前の横浜。となると、この光景は今の子安辺りか。奥の切り立つ入江はきっと屏風浦だな。
【タイムラプス】7/12(水)6:39〜10:19の伊豆長岡の空。27秒。