北方謙三さんの小説を読みながら、晩酌にいいちこのお湯割をちびちび呑っている。
特に、北方さんの作品を好んで読むというわけではない。たまたま手にした文芸雑誌に載っていたから読んだだけ。
北方さんは1947年生まれの76歳。過去に数多の文学賞を受賞し、文化勲章もいただいているが、直木賞をもらったことがない。
もらったことがないから何なんだ。文章がうまくて、読んで心地よければそれでいいじゃないか。
今日たまたま読んだ北方さんの三番目の作品に、水彩画の描き方がやたら詳しく書かれていた。ご自身も描画されるのかな。
私も絵を描く。ただし、iPadとApplepecilだけのディジタル画。
もちろん独学でいろんな絵を学んでいるが、いろんな絵を学んでいるうちに何となくディジタル画を描くコツみたいなものが見えてきたような気がする。
今は、絵で描けないことを文章で書き、文章で表せないことを絵に描くような、そんなコラボ作品ができないかと夢見ている。要は、「絵手紙」のディジタル版みたいなものですかね。
絵手紙は、なぜ人を感動させるのでしょうか。それをずっと考えている。どんなものでも、そこに自身の感動がなければ芸術に昇華しない。絵手紙は、「下手でいい、下手がいい」をモットーに小池邦夫さんが世に広めた芸術運動だが、私はそれをディジタル機器で表現したらどうなるかと思っているのだ。
そして、その勉強を今、している。
【きょうの一枚】庭の万両。
雨あがりに撮影。
万両の実が雨の雫を含んで真っ赤に色づいている。
葉の下に真っ赤に色づくのが万両、葉の上に鮮やかな黄色い実を乗っけるのが千両。どちらも縁起のいい草木として正月飾りには欠かせない。南天の実も縁起物として重宝されるが、うちの庭の南天は赤い実がポツリポツリつけるだけでみすぼらしい。毎年元気よく白い花を咲かせるのになぜかそれが実にならない。だから、うちの南天は門松に相応しくないと思って提供しない。
【書】「亀(龜)」キ・かめ(No.1,619)
象形。われ目模様のある甲羅から四つ足と頭に尾を出している「かめ」の形にかたどる。人名用漢字は俗字(通用字)による。『旺文社漢字典第二版』ディジタル版)
これまでこの象形文字を何度書いたことか。でも、未だに筆順が曖昧。
【ディジタル画】『道草』八十(No.1,059)
健三の細君のお産の段。
産婆の到着が間に合わず、細君は胎児を分娩した。
健三は、生まれたての肉の塊を軽く指頭で撫でてみた。「撫でるたんびにぷりぷりした寒天のやうなものが剥げ落ちるやうに思つた。若し強く抑へたり持つたりすれば、全体が屹度崩れて仕舞ふに違ないと彼は考えた。彼は恐ろしくなって急に手を引込めた」。
男は子を産んだことがない。だから、到底お産の気持ちなど判ろうはずがない。
【昭和の風景】『東海道中膝栗毛』(No.339)
江戸の変体仮名第2弾。「い」の部。
寺子屋で「読み書き」を学ぶ子達は、これが全部「い」という表音文字だと知っていた。
【タイムラプス】令和5年12月13日(水)6:20〜9:24の伊豆長岡の空。23秒。
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