災害に絆深めて秋の昼（あ）

　午後1時半ごろ、停電になった。最初はゲーム中のお兄ちゃんが、次いで北隣の奥さんが教えてくれた。そのとき私は、ベッドに横たわってうとうとしていた。
　すぐに北隣家に駆けつけると、奥さんが矢継ぎ早に苦情をまくし立てる。お父さん(旦那さん)が東電へ連絡してくれたが、電話が通じないと言う。肉を大量に買って冷蔵庫に入れてあるが、冷蔵庫が使えないで困っていると言う。周りの様子はどうかとさらに両隣の宅のドアを叩いたが、両方とも留守だった。
　ちょっと公民館を見てきますと言い残して、カブを走らせる。が、公民館は普通に明かりが灯り、冷蔵庫も唸っている。戻ってその旨を奥さんに伝える。奥さんは東電の名刺を出してきて、フリーダイヤルに連絡したらつながるかしらと言う。直通で繋がらないのだからフリーダイヤルではもっとつながる可能性は低いと思ったが、他に考えられる手段もなく、私のケータイから名刺のフリーダイヤルにかけてみた。すると、果たして血の通わない機械音で、営業時間外なので月曜から金曜の営業時間内にかけてくださいとのアナウンスが流れるばかり。
　埒があかないので、管理事務所に回ってみた。そうしたら、そこではテレビが普通に点いていた。応対した老婦人と話しているうちに、奥のドアから若社長が出てきたので、同じく停電になっていることを告げた。すると、この一帯の電力は全て東電さんの管轄だから、東電さんに電話をしたほうが手っ取り早いと教えてくれた。が、その東電に電話が繋がらないのだ。
　最後の手段で、市役所に泣きつくことにした。ところが、市役所は土日が休み。でも、日直がいることを、以前ゴミ処理場の鍵を借りに行った時に知った。で、行った。本庁の裏口を入るとジーパン姿の職員が窓口横の部屋に二人いて、それが日直当番だった。
　かくかくしかじかで停電で困っていると告げたところへ、北隣家の旦那さんから私のケータイに連絡が入った。東電と連絡がついたという。東電の人は30分ほどで現場に着くとのことで、市役所日直当番の対応に謝意を述べ、私もそっちに戻ることにした。
　停電が復旧したのは午後3時半ごろ。ということは約2時間停電していたことになる。停電の原因は、強風で物が吹き飛ばされたか何かで電線が切れたせいだとの説明。大して強い風でもなかったけどなあ。当たりどころが悪かったか。
　いずれにしろ、防災上、停電になったときの自治会の対応をもっと煮詰めておく必要がありますね。関係所轄への迅速な連絡も。そのことを痛感した今回の停電騒動でした。

【きょうの一枚】停電復旧工事の様子。

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【書】「小冊」しょうさつ（No.832）

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　「手帳。または、小さい本。」（『旺文社漢字典』第2版）
　「小」は、小さなものが散乱している形。そのものの形が小さく、数が少ないので、「ちいさい、すこし」の意味となる。
　「冊」は、木を打ち込んだ柵(さく)の形。冊は柵のもとの字である。古い字形では木に長短があり、それを横に連ねて編み、扉の形となっている。のちこの扉の形を書冊(書物)の意味に用いるのは、竹簡・木簡(文字を書いた薄く細長い竹や木の札)を編んだ形が似ているからである。
　きょうから金文を組み合わせた作品を書いてみようと思う。

【ディジタル画】鍋敷きにマジックで絵を描く孫娘No.274）

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　鍋敷きの板を3枚用意した。孫娘に、その板に描く絵を3種類お願いしたが、1枚目にダンゴムシ、2枚目にバスケットボールの絵を描いた。3枚目にはまだ何も描いていない。
　最初にダンゴムシを選んだのは、その虫を私が嫌いだと知っての所作。板に何を描こうかなと訊く孫娘に、孫娘がもっとも苦手とするカエルでも描いたらと言ったのだったが、それが逆に呼び水となって、ダンゴムシを描かれてしまったという次第。
　バスケットは、自分がスリーポイントを決めるイメージだろうか。後ろにそり返りながらシュートを打つ仕草は、実際にプレーをしたものでなければ描けないような絵。絵自体も、小さい頃のに比べれば、だいぶレベルアップしています。
　3枚目はまだ何も描かれていません。ベッドの部屋の濡れ縁に放置してあるけど、さて、そこにはどんな絵が描かれるのでしょうか。