いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

福井の旅三日目

福井旅行三日目。同じホテルに連泊して三日目の朝を迎える。昨日からの雨が降り止まず、風も加わり、時折横殴りになる。そんな荒天をものともせずに我が愛する呑兵衛仲間は、午前9時前にホテルをチェックアウトし、自殺の名所でその名を知られた東尋坊へ向かった。予定では東尋坊で遊覧船に乗ることになっていたが、荒天に遊覧船もなかろうと乗船を取りやめ、展望タワーに上ることにした。私は、どうもこの手のタワーが苦手で、眼下に広がる景色を平常心で眺めることができない。足がすくんでしまうのだ。いわゆる、高所恐怖症ってやつ。記念写真を撮るというので窓の前に並んだが、並ぶだけで精一杯。写真に収まった笑みは、きっと引きつっていたに違いない。
そそくさとタワーを下り、左右に売店が建ち並ぶ道を通って断崖絶壁の縁に立つ。立つといっても、へっぴり腰で崖下の海面を写真に収めるのがやっとで、ものの5秒も立っていられなかった。それにしても、落下防止の柵のようなものが一切設けられておらず、誤って足を滑らせたらお陀仏の状態のままにしておく観光名所も珍しい。危険な場所をあえてあるがままに放っておくのは、ここ東尋坊くらいではないだろうか。
東尋坊から三国港を素通りし、福井市街に入って市立郷土歴史資料館に立ち寄る。資料館の休憩所のテーブルに「紋切り」のプリントを見つけた。それには8種類の紋切り型が印刷されてあって、「これらは松平家のお姫さまが遊んだ紋切り型です」と説明されていた。こいつは孫の土産にちょうどいい、今度、孫が遊びに来たら一緒にやってみよう、ということでプリントをいただいてきた。いたずらに高いだけの恐竜の縫いぐるみよりも、この方がよほど気が利いている。
台風11号の接近に気を揉んだが、北陸本線にも東海道新幹線にも影響はなく、無事、帰路につくことができた。振り返ってみれば、今年の福井の旅は大半が雨に降られたけれど、念願の永平寺を参拝できたし、東尋坊の断崖に立てたし、越前竹人形の工房で興味深い説明を聞けたし、もちろん、旨い地酒を堪能できたし、なかなか充実した旅であった。みんな、お疲れ。そして、無事で何よりでした。7,957歩。
写真は、恐竜博物館のドームに展示された恐竜の模型。コンピュータ制御の動きがなかなかリアルで、親子連れにも人気だった。恐竜の滅亡原発事故絶望(あ)
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