いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

初富士の輝き

昨夜、昨秋購入した組立正立像望遠鏡をデッキにセットし、孫と月を観察。冬の夜空は冴え渡ってクレーターまで鮮やかに見える。くっきり鮮やかに見えるのはいいのだが、とにかく寒い。風呂あがりにそんなことをして風邪を引かせては大変という気持ちと、せっかくだから月面の凸凹を自分の目で確かめて欲しい気持ちが相俟って、10秒3本勝負ということにした。まず私がデッキに望遠鏡を三脚でセットし、二階和室に控える孫に合図する。孫の方は孫同士じゃんけんで順番を決めておく。じゃんけんは平等のように見えて平等ではない。兄妹の力学で順番は必ず兄が先になる。つまり上が勝つまでじゃんけんは続けられる。決して妹が先になることはない。

私の合図に上の孫が部屋からデッキへ飛び出してきた。同時に、10、9、8、7とカウントダウンが始まる。焦る孫は三脚にしがみつき、勢い余って三脚を倒してしまった。三脚はかなり前にビデオカメラを買った時におまけで付いてきたもので、弱々しいことこの上ない。もう一度セットし直してプレー再開。ここで、下の孫娘からクレームがつく。今度は私の順番なのに、またお兄ちゃんが先にやるなんてずるい、というわけだ。終いには泣かれてしまい、10秒間を3回に分けて月を観察しようという魂胆はあえなくジ・エンド。下の孫娘を抱きかかえながら望遠鏡を覗かせて、上の孫にも改めて覗かせて、今季の月面観察は幕を下ろしたのでした。

今朝も冷え込んだ。富士山が綺麗だよ、と孫に教えられてデッキに出る。なるほど、朝日が裾野からすっぽり富士山を包み込んで、日本一の眩さである。太宰治がこの富士を見たら何と言うだろうか。そう思いながらデッキに孫を立たせてiPadでパシャッと一枚撮ったが、富士山に射す朝日が強すぎて、空と富士の境が溶けてしまった。3,048歩。孫の背負う初富士の夢爺の夢(あ)

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