いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

サツキ咲き今日の占い吉と出る(あ)

 こうして庭を眺めながら珈琲カップを傾けて来し方行く末を思う。

 なんで私は伊豆に住んで、毎日絵ばかり描いているんだろう。そんなに絵を描くのが好きだったっけ。伊豆に住んでいるのも絵を描くのも不思議な縁だ。そうとしか言いようがない。

 定年退職した後、どこで余生を過ごそうかと考えていた時、あの東日本大震災が起きた。私の夢は吹っ飛んだ。その頃は、まさか絵を描いて過ごそうとはこれぽっちも考えていなかった。

 釣りが好きだったから、狩野川の鮎釣りもいいなと思ったが、土手の鮎小屋のオジサンから「本格的に鮎釣りをしたかったら百万用意しろその前にカミさんを説得しろ」と言われて断念した。川釣りがダメなら海釣りだ。そう思っていた矢先に最寄りの堤防が閉鎖された。それで、これも断念せざるを得なかった。

 温泉が好きで日がな日帰り温泉に入り浸った。が、孫と一緒に住むようになってから通うのをやめた。経済的理由が主だったと思う。

 さて次は何をする? と考えて逢着したのが絵を描くことだった。

 小学生の頃に抱いていた夢がここで花開くとは思わなかった。小学生の頃、将来は漫画家になることを夢見ていた。かと言って漫画ばかり描いていた訳ではない。受験雑誌を購読して勉学に励んだこともあった。漫画家になるにはいろんな経験をしなければいけないということが某漫画入門誌に書いてあった。それを鵜呑みにした。そう言ったのはたぶん故石ノ森章太郎先生だったと思う。

 絵を描くのは好きか? 好きだ。今でも好きか? 今でも好きだ。そんなに楽しいか? うん、楽しい。死ぬまで描く気か? 死ぬまで描く気だ。ならもう何も言わない好きにせい。

 

【きょうの一枚】ツツジだかサツキだか。

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 玄関脇のモッコク(木斛)の下に咲く。

 ツツジ(躑躅)だろうかサツキ (皐月)だろうか。私はプロじゃないからその区別はつかない。私は花期によって大雑把に区別している。つまり、先に咲くのが躑躅で、遅れて咲くのが皐月という按配。

 暦は五月。今頃咲くところをみると、これはサツキかな。

 また、人の名前にも「さつき」は使われるが、「つつじ」は聞いたことがない。語の響きがイマイチ不人気だからかなあ。「つつじ」さんて、個性的でインパクトあると思うけど。 

 

【書】小野小町おののこまち(No.1,770)

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 「花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに」(意:桜の花の色は春の長雨が降っている間に衰えてしまった。私が恋や世間のいろいろなことを思っているうちに)

 小野小町は言わずと知れた伝説の美女で、今も全国各地に「◯◯小町」と呼ばれるところがある。土地の美女もいる。六歌仙・三十六歌仙の一人で平安初期の女流歌人のナンバーワン。

 平安時代からずっと美女のまんま。千年も美女の座を保持しているところが半端なくすごい。素顔を見せず、黒髪をさらさらと背に流すのが美女を保つ秘訣なのかもしれない。

 でも歳とともにその美貌は衰える。人間には寿命があるのだから仕方がない。その衰えを嘆いた歌。

 これはどうしたって美女でなければ歌えない。ブスだったらこうは詠めない。

 そういえば秋田産米の銘柄に「あ◯たこまち」というのがありましたねえ。鎌倉にもその名がついた繁華な通りがあったっけ。

 

【ディジタル画】『倫敦塔』その44(No.1,210)

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 身近に幽霊を見て驚く黒髪の女性。アナログのかすれのような表現ができる水彩画ブラシを見つけ、それで黒髪を描いてみた。これならなんとかディジタル画にも使えそう。 

 

【昭和の風景】墨画(No.490)

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 絵手紙。「こゝは わらび山と 呼ばれるくらい わらびが 豊富」。

 庭の奥にうじゃうじゃ生えてます。放っといても生えてきます。前のオーナーが、「ここはわらびがたくさん採れるところで、昔から住む人はわらび山と言っている」と教えてくれたが、そのとおり、春になるとこれでもかというくらい生える。いやあ、「わらび山」とはよく言ったものだ。

 

【タイムラプス】令和6年5月13日(月)6:59〜10:02の韮山方面の雨空。22秒。

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