伊豆からの帰り、三島駅で駿豆鉄道からJR東海への乗り継ぎがうまくいかず、ホームに上がるエスカレーターに乗っかったところで熱海行きが発車してしまった。１分遅らせてくれたら間に合ったものを、そこんところをうまく調整しても良さそうなものではないか、と恨めしく思いながら次の電車を待つ。ホームを吹き抜ける風が冷たく、厚着して行かなかった身にはちと堪えた。で、次の電車の到着まで、ホーム下の通路で時間調整をすることにした。同じようなことを考える人はいるもので、観光旅行帰りらしきグループが固まっておしゃべりをしている。その空間に近寄って聞き耳を立てるような図もぞっとしないので、せっかくだから新幹線口を見てみようとそちらへ移動した。すると、エスカレーターの脇にこんな案内が…。
音声案内も「危険ですから、歩かないでください」と執拗に繰り返す。歩くと危険だよ、と言っているのだが、どういう危険な目に遭うのか想像できない。かつて歩いたことによって危険に晒された人がいたのだろうか。これも想像できない。「歩くな。立ち止まれ。足元をよく見ろ。この先は断崖絶壁だぞ」と火曜サスペンス風に考えてしまうのは、冷たい風に当たって悪寒を覚えたせいかもしれない。ゆらゆらと招くや崖の百合の花（あ）
