いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

梔子の香や剃りたての頬撫でて(あ)

 朝起きたら、腰に鈍痛が走った。おそらく体育で踊っているダンスの疲れから来る痛みと思われる。

 今日の3校時の体育も電子黒板に映し出されるYouTubeの動画を見ながらのダンス。腰の痛みもあるし、今日はパスしようかなとも思ったが、音楽が流れたら自然に体が動いていた。腰に肉体コルセットを巻く意識で、無理のない程度にダンスをして汗を流した。

 最近は、平らな廊下を歩いていても足がもつれるようになった。思うように足をあげられないんだな。老化(廊下?)現象がどんどん加速していく。さすれば水分補給の水は、「年寄りの冷や水」か。

 仕事の帰りに床屋に寄って散髪した。行こう行こうと思っていたが、雨が続いて行けなかった。

 平日の午後3時半ならお客さんはいないだろう、すぐにやってもらえると思ったら、果たしてお客さんは誰もいなかった。店のドアを開けると、中に岸恵子似のお母さんが一人いて、洗濯機を回していた。お母さんが「ちょっと待ってね」と言って奥へ引っ込むと、代わりに葉加瀬太郎似の息子さんが出てきた。

 「お待たせしました」と言って、パッとマスクをつける素早さはさすが。「どうぞ」と促されたバーバーチェアに腰かけ、「いつものように短くしますか?」と言う息子さんに、コクリとうなずく。

 コロナ禍のこれからを話題にしながら息子さんと話をしていたら、いつの間にか寝込んでいた。「このようにしてみましたが、いかがですか?」と言われてハッと目が覚めた。目の前に二つ折りの鏡があり、そこに私の後頭部が映っていた。

 やはり、疲れが溜まっていたんだろうか。体をそんなに酷使しているつもりはないけれど、知らないうちに疲労が老体にじわじわ染み込んでいたらしい。

 今の床屋を見つけたのは、過去のブログ記事によると2015/4/8になっている。今から5年前だ。翌日から修善寺の学校で授業が始まるというその前の日、地元に4軒ほど散在する床屋の中で、たまたま入ったのが今の床屋さんだった。

 その前までは、散髪はもっぱら藤沢のQBハウスの世話になっていた。そのうち伊豆で過ごす時間も多くなり、将来的に伊豆で暮らすとなれば行きつけの床屋を持たなければと思い、なんとなくドアを開けた2軒目がとてもアットホームな雰囲気で、一見で気に入った。

 それから今日までお付き合いが続いている。お母さんと息子さんから聞く地元の歴史はとても勉強になる。特に、昭和33年の狩野川台風の悲惨を目の当たりにしたお母さんの話は身につまされた。昔の下田街道のルートが今のどの道になるかをスマホの地図で教えてくれた息子さんの話も興味深かった。

 疲れて、ついうとうとして、でもこうして安心して髭剃りをゆだねられる床屋があるというのは、なんとも幸せなことだ。これからも末長いお付き合いを願いたいと思っている。

 

【今日の一枚】ヤエクチナシ(八重梔子)。

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 いつもの床屋の庭先に咲いていた。顔を近づけて芳香を嗅ぐ。う〜ん、いい香りだ。バイクのヘルメットをかぶりながら、♪いまでは指輪もまわるほど やせてやつれたお前のうわさ〜♪と口ずさむ。渡哲也だ。髪を切ってもらって、すっかり渡哲也の気分になってる。

 

【ディジタル画】靴紐を結ぶランナー(No.42)

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 今回は「インキング」の「マーキュリー」ブラシで輪郭を描いた。前回の「インカ」と比べて、「インカ」の描き味の方が好みに近いか。こうして、豊富にあるブラシの種類を描き分けるのも結構楽しい。それは、ディジタル画ならではの楽しみかもしれない。

 背景は一色で描き、少し「ぼかし(ガウス)」を加えてある。「ぼかし」の使い方が少し判ったようなまだまだなような。これで約1時間。

 

【温泉】一二三荘。

 

【タイムラプス】7月2日(木)4:31〜7:00の伊豆長岡の空。37秒。

https://twitter.com/aisakajiro/status/1278816739610882049?s=21