いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

築年の重みずしりと八重桜(あ)

庭の一角に、剪定した枝を積み上げたところがある。畳2畳ほどのスペースだが、そこが草茫茫で藪蚊の巣になっている。去年はそこからウシガエルがのそっと顔を出して驚いた。

ウシガエルならまだ人畜無害だが、これがスズメバチだったりすると厄介だ。そう思いながら、他にもまだいろんな怪しい生き物が潜んでいそうで、草茫茫には手をつけず放置したままになっている。

幸い、まだスズメバチが飛んでいるのを目撃していないから巣は作っていないと思うが、早晩作らないとも限らない。そうなる前になんとかせねばと思い立って、”不要不急の外出を自粛”しながら少しずつやっつけていくことにした。

まずは、孫どものチャンバラ棒で傷つけられた紫陽花脇の雑草をむしり取る。雑草は露草と野苺と笹が主。野苺はもったいない気がしないでもないが、これをいちいちもったいながっていたら草むしりの終わりが見えない。

と、草をむしっていったら、下から白い壁紙みたいなものが出てきた。これは補修の初期に出てきたもので、燃せないし再利用できないし、始末に困ってひとまずそこに置いとけと放っておいたものだ。こいつを30cmに切り刻めば燃えるゴミに混ぜることができる。やろうと思えばできるのにこれまでやらなかったのは、やろうと思わなかったから。いとも単純。8年目にしてようやくやる気になった。

孫娘もわりときれいなところの草むしりを手伝ってくれた。草むしりをしながらいろいろ話をする。幼稚園からずっと仲の良かった子が最近冷たくなったこと、犬を飼いたいけれど(今の家では)飼えないこと、伊豆の庭は好きだけど家は好きじゃないこと、寝るのは布団じゃなくベッドがいいこと、算数が苦手だから頑張って勉強すること、などなど。

そうして、どきっとするようなことも言う。「あたしがいなくなったら、じぃじは悲しむ?」

まさか、そんなことを考えているなんて思いもしなかったから、突然言われていささかうろたえた。「いっぱい悲しむよ」と答えるのがせいぜいだった。

この4月で小学6年になった孫娘の目に、この世はどんなふうに見えているんだろう。コロナウイルスによる死者が後を絶たないことを自分のこととして捉えているのだろうか。それとも、思春期に差しかかって心が不安定になっているのだろうか。

少なくとも今私にできることは、生きているうちはどんな時にもこの子を見放さず、この子の気持ちに寄り添ってやること以外にないと思っている。

 

【今日の一枚】満開を迎えた庭のヤエザクラ(八重桜)。

f:id:jijiro:20200421113844j:image

樹齢何年かは不明。樹齢推定方法が、あるサイトに載っていて、それによると、地上から1mの高さで幹の周囲長を測り、それを2.5で割った数字が樹齢になるという。

https://naturally-land.com/2019/02/19/jyurei/

2.5がいかなる数値かは説明にないが、大体の樹齢の見当がつけばいいと、私もその数値を当てはめて計算してみた。すると、

幹の周囲長124cm÷2.5=49.6年

と出た。ということは、この八重桜は樹齢約50年になるか。登記簿によると家屋建築は昭和51年になっているから、築年数は今年で44年。だとすると、ここに家が建つ前から八重桜はあったという計算になる。

間近に見る樹皮は老齢著しく、脇からは蘖(ひこばえ)が伸びてきているが、果たしてあとどれくらい花を咲かせてくれるだろうか。八重桜の寿命は40〜60年とされる。枯れるのは花が先か私が先か。

 

【タイムラプス】4月19日(日)5:40〜7:46の伊豆長岡の空。31秒。

https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10222662161204880/?d=n