いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

紅の色濃き小春日の庭の縁(あ)

 川上未映子さんという作家がいる。その方の作品を読んだことはないが、名前だけは存じ上げていた。
 その方のお名前を山形新聞コラム「談話室」(2022年11/29)で見た。コラムではその人を次のように紹介していた。
 「その人は2002年、歌手としてデビューした。だがCDを何枚出しても『壊滅的に』売れなかった。『少しでも音楽を知ってほしい』とブログを始めると、文章の方が評判になり小説の依頼が舞い込むようになった」。
 川上未映子さんは2作目の作品『乳と卵』で芥川賞を受賞している。
 ブログの文章が評判になるくらいだから、もともと文才はあったのでしょう。写真を見てスタイルのいい人だなあとは思っていたけど、まさか、元歌手だったことはこのコラムを読む前までは知らなかった。
 コラムの紹介には「『少しでも音楽を知ってほしい』とブログを始めると……」とあった。ということは、ブログで文章を鍛えたのだな。
 顔の見えない画面の向こうの誰かに説き聞かせるようにしてブログを書いていたのだろう。それが非常な鍛練になった。そういうふうにして文章に磨きをかけていったのだろう。
 私も毎日ブログを更新する。基本的にどうでもいいようなことをだらだらと書くだけのブログだが、書くこと自体が楽しい。だからやってる。
 今やブログは私の生きがいになっている。ブログを書かなくちゃとつい思うから「きょうの一枚」を写真に収め、タイムラプスで雲の動きを追いかけ、古代文字を書いては漢字の成り立ちを調べ、ディジタル画を描いてる。
 楽しんでやってるから、それでいいんだね。それをやって楽しめるならそれに越したことはない。


【きょうの一枚】色づいた庭のドウダンツツジ(満天星躑躅)。

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 このところ、家の前の道の落ち葉掃きをしている。両隣の家の前の落ち葉なんかも拾っている。
 落ち葉掃きを終えて顔を上げると、植え込みの満天星躑躅がだいぶ色づいていた。一雨ごとに紅が濃くなってきている、そんな感じだ。それを見ながら淹れたてのコーヒーをまったりと飲む至福。
 のどかな小春日和である。


【書】「旁射」ボウシャ(No.1,261)

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 「光などが広くさす。あまねく照らす。」(『旺文社漢字典』第2版)
 「旁」は、版築(はんちく)の板わくを表す形と方(ホウ。ならぶ意)とで、板の両側の意。ひいて「かたわら」の意を表す。
 「射」は、弓に矢をつがえた形(のち身と書かれた)と手とで、矢を「いる」意を表す。
【ディジタル画】『それから』 九の一(No.701)

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 代助は父から呼ばれた。
 代助の父は長井得(ながいとく)といって、「維新前の武士に固有な道義本意の教育を受けた」人である。
 「此教育は情意行為の標準を、自己以外の遠い所に据ゑて、事実の発展によつて証明せらるべき手近な真を、眼中に置かない無理なものであつた」ので、代助は父を苦手としていた。
 いつの世も、父とはそういう存在なのかもしれない。古風で頑固で意固地で、しまいには「ああ昔はよかった」と酒を呑んで管を巻く。だから子どもに嫌われる。
 私も、そんなふうにだけはなりたくないと思って生きてきたけれど、ふと辿ってきた道を振り返ってみると、どうしてもなりたくないと思っていた自分がそこにいることに気づく。不思議だ。年を取るとみんなそうなるのかな。


【タイムラプス】11月30日(水)6:29〜8:35の伊豆長岡の空。31秒。

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【新型コロナ】11/30(水)23:55現在(Yahoo!より)
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