いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

渋柿の色も渋さもそれぞれに(あ)

 今日の毎日新聞コラム「余禄」に、

 「無条件で100万円くれるという提案Aと、コイン投げで表なら200万円くれるが裏だと何もくれないという提案B、どちらを選ぶか 」というのがあった。あなたは、どちらを選びますか?

 私なら、確実に100万円をゲットできるAを選ぶ。果たして、コラムの結果も「Aを選んだ人が多い」と出た。

 では、これはどうか。

 「200万円の支払い義務を100万円に減らす提案Xと、コイン投げで表なら全額支払いを免除するが裏なら免除なしの提案Yならばどちらか 」

 私だったらきっとYを選ぶと予測したら、「先にはAの人もほとんどがYを選んだ 」そうで、それって私そのものじゃん、という結果だ。

 これは、行動経済学の入門書によく出てくる心理実験とのことらしいが、私にはなかなかに興味深かった。

 どうして人間は免除なしのリスクを冒してまで全額支払い免除に賭けるのだろうか。着実に支払いを半額にできる方をどうして選ばないのだろう。

 私の場合を例にとれば、私はまだまだ返済しなければいけない借金を抱えている。その重みが肩にずしりと食い込んで、歩くのもヨタヨタである。それを一気にチャラにできる方法はないものかと、頭の中はいつもそのことで一杯だ。

 私がそうだから、その借金苦から逃れるために、ジャンボ宝くじに一縷の望みを託す人がいるというのも判らなくはない。宝くじで一等賞でも当たった日には、あとは一生遊んで暮らせる。そんな生活を夢見たりするが、それは所詮かなわない夢にすぎない。当たるわけがないと思いながら、でももしかして当たるかもしれない買わなければ当たらないと、なけなしの金をはたいて買うが、ほれみろ、やっぱり当たらない。

 宝くじが売れるのは、一発大逆転を狙う心理を巧みに商売に利用しているからだ。表立っては絶対出てこないが、一等賞に当たってほくそ笑んでいる人は、必ずどこかにいる。必ずどこかにいるという事実が、これまた、もしかしてそれが自分だったらと思わせてしまうところに宝くじの怖さがある。

 

【今日の一枚】庭の柿の実。

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 今年は柿が豊作だと期待していたら、現在はこんな状態になっている。既に朽ちて落下したもの、もう収穫しても良いくらいに熟しているもの、黄色く色づき始めたもの、まだ青いものと、成長がまちまちで揃わない。心なしか葉も密集しすぎているように思う。

 どうしてこんなことになっているのだろう。枝によって行き渡る滋養が偏っているのだろうか。軒下に吊るし柿をしようと一斉に熟す時を待っているのに、これでは収穫するタイミングが判らない。

 

【書】「石室」せきしつ(No.456)

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 「①石で造ったむろ。いしむろ。いわや。②図書をたいせつにしまっておく部屋。厳重に封蔵する意。③石造りのつか、または墓。④御史(=図書・記録の官)の別名」(『旺文社漢字典』第2版)

 「Zen Brush 2」で字を書き、それを「Procreate」で彩色した。

 しばらく使っていなかった「Zen Brush 2」で字を書いてみました。毛筆の書き心地は「Procreate」よりはるかにいい。改めて「Zen Brush 2」に惚れ直しました。

 アプリを2種類使う手間があるけれど、そんなに大した手間でもない。これからは、字を「Zen Brush 2」で、彩色を「Pricreate」で表現してみようと思う。 

 

【タイムラプス】9月18日(金)4:51〜7:05の韮山方面の雨空。33秒。

https://twitter.com/aisakajiro/status/1307119758605783042?s=21