いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

韮山の荒神さん

秦野へ出勤。帰りに伊豆長岡駅で電車を降りると、改札を出た正面に「韮山荒神社へは送迎バスをご利用ください」という立て看板があった。 地元の人は「韮山の荒神(こうじん)さん」と親しみを込めて呼んでおり、毎年正月28日の祭礼日には多くの参拝客が訪れるという。荒神さんは防火の神様で、別名「竈神社」とも呼ばれる。これは、昨日のFM伊豆の国の番組の中で繰り返し紹介されているので知った。祭礼自体は28日の一日限りのようだが、今日29日まではスミンチョというサイコロの形をしたお札が売られているというので、話の種に荒神社まで行ってみることにした。スミンチョは囲炉裏の自在鉤に吊るしておくと火災から家を守ってくれるお札のこと。呼び名が可愛らしい。

荒神社は、韮山中学と反射炉の中間に位置する。折しも中学生の下校時刻と重なって、徒歩の生徒、自転車の生徒が道に溢れ出ていた。自転車がなければ通えない遠方からも随分通ってきているようだ。地域は違うが、大仁町のように幼稚園児が路線バスを使って通園するところもあるらしい。亀石峠の方の別荘地から通って来るのだとか。凄いよね。本当に、伊豆の子どもたちって逞しい。
参道には10軒ほどの露店が並んでいた。「トダンゴ(十団子)」が名物だと昨日のラジオで宣伝していたので、それらしい団子を売っている店を探したが見つからなかった。午後3時半を過ぎ、参詣客も疎らになってきたところで、早々にテントを畳んでしまったのかもしれない。残りの店も畳み始めていた。
鳥居の下から階段を見ると、かなりの急勾配である。これでも今はコンクリートを打ってあるから登りやすくなったけど、昔は土が崩れ落ちたりして大変だったのよ。背後でそういう声がした。昔からの常連らしい人がお連れの人に説明している。その会話を耳にしながら本殿まで登る。階段は180段くらい。規模としてはかなり小さい。どこかしら風情が私の故郷の神社に似ていて、眼下に広がる田園風景を眺めながら、しばし郷愁に耽ったことだった。6,076歩。目に沁みる野焼きの煙たなびいて(あ)
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