いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

天高く刻む標識洪水位(あ)

【今日の一枚】狩野川台風洪水位標識。

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 市役所へ行く途中の三叉路にこの標識が立っている。
 伊豆半島を直撃した台風22号は、通称「狩野川台風」として地元の人はその惨劇を今も記憶している。
 狩野川台風が伊豆を襲ったのは昭和33年9月26日。
 被害が930名にも及ぶ大災害だった。中でも酷かったのは、修善寺町の熊坂地区で、ほとんど壊滅状態だったと言われる。
 熊坂地区は大仁橋の下流域に位置する。山から流れ出た流木は大仁橋の橋脚に引っかかり狩野川はそれによってダムと化した。そして、そのダムが決壊し、大仁橋は流され濁流が下流の熊坂地区の田畑家屋を総なめにした。
 その惨劇を「災害文集」として熊坂小学校国語科職員が編んだのが文集『もくれん』である。
 私はその文集を図書館から借りてきて、小学校1年から6年までの児童の作文に目を通し、狩野川台風の惨状を文章にまとめようとした。ところが、その文集を読み進めるにつれて涙が止まらなくなった。
 文集は、災害を生き延びた児童が作文として残したものだが、この子たちがそのとき親の、あるいは友達の泥まみれの遺体を見たときどう思ったか。それを思うといたたまれなくなった。
 応募締め切りがあるから、それまでになんとか文章にまとめたいと思ったが、できなかった。一気呵成にまとめ上げようとしたが、文集を読み進めるにつれ、性急にことを急いではいけないような気がだんだんしてきた。
 この惨劇を文章にまとめるには、もう少し寝かせておく時間が必要だと思った。
 あった事実をまとめるだけならできたかもしれない。でも、そこに感動は生まれない。たぶん。
 どうせなら、読む人に感動を与えるような文章を書きたい。それは今ではないような気がして、それで書くのをやめた。


【書】「虔粛(蕭)」けんしゅく(No.1,204)

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 「つつしむ。恪粛(かくしゅく)。恭粛。虔謹。」(『旺文社漢字典』第2版)
 「虔」は、虍(とら)と文(あや)とで、もと、とらの皮の美しい模様の意を表す。借りて「つつしむ」意に用いる。
 「粛(蕭)」は、聿(ふで。事をなす意)と〓(淵から氵を取り除いた形。淵の原字。つつしむ意)とで、つつしんで事に当たる、「つつしむ」意を表す。


【ディジタル画】『坑夫』 86(No.644)

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 安さんと「自分」は「しばらくは二人して黙つてゐた」。
 「二人とばつが悪くなつて、差し向ひで胡座をかいた儘、黙つてゐた。其の時次の作事場で鉱を敲く音がかあんかあん鳴つた」。
 「安さんは又煙草を呑み出した」。
 「だから旅費はおれが拵へてやるから」と安さんは申し出るが、「自分」は「旅費は頂きません」と断る。
 断って、どうするんだろう。もらっとけばいいのに。銅山に残って坑夫をやるつもりなんだろうか。 


【タイムラプス】10月4日(火)6:31〜8:36の伊豆長岡の空。31秒。

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【新型コロナ】10/4(火)23:55現在(Yahoo!より)
<国内>
新規感染者数→40,667(前週同曜日比 −2,956)
累計感染者数→21,412,086
死亡者数→45,188(前日比 +82)
<静岡県>
新規感染者数→660(前週同曜日比 −739)