いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

冷汗三斗の綱渡り

午前1時の真夜中に起きて、今日提出締め切りの書類を二種類作成する。出勤前までに一つは完成させたが、もう一つは間に合わなかった。仕方がないから、未完成の部分は秦野の職場に到着してから続きをやることにして、とりあえず三島に出勤。やらねばならない仕事を後回しにして図書館なんぞに行ってるからこういうことになる。

昔からそうだった。尻に火がつかないと動かないタイプである。やりたくない仕事はギリギリまでやらないでおいて、他の好きなことをして気を紛らす。いよいよ尻がくすぶってきた頃合いに、しょうがない、やるかと動き出す。
パソコンはもちろん、ワープロなどもなかった時代、提出書類はひたすら手書きだった。私が初任で席に着いた机には、ガリ版と鉄筆が置かれていたものである。ある日、次の日までに仕上げて置かなければ大変なことになる書類を鉄筆でカリカリ書いていたら、「おう、呑みに行くぞ」と声がかかった。「いえ、これを明日までに仕上げなければ…」「そんなもの、明日やりゃあいいじゃねえか。明日できるものは今日やらない」と無茶なことを言う。で、元々呑むのが嫌いじゃない私は、仕事そっちのけでネオンの街に繰り出す。繰り出せば、一次会では済まない。大概、二次会へ突入する仕儀と相成る。それで、次の日は宿酔の頭と格闘しながら仕事の続きをすることになるのだが、不思議なことに書類が未完成に終わることは一度もなかった。間一髪セーフという場面は数え切れないくらいあったが。
昔は大らかだったと言えばそれまでだが、今思えば冷汗三斗の綱渡りである。バランスを崩して綱を踏み外したら奈落の底へ真っ逆さまという際どさ。もう二度とそんなスリルは味わいたくないと思いつつ、未だに同じことを繰り返している。全く進歩がない。全く始末に負えない。
午前中の三島の仕事を終えて、その足で秦野へ向かう。昼食は熱海駅のホームで始発の電車を待ちながらサンドイッチを摘んで済ませた。午後3時過ぎに秦野の職場に着くやいなや、未完成の書類作成に取りかかる。4時を過ぎ、5時を過ぎ、6時を過ぎても仕上がらない。ようやく書類を袋詰めして保管したら7時を過ぎていた。だから、もっと早くからやっておけと、あれほど自分に言い聞かせていたのに、このオヤジ、全く反省の色がない。10,612歩。
写真は、三島の職場前の道路工事で露わになった溶岩の塊。工事はこれの砕石にてこずっていた。てこずった子らほど愛し花菖蒲(あ)
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