押入れの奥から大量の「まめしぼり」が出てきた。
横浜の高校に勤務していた頃、「ねぶた」のまねごとをしたことがある。それである年、せっかくだから作るだけでなく、衣装を揃えて跳ねてみようかという話になった。衣装を全部揃えるのは大変だから、せめて「まめしぼり」と鈴だけでも用意しましょう、それなら安く上がるし祭りの雰囲気が出ると私が提案し、わざわざ青森まで行ってクラス人数分を買い揃えた。
その「まめしぼり」と鈴は、結局は出番がなく、私の家の押入れに仕舞われたままになっていたのだが、思いもよらぬ今回のコロナ禍によって、自作マスクの材料として蘇ったのである。もちろん鈴はそのまま眠ったままだけど。
何ならシャンシャン鈴が鳴るマスクもおしゃれだと孫娘に言って試しに付けてみたが、孫娘から「何それ」と白い目で見られたので、鈴はマスクに付けないでおく。
とりあえず5枚作っておけば、一週間は毎日新しいマスクに取り替えられる。で、まとめて洗濯すればまた一週間使える。柄は「まめしぼり」の一種類だけだから、ちゃんと洗って使ってるの?と訝しがられるかもしれないが、ちゃんと洗って使いますのでご心配なく。
つけ心地は、ハンカチのように息苦しくなくてちょうどいい。「まめしぼり」のマスク、これから夏場に向かって重宝しそうです。
【今日の一枚】隣家の擁壁沿いに移植したヨモギ(蓬)。
剪定した枝や修繕で出た腐れ壁その他のゴミを積み上げた草藪スペースを、GW明けにきれいに地ならしした。と、春に草餅を搗くときのためにと草藪の手前に植えたヨモギが、せっかくの庭の広がりを邪魔しているようで気になっていた。それで今日、引っこ抜いて隣家の擁壁沿いに移植した。ただ、擁壁沿いは日があまり当たらないので、そこでうまく育つかどうかは判らない。
和名のヨモギの由来ははっきりしないらしい。Wikipediaによると、
①よく繁殖し四方に広がることから「四方草」と書いてヨモギと読ませるという説。
②春によく萌える草から「善萌草」に由来とする説。
③よく燃えるので「善燃草」と書いてヨモギと読ませる説。
などがあるという。
別名はというと、
①春に若芽を摘んで餅に入れることからモチグサ(餅草)。
②葉裏の毛を集めて灸に用いることから、ヤイトグサ。
他に方言として、
エモギ、サシモグサ(さしも草)、サセモグサ、サセモ、タレハグサ(垂れ葉草)、モグサ、ヤキクサ(焼き草)、ヤイグサ(焼い草)。
と、これだけたくさんある。(同)
ヨモギは繁殖力が強く、いたるところでふつうに見られ、地下茎を伸ばして増え、集団を作る。(同)
2年ばかり様子を見てきたが、まさにWikipediaの説明の通りで、今後は日当たりを目指して地下茎を芝の方に伸ばしてくると思われる。繁殖の境目は芝とヨモギのせめぎ合いになりそうだが、私としては、ヨモギにほどほど群生してもらって(春の草餅を作る際に若芽として摘める程度)、芝の伸びる手助けに回ろうと思っている。
芝は姫りんごの根元までじわじわ広がってきていて、今赤裸になっている地面をいつか覆ってくれるに違いないと期待している。さすれば、♪りんごの木の下で またいつか逢いましょう♪と、ワイングラスを傾けながら歌うことができる。そのためには、どうしたってヨモギには擁壁ぎわに移動してもらわねば困るのである。
【温泉】一二三荘。
【タイムラプス】5月26日(火)5:23〜7:32の伊豆長岡の空。32秒。
https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10223080758549552/?d=n