いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

植込の真つ赤に燃えて寒の内(あ)

 久々に『陸奥新報』コラム「冬夏言』を覗く。

 冒頭、「リンゴ農家の友人が、丹精込めて作ったふじを我が家に届けてくれるようになって10年近くたつ。……」とある。

 そして、中盤では「生産者の声をじかに聞き、自然を相手にする仕事の大変さを改めて感じた」と。

 そう、自然を相手にする生産農家は大変だ。

 実は実家の青森でもリンゴを栽培していた。

 畑が二ヶ所にあって、家から遠い方の畑の方でリンゴを育てていた。近い方の畑では、家で食うだけの野菜を作っていた。

 リンゴ畑にはどこからともなくタンクローリーがやってきて白い霧を撒き散らしていた。害虫からの被害を防ぐためにそんなことをする。だから、白一色。いや、花が咲き乱れてあたり白一色に染まるのではなく、農薬噴霧によって幹まで白くなるという話。

 できのいいリンゴは全て農協に持って行かれ、リンゴ農家が食うのは、落ちて腐ったリンゴとか、虫の食ったリンゴとか、まともなリンゴは一つもなかった。リンゴ農家には売れないリンゴが回ってくるのである。

 リンゴには非常に多くの種類がある。インドリンゴは甘いが硬い。アサヒは酸っぱくて柔らかい。ユキノシタは日持ちがいい。真冬に食うリンゴはこのユキノシタが主だったような気がする。

 こちらのスーパーでもよく見かけるふじというリンゴは、まだ当時は出回っていなかった。ましてや芯の周りにたっぷり蜜を含んだリンゴにお目にかかるなんてこともまずなかった。

 実家でリンゴを育てていたのは、農協の指導が多分にあったからだと思う。周りもみんなそうだった。中には農協からの借金を返すために働くだけ働いて、でも貧乏からは抜け出せなかったリンゴ生産者もたくさんいたと思う。

 私も夜鍋に新聞紙の袋に針金を通して袋掛けの袋を作らされた記憶がある。

 あれは大変だった。

 スーパーなどで「ふじ」を見かけると、いつもそのことを思う。

 

【きょうの一枚】植え込みのドウダンツツジ (満天星躑躅)。

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 深紅に色づいた庭の植え込み。満天星躑躅です。

 蒸したサツマイモを頬張りながら、うっとり眺めています。

【書】「盥」カン・たらい(No.1,616)

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 皿と両手と水とで、水で手を洗う、またその器の意を表す。(『旺文社漢字典第二版』ディジタル版)

 

【ディジタル画】『道草』七十七(No.1,056)

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 順番が判らなくなってしまった。

 したがって、前回も「七十七」、今回も「七十七」。たぶん「七十七」回目が正しい。

 でも、順番なんてどうだっていいや。好きで描いてたら七十七枚になっていた。それが大事。

 

【昭和の風景】『東海道中膝栗毛』(No.336) 

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 十返舎一九を追いかけていたら、山東京伝と式亭三馬に出会った。

 どちらも一九と同時代に活躍した人だが、昨日は山東京伝、今日は式亭三馬を描く。

 

【タイムラプス】令和5年12月10日(日)6:46〜9:23の伊豆長岡の空。39秒。

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 あれっ? 昨日(12/10)はリンク貼り付け先がオレンジ色に自動変換したのに、今日は白いまま。なぜそういう違いが起こるのかよく判らん。

 これまた別にどうでもいいこと。気になるんならやらなきゃいい。気にならないから、やる。