きょう、初任の勤務校で同じ学年に所属していた人の訃報を知った。
私が平塚の職員アパートに住んでいた頃、その人は一つ横浜寄りの茅ヶ崎に住んでいた。
2月の冷たい雨の降る夜、ある方の送別会が横浜であり、帰る方向が一緒というので同じ電車に乗った。そこまではいいが、その人が茅ヶ崎で降りたのに、私は隣の平塚で降りるのを忘れてしまった。というか、一駅我慢すればいいものを独りになった途端に酔いが回ってきて寝込んでしまった。
そのまま寝込んで、気づいたら雨が止んでいた。それは、雨が止んでいたのではなく、丹那トンネルを走行中だったからだと、トンネルを抜けてから気づいた。トンネルを抜けた函南駅では、横浜で降っていたのと同じ冷たい雨がホームをたたいていた。
そのまま乗っていれば三島か沼津でぬくぬくと一晩過ごせたのだろうが、なぜか知らないがその時は反射的に雨のホームに降りていた。
函南駅は山の中で、繁華な灯が一つもない。その後に続く下り電車もない。そこで駅員に訊いた。「朝の上り始発まで暖かくして過ごせる場所はないですか?」。そうしたら駅員さんはなんて言ったと思います? 「どうしてここで(函南駅で)降りちゃったんですか? 三島や沼津まで行けば一晩暖かくして過ごせる場所はいくらでもあったのに」だって。駅員さんが更なる乗り越しを勧めるなんて聞いたことない。
てなわけで、その晩は翌朝の上り電車始発まで、寒さ凌ぎにホームの階段をずっと登り降りしていた。雨が当たらないのはそこしかなかった。
翌日、そのことを茅ヶ崎の人に話したら、カカカと豪快に笑われた。
その人との思い出は函南雨事件以外にもまだまだたくさんあるけれど、訃報を受けてまず思い出したのは、あの冷たい雨の夜のことだった。
【きょうの一枚】デッキの手すりに降りた霜。
このデッキは2013年11月に作ってもらった。そうか、あれからもう8年経つのか。
できた頃はたいそう立派なデッキだと思ったが、8年も経つとそちこちにガタが目立つようになってきた。毎年ペンキを塗って誤魔化してもそれは見ればすぐに判る。作った当初から10年持てば御の字だと思っていたが、その10年もあと2年でやってくる。ほんと、時の経つのは早いな。
【書】「宇下」うか(No.924)
「のきした。転じて、すぐ近くにあるたとえ。」(『旺文社漢字典』第2版)
「宇」は、宀(やね)と、音を表す于(う=おおう意→羽)とで、やね、ひいて「いえ」の意。転じて、天下の意を表す。
「下」は、「上」と反対に、基準を示す横線の下方に、短い横線、のち垂線を加えて、物の「した」、「くだる」意を表す。
【ディジタル画】『吾輩は猫である』 49(No.366)
苦沙弥先生が白毛布を縁側に広げて甲羅干しをしている鼻先に細君の尻があった。どうにものどかで平和な小市民の縁側風景だねえ。羨ましい。
と、苦沙弥先生、細君の頭に真ん丸の禿を見つける。それを指摘された細君の言い草がいい。「いつ出来たんだか覚えちや居ませんわ、禿なんざどうだって宜いぢやありませんか」だもの。そして、「あなただつて鼻の孔へ白髪が生えてぢやありませんか」とやり込める。細君の方が二枚も上手だね。
今回は背景に「水彩の雨雫」を使い「ぼかし」効果を加えた。あとはすべて「Gガッシュ」。
【タイムラプス】12月26日(日)6:47〜8:45の伊豆長岡の空。29秒。
https://www.facebook.com/1298610339/posts/10227595205807912/
【新型コロナ】12/26(日)10:00現在(Yahoo!より)
新規感染者数→322(前週同曜日比 +121)
重症者数→37(前日比 +3)
累計死亡者数→18,386(前日比 +1)