【今日の一枚】夏越の祓茅の輪。
通勤路の途中に神社があって、廣瀬神社という。社伝には、その昔、三嶋大社は下田からこの地に移り、のちに現在の三島市に遷祀したとある。この神社の東脇を通る道が旧下田街道で、下田街道の起点は三嶋大社になっている。
先日、いつものようにカブで職場に向かったら、境内でロの字型に組んだ角材を立てているのが見えた。何かイベントの準備をしているのかと思いながら通り過ぎたが、帰りに再び通ってみると柱に茅の輪がくくりつけられてあった。それで、これが夏越の祓(なごしのはらえ)の準備だったと知った。
夏越の祓とは6月に行われる半年に一度の厄落としの行事で、これより半年後の12月末に行われる厄除けは年越の祓という。
「水無月の夏越の祓する人は、千歳(ちとせ)の命延(の)ぶというなり」と唱えながら8の字をかくように茅の輪を三回くぐると、病気にならず災いをのがれることができるのだとか。私はこれまで一度もくぐったことがないが、おかげさまでひとまずは一病息災で暮らしている。一病は糖尿のこと。輪くぐりは病気にかからないように祈る願かけであれば、何べんくぐってもかかってしまった病気は治らないわけで、治ることをあきらめて病気と一生付き合うしかない。
【書】「歯(齒)」シ・は・よわい(No.172)
▼甲骨文
▼金文
もとの字は齒に作り、音符は止(し)。その下部は歯の並んでいる形であり、「は」をいう。甲骨文字には音符の止はなく、歯の形の象形の字である。殷(いん)の時代からすでに齲(むしば)の字があり、歯の間に虫を加えている。また甲骨文に「齒を疾(や)むことあるか」と占っている例もある。動物の歯は歯によってその年齢を知ることができるので年歯(年齢)といい、歯を「よわい、年齢」の意味にも用いる。(後略)<『常用字解』より>
金文の字形はワッペンのようで、歯医者さんの看板にも見かけたりするが、甲骨文はさすがに看板に見たことがない。看板では見たことはないが、学童の手伝いをしているときに乳歯の抜けた子をよく見かけた。それにしてもこの甲骨文の歯並びは、歯が抜けすぎてすっかり漫画ですね。
【温泉】一二三荘。
今日は珍しい人に会った。
脱衣所に入ると、風呂場には先客が一人見え、洗い場で体を洗っている後ろ姿が見えた。見た感じ、枝雀氏かなと思ったが、脱衣所の棚の衣服が枝雀氏のではない。
毎日のように通っていると、よく一緒になる人は棚の衣服でどの人かが判る。今日の衣服は私の知るどの人とも違っていた。
「こんにちは」と声をかけて風呂場に入ると、洗い場の人は私に、いつも会う人のように親しげに「(今日は)仕事、終わり?」と声をかけてきた。ん? 私の仕事知ってるのかな、誰だこの人と思いながら、「ええ終わりました。今日は蒸し暑かったですねえ」と応えて声の方を見たら、なんと、その人はあやめ湯でよく一緒になった人だった。
そこで、「なあんだ、○○さんじゃないですか、お久しぶりです」と言えればよかったが、あいにく名前が出てこない。それもそのはず私はその人の名前を知らない。で、名前を省いて「お久しぶりです」とだけ言ったら、「おお、いつもバイクであやめ湯に来てた人」と私を思い出してくれた。
あやめ湯の人は一二三荘は初めてだと言う。それは意外でした。でも、言われてみれば一二三荘でこれまで一度も会ったことはないなあ。
二人で湯に浸かりながら、しばらくあやめ湯の話をする。マイ桶氏、米朝氏、元饅頭屋氏、スキンヘッド氏などの名をあげつつ、最近はあやめ湯も(私が通っていた)昔のように馬鹿話をする人がいなくなって寂しいとみんなと話すことがあると言っていた。
私が湯屋をあやめ湯から一二三荘に変えてかれこれ三年になる。そうか、もう三年になるのか……。懐かしい名前を聞きながらその人たちの顔を思い浮かべ、しばし思い出話に花を咲かせたことだった。
【タイムラプス】7月1日(月)5:12〜7:30の伊豆長岡の空。34秒。
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