焼酎がいいわあなたのそばよりも（あ）

【きょうの一枚】昼食の蕎麦。

f:id:jijiro:20220717073704j:image
　孫娘に、「きょうのお昼なに？」と訊かれたので、「信州信濃の新蕎麦よりも、あたしゃあなたのそばがいい」と寅さん風に言ったら、孫娘に「何それ」と鼻であしらわれた。
　きのう作ったざるそばの残りを温め、それにお兄ちゃんの弁当に詰めた卵焼きの残りとカニカマをぶっ込み、海苔を千切って、長ネギをきざんだ。
　蕎麦は一日置いたらへたっちゃうかと思ったら意外にしゃっきりしていた。汁に漬けないで皿に盛ったままを冷蔵庫に保存しておいたのがよかったかもしれない。
　しめしめ、これで食費が一食分浮いた。

【書】「皆目」[国]かいもく（No.1,124）

f:id:jijiro:20220717073642j:image
　「全然。まったく。」（『旺文社漢字典』第2版）
　「皆」は、比(人がならぶ意)と曰(いう。白は変化した形)とで、みな同じようにいう意、ひいて「みな」、ともにの意を表す。
　「目」は、もと、人の目の形にかたどり、「め」・見る意を表す。のち、字形を縦にして目と書く。

【ディジタル画】『坑夫』 6（No.564）

f:id:jijiro:20220717073613j:image
　茶店に入って饅頭を食う。丸い揚饅頭だ。上には青い布巾がかかっている。
　が、これが不衛生極まりない。
　「つらつら饅頭の皿を覗き込んで見ると、恐ろしい蠅だ」
　今だったら、とんでもないことになる。
　しかし、茶店のかみさんはけろりと言ってのける。
　「饅頭を上がんなさるかね。まだ新しい。一昨日揚げた許りだから」
　そして、「いきなり、節太の手を皿の上に翳して、『まあ、大変な蠅だ事』と云ひながら、翳した手を竪に切つて、二三度左右へ振つた」ものだ。
　これだもの、食う気が起きるわけがないさ、と思いきやそうじゃなかった。かみさんに頼んで饅頭のお代わりを貰う。食気旺盛なまだ19の若造だもの。それくらいで下すやわな腹は持ち合わしちゃいないってか。
　茶店のかみさんも負けちゃいない。群がる蠅くらいでオタオタすんじゃねえよといったところか。
　いや、そっくりそのままうちのカミさんに聞かせてやりたいねえ。