いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

霜月の花紫の誇らしく(あ)

 「今日(11/11)は何の日?」とクラスの子に訊いたら「ポッキーの日」と即答で返ってきた。

 11/11がポッキーの日だとはつとに知られているが、他にどんな記念日になっているか、ちょっと調べてみる気になった。

 で、「日本記念日協会」のサイトに当たったら、なんと、49もあるでないの。ところが、これ、記念日の多い数のトップではないんです。49という数は8/8と並んで2位だそうで、1位は55の10/10。って、ありすぎ。どんだけ作れば気が済むんだ。

 ちなみに10/10を記念日とするものの中に、青森県のお米「青天の霹靂」が入っていた。

 私が青森にいる頃は、青森産米を旨いと思ったことはついぞないが、「青天の霹靂」は「やや大きめの粒で、粘りとキレのバランスがよく上品な甘みと旨みのある味わい深いお米」とのことで、平成27年(2015)の食味ランキングで県初の「特A」を取得している。「その認知度向上と消費拡大が目的」というならば、青森に生まれ育ったよしみで一つ食してみようか。目の玉が飛び出るくらい高価でなければの話だが。

 

【今日の一枚】シコンノボタン(紫紺野牡丹)

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 いつも行く床屋さんの植え込みに咲く。床屋さんのお母さんに花の名を尋ねたら、単に「ノボタン」と教えてくれたのを懐かしく思い出す。

 この店のことは2015/4/9のブログで書いている。これが伊豆で見つけた初の床屋さん。そのときは、岸恵子似のお母さんと葉加瀬太郎似の息子さんのお二人が店に出ていた。

 散髪してもらいながら聞く話の中に、昭和33年の狩野川台風の惨事もあった。「あのとき、私は十歳でした」とお母さんがいい、それでお母さんは私より5つ上だと知った。

 たぶんその年の小春日和だったと思う。バイクを駐めた脇の植え込みに紫色の上品な花が咲いていたので、店に入ってバーバーチェアに座るや否や、お母さんに「何の花ですか」と訊いた。そうしたら「ノボタン」という答えが返ってきたのだった。正式にはシコンノボタンというが、通称はノボタンというのだと、あとで「花しらべ」で知った。

 今日は店には息子さんだけがいて、私が店に入ると、待合ソファからすっくと立ち上がり「いらっしゃいませ」と言ってバーバーチェアに導いた。いかにもお待ちしておりましたというふうだった。昨日、精肉店でばったり出会い、「明日(今日のこと)散髪に伺います」と言っておいたこともあって、それで私が来るのを待ってくれていたのかもしれない。

 お母さんも息子さんもとてもいい人で、たまたま見つけた床屋さんだったけど、いい床屋さんに出会ったと今でも思っている。一二三荘の女将さんしかり、米店の奥さんしかり、私はこんないい人たちに囲まれて、本当に幸せ者だと思う。

 

【書】「作夢」さくむ(No.509)

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 「夢をみる。」(『旺文社漢字典』第2版)

 「作」の音符は乍(さく)。乍は木の枝を曲げて家の垣などをと来ることをいう。甲骨文や金文では、城壁や青銅器を作ることを乍といい、乍が作のもとの字である。→白川静『常用字解』

 「夢」は、莧(かん)と夕とを組み合わせた形。莧は眉を太く大きく描いた巫女(ふじょ=神に仕える女)が座っている形。祖先を祭る廟(みたまや)の中で、その巫女がお祈りしている形が寛である。夢は睡眠中に深層心理的な作用としてあらわれるものとされるが、古くは呪術を行う巫女が操作する霊の作用によって夜(夕)の睡眠中にあらわれるものとされた。それで夢は「ゆめ、ゆめみる」の意味となる。→同

 キラキラネームに使えそうな二字熟語だな。

 

【タイムラプス】11月11日(水)5:38〜7:12の伊豆長岡の空。23秒。

https://twitter.com/aisakajiro/status/1326785988530757635?s=21