いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

いずちより奏でる音色夏木立

8,148歩。

写真は、日曜午後の引地川親水公園。藤沢のマンションから歩いて10分ほどのところにある。日曜囲碁対局を見終えてから公園まで散歩に出かけた。

公園は今、紫陽花の花盛りで、紫陽花の垣に囲まれた芝生ではキャッチボールをしたりサッカーボールを蹴ったりフリスビーをしたり、水辺では釣りをしたり魚捕り網で何かをすくったりして、家族連れがそれぞれのスタイルで初夏の休日を楽しんでいた。空は乳白色の雲にすっぽり覆われ日差しもなく、風が爽やかで歩いていて気持ちよかった。

遠くからはアフリカ系の打楽器の音が軽やかに聞こえ、そこに尺八の音が混ざり合ったりもする。互いに別々のところで練習をしているのだが、全く釣り合いそうもない二つの音色が妙に絡み合って、なるほどこういう音の組み合わせもあるかなと、私には面白く聞こえた。

私も楽器の一つでも演奏できたらなあと思う。ひと頃、津軽三味線を習いに行こうかと思ったことがあった。いや、今でもその思いは多少ある。

伊豆の家のすぐ近くに津軽三味線教室があって、まさか伊豆に、しかもこんな近くに津軽三味線を教えてくれるところがあるとは思いもよらず、伊豆に住み始めた当初から何か運命的なものを感じたりもしていた。

これは私に習えと言っているのだなと思い、実は一度だけ習うつもりで教室を覗いたことがある。今から二年前である。そのときはあいにく主宰が留守で、庭で作業をしていた人(主宰のご主人と言っていた)に体験したい旨を伝えたのだったが、私には教室のことはよく分からないので改めて主宰のいるときに来てくださいと言われた。それで後日改めてと思いつつ、そのうち三島での仕事が加わったこともあって、再訪を果たせないまま今に至っている。

なに、その気になればいつでも行ける近さなのだが、何となくその気が当初に比べて萎えてきているようだ。いやそれよりも予算的に余裕がなくなってきたというのが大きいかな。酒代を減らしてでも習う気にはなれない。まあ、そういうことだ。

人生には勢いというのは確かにあるね。津軽三味線を習うのも、最初の機会に主宰と出会えていればとんとん拍子に事は運んでいたかもしれない。ええい、後はどうにでもなるわいともう一歩踏み込んでいたら、それこそどうにかなっていたかもしれない。あれから二年、時の隔たりが熱を冷ましてしまった。事は勢いのあるうちにやっておくべきだとつくづく思った。(あ)

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