いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

春驟雨天城連山轟かし(あ)

校長室の横額に歴代の校長先生のお名前が収まっている。横額には、あと3名ほどのお名前が書ける余白があり、そこへ現校長先生のお名前を書き加えるよう、昨日、校長先生から頼まれた。

筆跡から推して、初代から29代までの全ての校長先生のお名前を、前教頭先生がお一人で書かれたものと思われる。朝6時に職員室を開け、夜9時に職員室を閉めるほどのお忙しい方だったのに、いつそんな時間があったんだろう。

現校長先生は第30代に当たる。ずっと同じ字体が並んでいるその次に別の字体が加わると、どことなく違和感を覚えるが、そうならないように、なるべく前の字体に似せて書いたつもり。ご在職が平成から令和にまたがるので、元号を余分に書かなくてはいけなかったが、そんなものはどうということもない。

多少なりとも書をやっていることがバレると、いろんなところから字を書いてくれと頼まれる。頼まれれば嫌とは言えず、どんなに忙しくても時間を作って墨を磨る。

私は、何事においても、頼まれれば断れないタイプで、何でも引き受けてしまう。今回、自治会の会計を引き受けたのもその気質からくる。まあ、自治会の会計の場合は、自分から手を挙げたのではあるが。

断れない気質は、別な見方をすれば、ノーと言えないお人好しとも受け取れる。面と向かって「お人好し」と言われるとあまりいい気はしないが、かといってそんなに悪い気もしない。困っている人の力になってやれることが嬉しいと思うタイプなんだな。客観的に見れば、損をするタイプなのかもしれないが、私は損だと思ったことはない。私のことを誰かが頼りにしてくれるのが嬉しいのだし、天と地をひっくり返すような力はないけれど、私でできることなら手助けしたい。ただそれだけのことなんです。

そんな私は、カミさんからはどんなふうに見えるんだろう。きっと底なしの手に負えないお人好しと映っているんだろうな。今住んでいるこの伊豆の家を衝動買いしたときも、不動産屋に言いくるめられて買っちまったんだなこいつ、と思っているかもしれない。いや、きっと今もそう思っているに違いない。藤沢のマンションを手放すときも、不動産屋にうまく買い叩かれてべらぼうに安く売りやがって役立たず、と思っているのだろう。

そうだとしても、私はそれで損をしたとはちっとも思っていない。計画性のない見切り発車の嫌いはあるけれど、大体人生を損か得かで決める考え方は好きでない。決めるなら楽しいか楽しくないか、で決めるべきだと思っている。この先どう転ぶか判らないのが人生なのであれば、どう転ぶか判ってしまったら楽しくない。

話がそれた。戻そう。

書をやっててよかったと思うのは、いろんな人から字を書いてくれと頼まれ、それを快く引き受けることで人の手助けができるということと、自分の書いた字がこの世のどこかに残るということ。こういうのをウィンウィンと言うんだろうな。

 

【今日の一枚】雨樋から噴き出る雨水。

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朝方は大した雨でもなかったが、職場を出る頃には結構な雨量になっていた。

写真は、ロータリー前の校舎の壁を伝う縦樋だが、どうしてこんな造りにしたのか不思議。新校舎が竣工した後に、いけね、雨樋を取り付けるのを忘れてた、と慌てて取り付けたみたいな、そんな仕様になっている。普通、側溝を掘って、そこへ降った雨水を流すでしょう。これだとタイルの上に垂れ流しだものね。あり得ない。

 

【絵日記】野村克也(No.117)

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「ハード鉛筆」ツールで下描きしたあと、「ミディアムエアブラシ」ツールで仕上げた。手書き文字も「ミディアムエアブラシ」。こちらは線を少し太くした。所要時間は約30分。

 

【温泉】雨につき内風呂。

 

【タイムラプス】3月10日(火)5:39〜7:32の韮山方面の雨空。28秒。

https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10222159270512927/?d=n