いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

城山に登る

かねてより登りたいと思っていた城山(じょうやま)に登ってきた。登山入口の案内板に「この城山は、富士・箱根・伊豆国立公園に属し、静岡の自然100選に選ばれております。岩塊を隆起するこの山は、標高341メートル、懸崖は280メートルにもおよびロッククライミングのゲレンデとして魅力ある名所となっております」とある。

家から城山登山口まで自転車で約20分。午前9時過ぎに着いたら、年配の男女グループおよそ20人ほどが登る準備をしていた。いかにもこの道何十年といった風貌で、全身これ健康優良高齢者然としている。私はといえば、履いている靴はホームセンターで買った安手のワークシューズだし、ワンショルダーのスポーツバッグだし、ちょっとそこまで買い物に来たついでにぶらっと立ち寄ったという、全く山を舐めたいでたちである。
このグループの尻を歩いては勝手気ままなハイキングができないと思い、グループが段取りを確認しあっている間をちょいと失礼してとんとこ歩き出す。歩き出してから10分ほどしてロッククライミングの懸崖がドーンと迫ってきた。普段、遠くから眺める岩肌も、間近で見ると凄い迫力。井上靖氷壁』の小坂の滑落場面を想像してしまった。
そこから40分ほど登って頂上に到達。到達の少し前から背後に人の気配を感じ、大きな岩の脇をよじ登るタイミングで後ろの人を見たら、なんと、その人は裸足であった。大学生風のその人と頂上で一緒になって、不躾ながら、敢えて裸足なんですか? と訊いてみた。そうしたら、南こうせつ似の口の形で、運動靴しか持ってきていなかったんで、運動靴だと滑ると思って裸足にしました、とのこと。いえいえ、運動靴でよかったんじゃないでしょうか。私だってワークシューズだし、まあ、人それぞれのスタイルでいいんでしょうけど、裸足で登山する人ってどうなんでしょう。ワイルド過ぎます。
山頂からの眺めは、それはそれは見事なもので、富士山はもちろんのこと、眼下を流れる狩野川、その源の天城連山を見晴るかす。景色はやや霞んではいたものの、富士山で言えば、それが逆に手前の愛鷹山を覆い隠し、初夏の富士の魅力を浮かび上がらせる絵になっていた。4,748歩。電波のせいか、ハイキング分はカウントされず。山猿となれり素足の山登り(あ)
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