いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

陰あれば陽もありぬべし梅雨の蝶(あ)

【写真】クロヒカゲ。

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朝、ゴミを捨てに行く坂の途中で羽を休めていた。
家に帰ってネットの図鑑で調べ、羽の模様から最初はジャノメチョウだと思ったが、ジャノメチョウの時期は7月〜9月とあって、飛ぶ時期が若干早い気がした。で、よくよく見ると羽の模様といい色合いといい、クロヒカゲのそれとピタリ一致。時期も5月〜9月となっていたから、写真のチョウはクロヒカゲだと判断した。
それにしても、陽光眩しい道路のど真ん中にいたのに、何ゆえ「ヒカゲ」の名を付けられているか。
図鑑の説明によると、「雑木林の内部や山道沿いで見られる黒っぽい地味なチョウ。(中略)チョウには珍しく暗いところが好きで、日陰の地面にとまっていることや暗い林内を飛んでいることが多い」とある。
ということは、私が見たのはたまたま暗い雑木林から出てきて日向ぼっこをしているところだったか。
また、羽の模様がそっくりでクロヒカゲより茶色が薄いチョウにヒカゲチョウ(ナミヒカゲ)というのがいて、こちらの説明には、「人の気配に敏感で、草にとまっているのを見つけても、すぐ林の中に逃げ込んでしまうことが多い」とある。
同じ「ヒカゲ」の名を持つ仲間なら、クロヒカゲにも似たような習性が多少はあるのかと思うが、私がグッとiPhoneを近づけても羽を立てたまま微動だにしなかった。こっちは人の気配を全く気にしないふうだった。
ところで、次の展開として「一匹の蝶がアスファルトの道にとまっているのを見ただけのことなのに、それをまただらだらと書いて何の意味があるのか」といったことを書こうとして、あれ? 蝶の数え方って「一匹」でよかったんだっけかと気になった。
毎日ブログを書く楽しみの一つに、書いている途中で普段は気にも留めない事柄にふと疑問がわき、それを調べて自分で勝手に面白がる、というのがある。もちろんブログを読んでくれる人のことは常に念頭にあって、顔見知りの人ならその人の顔が浮かんだりするのだけれど、一方で、自分で腑に落ちればそれでいいではないかという思いもある。
で、蝶の数え方だけれど、中原中也は『一つのメルヘン』で、「さて小石の上に、今しも一つの蝶がとまり」と、それこそ一つの無機質の物体のような数え方をしていたなあと思いながら調べたら、なんと、蝶は「一頭」と数えるのだと知って、びっくり。
なぜ蝶を「一頭」と数えるのか。さらに調べて見ると、それには諸説があって定説がない、とのこと<http://library.pref.oita.jp/kento/reference/case/general/a_025.html>。『新明解国語辞典』には「一羽、一匹、一頭」で載っている<同>、って、やはり「一頭」という数え方があるんだ。へええ。でも一般的には「一羽」「一匹」が穏やかだなあ。「一頭」は使えなくはないのだろうが、使えば要らぬ誤解を生じかねないから使わないに如くはなし。
こうして、今日もまた一つ勉強になりました。クロヒカゲのおかげです。

【淡彩画】庭のアーチ(No.103)

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ポイントは「全体が日影に入っている中で、アーチはやや明るく見えているので、影の中の明暗も描き分ける」こと。
アーチの石組みが整いすぎて面白くない。もう少し荒いタッチで不規則に描くべきだった。

【あやめ湯】17:08〜17:48(2→3人)

【タイムラプス】6月15日(木)5:59〜8:20の伊豆長岡の空。35秒。

【歩数】3,416歩。