いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

一滴がこの河となり風薫る(あ)

 画を描き終えて、なお湯屋へ行くまで時間があったので、天気もいいし狩野川沿いを散歩してみることにした。
 散歩は、狩野川の右岸を千歳橋(伊豆長岡温泉に行くときに渡る橋)まで下り、橋を渡ってから、今度は左岸を上って大門橋(沼津・内浦湾に行くときに渡る橋)へ出るコース。これで家を出てから玄関で靴を脱ぐまで約1時間半。
 のんびり写真を撮りながらの散歩だったけど、1時間半は散歩としては手頃な時間だ。散歩は、遠くの山々を眺めたり、川風に当たったり、途中で野花の写真を撮ったりしながら、マイペースで歩くのがいい。若い頃は、誰よりも早くゴールに辿り着こうと前こごみになるが、いいかげん歳をとってくると、そんなに先を急いで何になると思うようになる。そう、人生急いだって死しか待ってないんだから、そんなに急ぐこたあねえよ。
 河川敷の草むらにキジとウグイスの声を聞きながら、爽やかな風に身を任せる。なんてのどかなんだ。とろけてしまいそうだ。日本人は古来この心持ちを「風薫る」と詠んだ。そんな心持ちにひたりながら初夏を満喫する。
 空は雲ひとつない五月晴れ。そんな中、土手近くのお宅では、庭にテントを出してバーベキューを楽しんでいるファミリーがあった。バーベキューはコロナ禍でにわかに耳目を集めるようになったというが、なるほど、遠出を控えなければいけない自粛のGWにあっては、子どもも喜ぶ犬も喜ぶ、賢い過ごし方かもしれない。みんなそれぞれ工夫してGWを楽しんでるんだなあ。


【今日の一枚】丘の上に開けた住宅街。

f:id:jijiro:20210504101035j:image
 狩野川の向こうの小高い丘に我が家があるのだが、この写真だと家並みに埋もれて見えない。

 写真を撮った場所は、ちょうど狩野川河口から21km地点。ここから土手を走れば沼津港にたどり着くが、あいにく私はマラソンはやらない。せっかく標識があるから走ればいいのに、と言われてもやらない。遠い昔、だまされて三浦のハーフマラソンに一度だけ出たことがあるけれど、あの時の印象が最悪で、そのとき二度と走るまいと決めた。


【書】「剛勇」ごうゆう(No.687)

f:id:jijiro:20210504101013j:image
 「気性が強くて勇気がある。強勇。」(『旺文社漢字典』第2版)
 「剛」は、岡(こう)と刀(刂=りっとう)とを組み合わせた形。岡は鋳物(いもの)を作るときに使う鋳型(いがた)を土で作り、下から火を加えて焼き固める形で、堅い鋳型をいう。その鋳型を鋳込んだあとで刀を使って裂く形が剛であるが、鋳型は堅くて容易に裂くことはできないので、剛には「かたい、つよい」という意味がある。→白川静『常用字解』
 「勇」は、もとの字は〓に作り、音符は甬(よう)。甬は手桶(ておけ)の形で、井戸水などが湧き出ることを涌(よう)という。力は耒(すき)の形で、耒で耕すことは力を要し、一気に力を使う。そのように内部からわき出て、一気にことを成そうとする力を勇といい、「いさましい、つよい」の意味に用いる。→同
〓↓

f:id:jijiro:20210504100954j:image


【ディジタル画】渋谷ハチ公像(No.131)

f:id:jijiro:20210504100939j:image
 銅像の質感を出すのに腐心した。
 トレースを「墨ブラシ(メインブラシ2)」で行い、「水彩&ぼかし」ブラシで彩色した。
 銅像のテカリは、陽の当たるあたりを「消しゴム」でハイライトにした。これは人物画の唇を描くときによく使う方法で、これで立体感を出す。
 背景の樹木だけを見ると、どこぞの山奥のようで、とても東京・渋谷のど真ん中のように見えない。が、当時は(私が大学生だった頃は)ハチ公の井の頭駅側には確かにちょっとした木陰があったのです。
 樹木を描いたレイヤーにはガウス(ぼかし)を少し施している。混み入った背景を描く場合は、大抵そうしている。
 これで仕上がりまで、約2時間。「6B鉛筆」ブラシでの下描きを省略しているから、その分時間がかなり短縮された。


【タイムラプス】5月3日(月)4:50〜7:09の伊豆長岡の空。34秒。

https://www.facebook.com/100001436582002/posts/4022710964453417/?d=n


【新型コロナ】5/3(月)10:00現在(Yahoo!より)
新規感染者数→5,897(前週同曜日比 +1,293)
重症者数→1,050(前日比 +30)
累計死亡者数→10,386(前日比 +61)