いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

バイクごと転けて仰ぐや雲の峰(あ)

【きょうの一枚】日陰に置かれた愛車。

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 猛暑に耐えきれず日陰に避難した、わけではない。カブのチェーンが外れてタイヤが回らなくなり、ニュートラルにして坂道を家まで上り始めたが、とても家まで押して戻れる自信がなかったので、日陰で一休みしているのである。
 きょうはプラごみを捨てる日だと孫に告げ、ごみ収集所までカブを走らせた。が、2袋のプラごみを捨てて坂を戻ろうとしたら、バランスを崩してカブごと車の通る方(右側)へすっ転んでしまった。
 まさかの転倒に、自分自身も驚いた。人間ってこんな簡単に転ぶものなんだとしょうもないことを思いながら、スローモーションでアスファルトにくずおれていったら、視界に、坂を降りてくる青い軽自動車が映った。うわっ、轢かれる。
 一瞬そう思った。そうしたら、青い車は私の頭の前で停まった。下り坂でスピードが出ていてもおかしくない状況でありながら、急停車してくれた。
 ふ〜、助かった。カブを引き起こし、来た坂道を帰ろうとしたら、チェーンをおおうカバーにチェーンの当たる音がバランバラン聞こえるだけで、タイヤが回らない。こいつはチェーンが外れたなとすぐに判った。
 それでカブをひとまず日陰まで押して行って、スマホに登録してあるバイク屋へ電話をし、カブを取りに来てもらった。ややあって、柄本明似のおじちゃんが軽トラでやってきた。

 軽トラに積まれた愛車を見送る。やれやれとんだ災難だったな。

 荒い息を整えながら家まで坂道を上る。そのとき、初めて膝の横、ひじに血がじわっと滲み、腰、肩がずきんずきんすることに気づいた。


【書】「聖獣(獸)」せいじゅう(No.767)

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 「麒麟(きりん=想像上の動物)の別名。」(『旺文社漢字典』第2版)
 そうですか。麒麟は聖獣とも呼ばれていたんですね。


【ディジタル画】辞書の函を解体する孫。(No.210)

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 函(はこ)は、いわゆる厚紙で頑丈に作られたカバーケースのこと。
 辞書は『日本国語大辞典』といって、小学館発行の全20巻21冊の日本最大の国語辞典。これをいつ買ったから覚えていない。初任校の同僚に、室町時代に編まれたという『七十一番職人歌合』の写本を所蔵している方がおられ(写本は江戸時代後期のものか)、それをコピーして仲間と読み解き合ったことがある。
 そこに載っている絵と同じ絵が『日本国語大辞典』にも載っていた。それを知っているということは、初任校に勤務していた頃にはすでに大辞典は手元にあったものと思われる。学生時代は、こんな高価なものをポンと買うだけの財力などあろうはずがないから、初任一年目で出入りの業者から買ったのかもしれない。
 そのときは、いつかきっと買ってよかったと思う日が来ると信じて疑わなかったが、振り返れば、役に立ったのは『七十一番職人歌合』の勉強をしたときだけで、あとはさほど出番がなかった。
 いつも本棚の中心に置かれてはいたが、棚から引っ張り出して意味を調べる機会はさほど多くなかった。ただ、ケースだけは、ちょうどA4版文書が入る大きさだったので、それを平積みして市販のレターケース代わりに使っていた。
 それが今度、東京と小田原から家具類が伊豆へ運ばれるに当たって、40年間の幕を閉じた。
 上の孫に解体を頼んだら、珍しいことに快く引き受けてくれた。今回はその上の孫が庭でケースを解体しているシーンを描いた。これで約30分。

 
【タイムラプス】孫の世話で、撮りそびれた。


【新型コロナ】孫の世話で、チェックし損ねた。