いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

自動ドアまで生垣の風薫る(あ)

 一日の経つのがやたら早い。きっと年のせいなんだろうな。

 やることがたくさんあるのに、どれから先に手をつけていいか判らない。

 パッと頭に浮かんだことを忘れないうちにやろうとしている。ただそれだけ。

 こんなんでいいのか。

 よくないに決まってる。行き当たりばったりじゃないか。いつかそのうち、まったく計画性のないやつだと見放されるのがオチだ。

 やることがたくさんあるということは、あれもやりたいこれもやりたいと欲張るからだ。

 あれもこれもやろうとするからいけない。やろうとしなけりゃいい。そうすりゃ時間に余裕が生まれる。

 今、ディジタル画に凝っている。そうして自らもペンを持って描いている。

 他に何もできないからそうしている。

 それができるだけでもありがたいと思え。そういう環境を作ってくれたことに感謝しろ。好きなことがしたくてもできない人のことに思いを馳せ、それができる喜びを謳歌しろ。

 今までも何人もの知り合いがあの世に旅立った。私は、かぐや姫が月の都に戻れる日を指折り数えるようにその日を待っている。

 しかし幸か不幸か、その兆しはまだ見えない。私にその日がやってくるのはいつだろうか。

 かぐや姫は求愛する貴公子に難題をふっかけた。答えの出ない難題をふっかけて男心を弄んだ。貴公子どもはまんまとかぐや姫の策略に引っかかり、命を賭してことにあたる。それは取りも直さずかぐや姫が美しすぎるからだ。かぐや姫がブスだったらそこまでしない。

 そのかぐや姫は、この星にいる間に何をした? その美貌にものをいわせて男をたぶらかしただけではないのか。

 さあ、私は何をする。月の都から迎えが来る前に、この星に何を残す。

 

【きょうの一枚】図書館正面玄関に通じる大迷路のような生垣。

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 いつも利用する図書館の駐車場は、建物裏の一段低いところにある。用があるときは愛車カブをそこに乗り付ける。

 図書館の隣には、去年、この地区を統括する警察署が移転してきた。移転する前はそこに公民館があった。

 そのときから境界にやけに生垣が多いと思っていた。隣が警察署になったせいかどうか知らないが、余計生垣が目立つようになった気がする。しかもすれ違いにくい。気のせい、気のせい。

 

【書】謙徳公けんとくこう(No.1,760)

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 「あはれともいふべき人は思ほえで身のいたづらになりぬべきかな」(意:私のことを哀れだと思ってくれそうな人は他には誰も思い浮かばない。きっとそのままむなしく死んでいくのだなあ)

 謙徳公はおくり名。生前は藤原伊尹(ふじわらのこれただ)と言った。娘が冷泉天皇の女御となり、花山天皇の母となったため、晩年は摂政・太政大臣にまで昇進した。

 

【ディジタル画】『倫敦塔』その35(No.1,200)

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 倫敦塔は元々要塞だった。要塞の性質上守りを固めるのが第一目標だったとは思うが、住人にとっては決して住み良いところではなかったらしい。そこに魔女が跋扈する要因があった。

 漱石にとって、倫敦塔は魑魅魍魎の住処であった。少なくともハロウィンのように子どもじみた場所ではなかった。

 

【昭和の風景】墨画(No.480)

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 絵手紙。「酒なくてなにが己の人生ぞ」。

 晩酌は毎晩欠かさない。誰がなんと言おうとこれだけはやめられない。だから、これが原因で命を落としても悔いはない。

 そうか、あの酔っぱらいジジイがついにくたばったか。それでいい。

 勝手に好きなことをしてくたばったんだから、いい人生だったと言ってやろう。

 

【タイムラプス】令和6年5月3日(金)7:05〜10:26の伊豆長岡の空。24秒。

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