いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

新しき傘おろしてや春の雨(あ)

 朝から一日ずっと雨。
 「晴耕雨読」じゃないけれど、こういうときは読書に限る。
 本ではないけれど、以前にネットで購入して、春休みになったらまとめ読みしたいと思っていた漫画がある。それが、こうの史代『この世界の片隅に』(Kindle版全3巻)。
 いつだったか、クラスのある子がこのタイトルを口にしたことがある。そこに描かれれる世界が好きだと言う。そのとき私は上巻の途中まで読んでいたから、広島県呉市が舞台になっていることは知っていた。それで話を合わせることができた。
 今調べたら、この漫画は映画化されテレビドラマで実写化もされている。その子はテレビドラマを見て知っていたようだった。
 私が初めて漫画家・こうの史代さんを知ったのは、かつてあった踏切脇のコンビニ (今はない)のイートイン・コーナーに置かれてあった『ぼおるぺん古事記』でだった。これまで見たことのないタッチで描かれた絵が斬新で、しかも、それが全てボールペンで描かれてあるということに強い衝撃を受けた。それでいっぺんに、こうの史代さんのファンになってしまった。おそらくそのコンビニの店員さんに、熱烈なファンがいたのだろう。
 早速家に戻り、その日のうちにKindle版『この世界の片隅に』を購入したのだったが、なかなか読む機会がなく、ようやく今日、再び最初から読んでみた。
 下巻の「あとがき」に、「のうのうと利き手で漫画を描ける平和(原作の主人公は空襲で右手を失っている)。そして今、ここまで見届けてくれる貴方が居るという事。すべては奇蹟であると思います。」と締めくくっている。
 そう、来たる離任の挨拶では、職場を去るに当たって私も同じような感謝を述べてようと思っていた。

 私が今こうしてここにあるのは、すべてが奇蹟であり、すべてが「たまたま」の連なりであると思っている。今のカミさんと出会ったのもたまたまであれば、神奈川から伊豆に移り住んで中学校の手伝いをするようになったのもたまたまである。そうして、いつかこの世からいなくなる日が来るのも必然のたまたまなのだ。


今日の一枚】玄関脇外水道蛇口。

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 雨の庭を撮ろうと思ったが、傘をさして出るのが億劫で、玄関庇の雨の当たらないところから一枚だけ撮った。


【書】「受難」じゅなん(No.634)

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 「苦しみや災難にあう。」(『旺文社漢字典』第2版)
 「受」は、〓1(ひょう)と舟とを組み合わせた形。〓1は爪(そう)と又(ゆう)とを組み合わせた形で、爪と又は手であるから、上下の手を合わせた形。舟は盤の形。盤の中に入れたものを、上の手は与える手、下の手は受ける手である。それで上の手からいえば受(さず)ける、下の手からいえば受(う)けるの意味となる。→白川静『常用字解』
 「難」は、もとの字は難に作り、〓2(かん)と隹(すい)とを組み合わせた形。〓2は金文の字形では火矢(ひや=火を仕掛けて射る矢)の形であるから、難は隹(とり=鳥)を火矢で射る形で、鳥を驚かし、なやますの意味となる。→同
〓1↓

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〓2↓ 

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【タイムラプス】3月21日(日)7:01〜8:58の韮山方面の雨空。29秒。

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【新型コロナ】3/21(日)10:00現在(Yahoo!より)
新規感染者数→1,515(前週同曜日比 +196)
重症者数→332(前日比 +2)
累計死亡者数→8,816(前日比 +19)