いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

竹の子のむくむく生ひぬ墓の傍(あ)

【写真】タケノコ。

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ひと頃、孫とよく散歩に出かけたブランコ公園の隣が竹やぶで、今そこにタケノコがぽんぽん頭を出している。道路から見えるところだけで10本は生えているだろうか。先日、ここでタケノコ掘りをしている人がいたが、その後も次から次へ出てくる。掘っても掘っても掘りきれないからあとは放っておくといった具合だ。
タケノコご飯をはじめ、タケノコを使った料理はたくさんあるけれど、大概2本掘れば食卓には十分で、それ以上は要らない。だから店で売ろうと考える人以外はそんなには掘っていかない。店の客も近所のそこいらにタダで生えているのを知っているから、タケノコをわざわざ店で買ったりしない。
タケノコがスーパーに出立てのついこの間は1本1,000円だったのが、今日、一二三荘の帰りに寄った弁当屋では1本100円でカゴに入っていた。それでも、100円のミニトマトは買うがタケノコは100円でも買わない。
この季節に孫が伊豆へ遊びに来ると、大抵タケノコ掘りをやる。掘る場所はここではなく、もっと家の近くの別の場所。掘ったタケノコはその日の晩御飯のおかずになり、翌朝のタケノコご飯になる。孫どもも自分たちが掘ったタケノコだから格別の思いもあろう。そんな笑顔に囲まれながらの食卓は、私にとってもまた格別である。
さて、タケノコ料理といえば、檀一雄『壇流クッキング』(中公文庫)の「竹林焼き」だ。これは掘ったそばから竹林でタケノコを蒸し焼きにするワイルドな料理だが、4年前に一度これを真似て薪ストーブで試してみたことがある。
掘り立てのタケノコの尻にドライバーで穴を空け、酒と醤油を注ぐ。空けた穴に人参で栓をして薪ストーブの中へ突っ込む。それで様子を見ていたが、皮がみるみる焼け焦げて黒くなっていくのに慌てて、まだ中に火が通らないことを承知の上で薪ストーブから取り出してしまった。
真っ黒焦げのタケノコを包丁で真っ二つにしたら当然中身はまだ生で、一口つまんだが青臭い。それでも刺身のつもりで食おうと思えば食えなくはなかったが、明らかに失敗作でそのままコンポスト行きとなった。薪ストーブの火力が強すぎたみたい。あれは燃え残った灰の中でじっくり蒸すんだった。
あのときはまだ我が家にダッチオーブンという強力鍋はなかったが、今はある。ダッチオーブンだったらサツマイモが簡単に焼けるから、タケノコ焼きも失敗しないだろう。この週末に孫が遊びに来るというから、一つ壇流タケノコ焼きに再チャレンジしてみますか。


【温泉】一二三荘。


【タイムラプス】4月19日(木)5:34〜7:55の伊豆長岡の空。35秒。

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